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Kitami Hokuto High School Science Club

水ミーティング午前の部

2019.07.15 10:16

今年の水ミーティングの午前の部は河川に関わる人たちの活動発表、午後の部は子供を対象にした環境絵本作りを行いました。10時20分開会。部長の挨拶の後、2年生の小野さんが自分で撮影した風景写真を上映しながら撮影のエピソードや街に落ちているごみの様子を伝えました。顧問Nは小野さんに「水ミーティングなので川や海に関するごみの写真がいいのでは?」と伝えてあったのですが、本人は街のごみの写真を選びました。川や海よりも街の方が見に来てくれた人の生活に近いからというのが理由です。フォトトークを聞いていた来場者のようすからは小野さんの判断が的確だったと感じられました。

サイエンスクラブの1年生2名は今年の常呂川調査で測った14地点の河川水中のCODとリン酸濃度を過去2年間と比較し、その時に捕獲した水生生物を報告しました。会場からは「地点によって濃度が大きく変化している要因は何か」「きれいな川とはどのような川なのか」などの質問がでました。2年生2名は香りゃんせ公園で行ったごみ調査の結果をグラフにまとめて発表し、川から流入するごみについての問題提起をしました。会場からは「拾ったごみのデータを個数で処理しているが、質量で処理した方が適切ではないだろうか」という意見が出されました。

サイエンスクラブの発表の後、北見市上下水道局の別部様、㈱環境ダイゼン取締役会長の窪之内様、網走川流域の会の渡辺様に発表していただきました。別部様は常呂川から取り入れた水が家庭の水道を経て再び常呂川まで戻る道のりや、下水や雨水の処理についてお話いただきました。また、下水に流してはいけないものについて説明もありました。「上下水の管理にこれだけの手間がかかっていることが分かったので、水道料金を安くしてほしいと安易に言えないと思った」という声が来場者からもれていました。
会場では㈱環境ダイゼン様から来場者に「魚がいきいき」が配られました。

窪之内様からは自社製品「きえ~る」誕生の経緯や東大寺や沖縄県「中村家」、そしてベトナムでの池の浄化活動についてお話していただきました。水問題は世界の緊急課題です。地元製品の「きえ~る」が水問題の解決に広く利用されると私たちは誇りに感じます。

渡部様からは網走川流域のすべての農協、漁協、森林組合と自治体などで構成される網走川流域の会が取組む環境保全等の活動について発表していただきました。河川の上流で展開される農業や酪農業は河口域や周辺海域の漁業との対立関係を生みやすいものです。しかし、流域の環境保全に取組むときには互いの立場を理解して連携しなければ問題の緩和につながりません。農業関係者と漁業関係者といった異なる立場の人たちが連携する際には互いの綿密な情報交換が大切であり、そこに各分野に精通している人が入っているとより良い連携を図ることができるとのことでした。渡部様の発表は複雑な問題を解決する糸口に感じられました。

午前の部には一般市民の他、大学関係者、きたみエコスクールSDGs協議会、北見市役所、環境コンサルタントの方など約40名が足を運んで下さりました。