大航海時代14-ジョン・カボット北米発見
2019.07.18 09:28
1485年に即位したヘンリー7世、彼は赤バラと白バラを合体させ、テューダー朝を開いた。めでたしめでたしと言いたいが、リチャード3世を倒して王位に着いた彼の基盤は脆弱。彼の王位継承権も母方のものでかなり微妙であり、即位後は簒奪者が相次いだ。
1486年にはランバート・シムネル、1490年にはパーキン・ウォーべックが「我こそは正当な王」と反乱を起こし、その都度貴族や、フランスや神聖ローマの支持を得て政権を脅かした。そんなことで内政に力を入れざるを得なかったのだ。議会は毎年開催した。
またフランスと条約を締結、フランス内に失った領土を放棄する代わりに、年金を受け取ることを約束。そして1489年にスペインと条約を締結、皇太子に嫁をアラゴン王家からもらうことで同盟を強化し、フランスを牽制した。大陸と距離を置くイギリスの位置は、ヘンリー7世によってつくられた。
そして王は大航海時代を見据えていた。世界初の船ドックを建設。コロンブスと同じジェノヴァ出身のジョン・カボットに特許状を与え、同じように西へ航海させた。1497年、ガボットは北米のニューファンドランドとカナダのラブラドル半島に到達。これが、イギリスが北米を領土とする根拠となるのである。
下はニューファンドランドのジョン・カボット像