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東ゼン

2018.09.03 04:53

東ゼン

2018.9.2

メンバー:ノブ、ヒロP


去年計画して天候不良で計画倒れした東ゼン。

その時は、「来年の紅葉の時に。」と話して終わった。

先日の集会の時に、「ヒロポン、東ゼンいつ行くの?」とノブさんに聞かれ、

去年の宿題を片付けなきゃなと思った。

秋に足首の手術を受ける予定なので、紅葉時期ではないものの計画を立ててみた。


前日まで大荒れ予報が出ている。

遡行当日も昼過ぎから雨の予報。

撤退の気配がプンプンする中、それでも行ってみようと快諾を頂き、雨足の強い高速を飛ばし、前泊地で19:30から飲み始める。

ノブさんは、ビール6本とチューハイ1本。

僕は、焼酎のノンアルコールビール割で焼酎900ml。

二人揃って良い感じに出来上がった!

翌朝、雨は降っていない。予報を見るとだいぶ雨雲はなくなっているようだ。

林道ゲート前に車を駐め、平標新道に入り、1時間半ほどで入渓点(地図上の渡渉点)に6:30に到着。

しかし、渡渉点に居るのは僕一人だ。


遡ること45分前。

手入れされていない荒れた登山道のせいか、

二日酔いのせいか、ペースの上がらないノブさんが、

「ヒロポン、渡渉点まで先に行ってて良いよ」

「わかった。渡渉点で待ってるね」と僕。

6:30に先に到着し、待つこと30分。

ノブさんが来ない。おかしい。

と思ったら、人影が!

でもノブさんではなく、単独ハイカーだった。

彼は土樽駅から林道を歩いていて、僕らの車に抜かされた人だ。

だから、僕らより先に平標新道に入っていない。


「ヘルメット被った、沢装備の男性を追い抜いてきましたか?」

「いいえ。誰にも会ってませんよ」


急いでザックを背負い、

「ホホーー!ホホーー!」叫んで、

「ピーーーー!ピーーーー!」笛を鳴らす。

登山道横の切れたところを覗き込んだり、若干踏み跡っぽいところを入ってみたり、下山方向にキョロキョロしながら足早に戻る。

嫌な胸騒ぎとと共に色んなことを考えた。

渡渉点のさらに前に沢が一本、登山道を横切る。

もしかしたらと思い、肺活量MAXで笛を何度も鳴らしてみた。

「ピ~、ピ~」といつものノブさんのピロピロ笛みたいな音色で返答があった!

しばらくしたら、藪からノブさんが出てきた!

完全にロストして、変な沢筋に入っていった模様。

焦せらせないでよ、ノブさん・・・。

やっぱり、登山道でも離れて歩いちゃダメだな。

毎度スタスタ1人で行くのを僕はもう止めようと思った。


1時間ちょっとの時間ロスをしたが、気を取り直して遡行開始。

西ゼン出合までの間に、スラブから僕が滑落し、5mの滑り台をした後、浅い釜にドボン。

滑り落ちてる間に、”怪我をしない体勢にならなきゃ”と、

それがどんな体勢かわからないけど頭で考えるほど、

スローモーションで恐怖を感じた瞬間だった。

以降、しばらく足が出なくなった・・・。

東ゼン出合。

雨のせいで岩はほとんど濡れてはいる。

水量は然程でもない感じ。

途中、お助けを出し合い無難に超えていき、今日のメイン2段60m大滝下に到着。

記念撮影に、携帯の10秒タイマーを仕掛け、ノブさんの居るところまで走ったが間に合わなかったのが、下の写真。

「デカイなぁ・・・。これ登るの?」と二人で漏らす。


1P目、僕。

水流右のバンド伝いに水流まで行き、くの字に折り返し、上のバンドに乗って行く。

くの字の屈曲点で、1段上げないといけなかったんだと思う。

でも、どシャワーになるので、とてもじゃないが浴びたら剥がされる。

足はヌメヌメで全く信用できない。

屈曲点で一段上げれず、少し下のバンドを使ってくの字に折り返したのが失敗。

その先で行き詰まり、戻るか行くか悩んだ挙句、行けると思ったので

「ウォおおおおおオーーーーーー」って叫んで気合いを入れた。

ビレーをしているノブさんに、見える距離では無いけど、

”行くぞ!頼むよ!”って目線を送ったら、

タバコをぷか~~って吸ってた。

“おいっ!!”


なんとか上のブッシュまで辿り着き、ピッチを切る。

上がってきたノブさんが、

「よくこんなところ行ったねぇ~」と。


2P目、ノブさん。

上段は右岸に渡るか、左岸のまま行くか、記録はどちらもあった。

でも、右岸に渡るとか、現地で見たら有りえなかった。

左岸のまま、直上を選択。岩と藪の切れ目をやや藪側に。

ロープの進みも良く無い。なかなか合図が出ない。

「ウォおおおおーーー」と叫び声が聞こえる。

全く姿は見えない。大丈夫かな?とか考え始めたところ、笛が鳴りビレー解除する。

ロープの流れが悪く、ロープアップでお互いの勘違いがあり、これは事前に話しておくべきだった。

事なきを経てロープいっぱいになり、フォローしていく。

”ここで叫んだのね”と納得の場所が。

終了点のノブさんに、

「よくこんなところ行ったねぇ~」と僕。


ガイド本はここで登攀終了してるけど、その先も結構立ったスラブ。

安全な場所までさらにロープを伸ばして行く。

結局4P切って、約1時間半かかった。喉カラカラ。


その先も、ヌメヌメ滝や悪い巻、緊張を強いられる場面が何度もあった。

スラブ帯を抜けた頃、雨が降ってきた。

なんとか間に合ったけど、でもまだ先は長い。

クタクタになってもういい加減登山道に出てくれと願いながら、二人無口で詰めていく。


15:30やっと登山道に出た。

雨具を着て、行動食を食べ、ヘッデンの準備をし、下山開始。

寒い。稜線上、冷たい雨と風が横向きに襲ってくる。

山頂を踏み、荒れた平標新道を下山。

何度も何度も尻餅をつき、うんざりする。

途中でノブさんがザックを漁り始め、チャーンスパイクを出して装着。

”出発前に言ってよ!持って来いって。”

チェーンスパイク装着のノブさんは、いきなりスピードを上げ、僕を離して、どんどん先に行く。

“おいっ!朝の事、忘れたの?!”と突っ込みたくなる行動であった。

でも要所、要所で待っててくれて、2人でヘッデン下山。


20:30 車に到着。

クラーボクッスを即座に開け、ノンアルビールで乾杯。

お互い座り込んで暫し立ち上がれない。

マジで疲れた・・・。


東ゼンの遡行記録に散見されるように、

ガイド本とは逆で、西ゼンより東ゼンの方が難易度が上だと記録が多い。

ノブさんも僕も、全くもって同意見。


紅葉が綺麗な時期にまた行きたい。

とは全く思わない・・・。


宿題を片付けるのを付き合ってくれたノブさんに感謝したい。


記:ヒロP