世界トップのIT企業で日米を行き来。ハイキャリア女性に聴く、高い目標を達成する秘訣~トークイベント「ニューヨーク文化から学ぼう、好きなことだけで生きていくコツ」レポート〜米系大手企業勤務RIKAさん
ニューヨークで働いた経験を持つゲストのお話から、「自由なキャリアを創るヒントを探るトークイベント」が、2019年6月29日(土)に第14回目を開催しました。
今回のゲストは、誰もが知る世界トップクラスの米系IT企業に勤めるRIKAさん。社会人になってから、未知の分野であるコンピューターサイエンスを学びにニューヨークへ留学されました。
卒業後は、日本とアメリカでキャリアを築き、今では1年のうち約3か月はアメリカに出張する働き方を楽しまれています。
目標に向かって確実にステップアップしていく秘訣をお伺いしたトークイベントの模様を、itty selectionのPRライター大谷佳菜子がレポートします。
方向転換してもいい。目標を設定したら、1段ずつ達成を積み重ねる
Kisa(モデレーター):社会人になってからニューヨークへ留学されましたが、キャリア形成で大事にしていることはなんでしょうか?
RIKA:まず大きな目標を最初に設定することですね。何も目標がないと、どこに向かっていいのかわからなくなってしまうので。私の場合、当時まだ普及していなかったインターネットに将来性を感じて、コンピューターサイエンスを最先端のニューヨークで学ぶことに決めたんです。
約4000校もある大学のなかから、自分がいける可能性のある学校を自分で選びました。ニューヨークにいくって決めたら、あとは、いける方法を探す。仕事をしながら留学のための試験勉強もしていました。
大きな目標を設定したあとは、足元のステップを1つずつ進んでいくことを心がけています。高い目標だけを見ていると、すぐにはたどり着けず、挫折してしまう人が多いのではないでしょうか。
階段のように1段ずつあがって、5段あがれたら「5段までこれた!まず1つ目標を達成したぞ!」という風に、しっかり評価するようにしています。
留学後、そのままニューヨークで仕事をすることも考えていましたが、家庭の事情もあって日本へ帰国しました。
だからといって、自分が進んでいる道が途絶えたということではなく、違う方向から目標に向かって進むこともできます。山の頂上にたどりつくにも、さまざまなルートがあるように、最終目標が決まっていれば、方向転換することもむずかしいことではないんですよ。
「石の上にも3年」にとらわれないためには、自分の選択に理由をもつこと
Kisa:帰国後の仕事はどのように決めていったのでしょうか?
RIKA:最初の3年くらいは、1年ごとに会社を変えているんですよ。私の履歴書を見ると会社の数が多くて、「こんなに転職してる人、大丈夫か?」と周りから思われていたでしょうね(笑)
帰国後就職した1社目は、インターネットのベンチャー企業でした。大きな会社よりも、自分がやりたいことをやらせてもらえる可能性が高いと思って選びました。ニューヨークで学んだコンピューターサイエンスを活かして、実務経験を積みたかったんです。
そこで身につけたいスキルが習得できたと思ったら、次の会社にいって、そのスキルを磨きあげる。それを繰り返して、最終的に1番やりたい仕事までたどり着くようにする。
それがたまたま1年ごとになってしまったんですけど、理由もなく転々としていたわけではないんです。
日本では「石の上にも3年」と言われるように、1つのことを長くやりつづけることがよいとされる傾向がありますよね。でも、自分の選択にきちんと理由があって説明できるのであれば、年数にとらわれる必要はありません。
1度「NO」と言われても諦めない。自分の想いを伝えつづけることで道が開ける
Kisa:ニューヨークでの経験を経て、変化したことはありますか?
RIKA:昔は、人それぞれの考え方や価値観が違うことを受け入れられなかったんです。
でも、ニューヨークに行って視野が広がり、人それぞれ違うということを許容できるようになりましたね。
ニューヨークでは、日本の常識が通用しないことも多くあり、慣れないうちは文化の違いに戸惑いました。
たとえば、日本では時間どおりにきてくれる電車やバスが、ニューヨークでは遅れることの方が多い。あるいは、家の設備の修理をしにきてもらっても、まったく直ってないなんてこともありました。
ニューヨークにいく前の私は、「なんでこの人はできないんだろう?」と思うことがよくありました。でも今は、自分にできることをみんなができるとは限らないし、その逆もあると受け入れられるようになりましたね。そういった違いを認められる心の余裕ができたのだと思います。
Kisa:最後に、挑戦したいことがある方へアドバイスをお願いします。
RIKA:達成したい目標がある、進みたい道があるなら、1度「NO」と言われたぐらいでは諦めないでほしいです。私もニューヨーク留学中に、大学の先生と交渉することが多かったですし。
日本にいると、1度断られたらそのまま受け入れることが多いですよね。ニューヨークでは、自分がほかの人と違うことをやっていても、人の目を気にしないでいられます。
私にとっては、それがとても心地よくて。自分らしくいられるから、私はニューヨークが大好きなんです。
もちろん、自己責任の世界でもあるので、自分の行動や発言には自分で責任をもつことも大事ですが。周りを気にせず好きなことを思いっきりやりたい!という人には、ニューヨークがおすすめですね。
周りになんと言われても、自分の想いを伝えつづけることで、道が開いていきますよ!
レポートを終えて:大谷佳菜子
自分の大きな目標に向かって、長い間小さな目標を1つひとつ達成してこられたRIKAさん。アメリカで学びたい、働きたいと思ったときは、自力で情報を集めながら自分に1番あう方法を模索されたそうです。
置かれている状況に柔軟に対応しながらも、自分の信念を貫いている姿にとても感銘をうけました。
今回のイベントには、大学生から社会人まで、今後のキャリアを模索する人たちが参加して熱心に話を聞かれていました。イベント後の交流会では多くの質問が飛びかい、終了時間ギリギリまで盛りあがっていました。
自分らしく生きていくには、他人との違いを受け入れつつ自分の力で行動しつづけることが大切なんだと痛感しました。私も自分と向きあって、やりたいことは何かを考えながら次のゴールを決めようと思います。みなさんも、ぜひ目標達成に向かって1段ずつあがっていってくださいね。
(執筆:PRライター 大谷佳菜子)