151.公私融合

社員が仕事と家庭を両立させながら働くことができる環境づくりが進んでいます。それは「公私融合」と呼ばれる働き方の改革ですが、言うは易く行うは難しではないだろうか。果たしてそのような人間がいるのかは疑問に残るところです。もし、この両立が可能なビジネスマンがいるならば、その人は超優秀な人間に違いありません。ほとんどの人は凡人であり、凡人としてはどちらかにウエイトを置かざるをえないでしょう。仕事志向なのか、または、家庭志向として生きるのか、その両立は非常に困難な命題です。ドラッカーの主唱する「選択と集中」の考えを適応すれば、どちらかにウエイトを置かざるをえません。そこで考えられるのは、「公私融合」の概念ではなく、「自己志向」という概念はどうであろうか。無為に毎日を過ごさずに、他人を頼りにせずに「独立自尊」の精神を養うことではないでしょうか。これは是非論ではなく、ひとつのライフスタイルの問題ですが、どのように生きるにしても、中途半端な生き方はしないほうが良いでしょう。