半分だけのリフォーム

先日、リフォームコンパス東京表参道店にＮ様ご夫妻がお越しくださいました。

お問い合わせは少し前だったのですが、その後に飼われていた犬の具合が悪くなり、

しばらく経って落ち着いてからのご来店となりました。

Ｎ様はご自宅マンションでご夫婦とご高齢のお母様との３人暮らし。

ワンちゃんは残念ながら他界してしまったとのお話でした。

そして、すでに昨年リフォーム済みでいらっしゃいました。

実は昨年、何社かの比較検討を経て、あるリフォーム会社に工事を依頼されたのですが、

ホームページで紹介されている様な立体的な空間イメージ（パースといいます）が提出されることもなく、

大人３人がそれぞれ快適に過ごせる空間を、とのご要望だったにかかわらず、

単に和室を取り込んで広いＬＤＫにして、それで終わり・・・という形になったそうなのです。

当初は、全面的なリフォームをご計画されていたものの、

これはいけない、と感じられ、

工事を途中までで中止して、家の中で残っている部分があるというのです。

工事済みの範囲についても、思っていたものと全く異なるフローリングが張られていたりと、

なかなかにご苦労をされたご様子でいらっしゃいました。

リフォーム会社の提案や施工の能力を調べようとして、

通常は各社のホームページを見てみたりするのですが、

一般の人がそれを見きわめることはとても難しいものです。

Ｎ様の様に、提案ソフトを持っている会社だったとしても、

それを自分の家に使ってくれるとは限りません。

Ｎ様のリフォームに関しては、単に空間を広げるかどうか、というよりは

その空間の中での暮らし方や過ごし方までを提案して欲しいというご要望でした。

ところが、それを一向に理解してくれていなかったのですね。

おそらくこれは、会社の問題もあるかもしれませんが、

むしろ担当者の力量によるものだと思います。

Ｎ様の「想い」を受け止める力がその人にはなかったのでしょうね。

Ｎ様からは、前回のリフォームの経緯やご不満点などをじっくりお聞かせいただきながら

残された洋室や玄関まわりについて、良い提案をしてくれる期待感のある会社を３社

ご紹介させていただきました。

いずれも打合せの姿勢やスタイルに定評があり、きっとＮ様の想いを実現させてくれる会社だと思います。

ある程度の範囲はすでに工事済みになってしまっていますので、

残された部分でどれだけの提案をしてくれるかは楽しみなところです。

お問合せから奥様が中心で動かれていたご様子でしたが、

ご主人様も、かなり安心した様子の表情をされていらっしゃいました。

奥様が、「来て良かったでしょ！」と笑顔でご主人様に話されていたのが

とても印象的でした。

ぜひ、すでにリフォーム済みの部分も含め、使いかたや家具のレイアウトなど

良いお家にしていただきたいなと、心から願いつつお見送りさせていただきました。

Ｎ様、ご来店ありがとうございました。

Kousuke Kitamura