第四回公演直前!突撃役者インタビュー☆vol.6
こんばんは、キムです。
毎日暑いんだか寒いんだかわからない日が続きますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
先日私がアップしました役者インタビューですが、すこぶる評判が悪いです。
なぜかといえば「トップに来るサムネイル画像が私だった」からです。
「開いたらキムの情報ばっかりかと思ったら嫌になる」「知りたいのはキムのことじゃない」「帰れ」などと罵倒される始末。これにはさすがの私もショックを受け、一日8食しか食べられなくなってしまいました。
しかし悩んでいても仕方がありません。元気を出すために道端でタンバリンを叩きながら『シクラメンのかほり』を歌う日々を送っていたのですが、一円も稼げないので辞めました。
中野区の不審者情報とかに載ってないかどうか心配ですが、今日も強く生きていきたいと思う私です。
…あれ、何を書きたかったんだったっけ…
あ、そうだ役者のインタビューでした。今回紹介する役者はこの方!
じゃん! 今回精神科医・赤羽役で出演してくださる、くまこさんです!
(くまこさんに『写真をくれなきゃ今ここで死んでやる!! 人殺し!!!!!!』と言いながら泣き叫んだら、くれました)
くまこさんにはいつも「色気」とは何かを学ばせて頂いています。くまこさんから学んだスキルを活かして、私はいずれカラオケスナックを経営したいと思っています。
くまこさん、実は他劇団から客演に来てくださっていて、TEAM909の公演に参加されるのは初めてです。どんな人なのだろう? と考えながら、必死にインタビューしました。是非ご覧ください。
―すみません、それでは自己紹介をお願いします。
くまこさん(以下・く) 今回劇団無題から、ボブさんの脚本に惹かれて勉強させてもらいに来ました、くまこです。
―劇団無題さんは、横浜を拠点に活動されてるんですよね?
く 練習自体は湘南台の方でやってるんですけど、公演は横浜の方でやってます。
けーご(以下・け) どーもけーごでーす
―けーごはもういいよ、インタビュー済んでるだろ。無題さんには結構長くいらっしゃるんですか?
く 7年くらい…?
―ええっ、もうそんなに経つんですか? 無題さんって結構歴史長いんでしたっけ…?
く 世代でいうと、私たちが二代目かな? ちょうど私たちの前の世代の方たちが、お仕事とかご結婚とかで退団されて、団員が2~3人になっちゃってたんですよ。その頃に友人に誘われて入ったので。
―もともと演劇とかにご興味はあったんですか?
く 高校から演劇やってたんですよね。
―あ、そうなんですね! 高校で演劇やったきっかけって、何かあるんですか?
く いや、本当にまったく興味はなくて。
―え、なんで…?
く 帰宅部になろうと思って、入部届を何も書かずに担任の先生に出したら、担任の先生が演劇部の顧問だったので「お前は明日から演劇部な」って言われて(笑)
―えええ
く 「あ、じゃあ演劇部入りまーす」って入った感じです。
―なかなか強引な先生ですね。
く まあでも先生いなかったら演劇部には入ってなかったので、それはそれで良かったです。
(けーごとくまこさん。誰かのインタビューの時にけーごが横にいる率75%)
―高校の演劇って、厳しいイメージがあります。
く 運動部より運動してましたね。かなり演劇に力入れてるところだったので、月に一回休みがあるかないかくらい。
―すっげえ…。
く 夏休みは合宿続きで、練習も朝から夜までやって。家に帰ると不思議な感じになってました。部活に行くと「あ、ただいま!」みたいな(笑) 一緒にいる時間が親よりも部員の方が長かったですから。
―それだけやってたら、全国大会とかにも行けたりしたんじゃないですか。
く 一応演劇の強豪校ではありました。自分たちの代が卒業するときにようやく全国大会への切符を手に入れたんですけど、高校演劇の大会って、年度が替わるんですよ。全国大会だけ。
―ん、どういうこと…?
く 関東大会まではその年度で3年生も一緒に出られるんですけど、全国大会は年度が替わるので、3年生は卒業しちゃうんですよ。
―えええ!?
く なので後輩たちに「全国大会頑張れよ」って言って、去る(笑)
―できるんですか、そんなこと? 配役とか決まってるわけですよね?
く 決まってます。決まってるけどもう後輩に後を託すしかないので。
―後輩の方とダブルキャストみたいな感じなんですか?
く いや、まったく。違う役に入ってた子が、自分の役を継ぐって感じです。
―…(絶句)。それだけの苦労をしてもなお、大学でも演劇を続けようと思われた?
く そうですね。全然興味がなかったのに、やってみたら面白いなと。自分の考えてることとか思ってることとかが相手に伝わって、それが共感してもらえるとか…。普通に生活してたらきっとできないことだから、すごくそれが楽しいなって。あと歳重ねれば重ねるほど、みんなで何かを作るってことがないじゃないですか。
―まあそうですね。機会は減ると思います。
く それがすごく面白いなっていうのは感じますね。
(おつんとくまこさん。何のシーンだっけ? 別に仲悪いわけじゃないですよ)
―で、無題さんに入られて、演出とかもやってらっしゃって。今回うちのbobsonの脚本を知ったきっかけって何ですか?
く 909さんの第二回公演(『夏の夜からホタルは消えた』)を観に行かせてもらった時に「こんな風にやってみたいな」とか「自分だったらこうやるな」とか「こういう見せ方もできるんじゃないかな」とかをいろいろ考えたんですね。その時に「あ、この脚本って、役者が自分自身で考えて試せる脚本だな」って思ったんですよ。すごくそういうのが面白そうだなと思ったんです。脚本によっては、けっこう制限があるんですね。全部書かれてしまっていて、役者が考えることが少なかったりとか。役者自身が考えるスタンスで書かれた脚本って、すごく面白いんですよね。それで是非一緒にやらせてもらいたいと思ったんです。
―実際稽古してみて、どうですか? 難しいですか?
く やっぱり普段芝居に取り組んでるメンバーとは違うので緊張するというか(笑) でも毎回新鮮です。一週間たって稽古に行った時に、すごく周りが変化しているというか、身近でぐんと伸びてるのを感じると、「やばいぞこれは!」って(笑) そういう刺激もあるし、勉強になります。同じ役者としての立場でライバル意識が持てる。うちの劇団では自分が演出も何もかもやってるので、役者としての余裕がなくなっちゃうんですよね。お互い演出から観てもらう立場で「え、一週間でこんなになったの」とか「この前と全然感じが違う…」とか感じるので、それがすごく楽しいです。
―今回の赤羽役に関しては、どんな思いで演じられてますか。
く 一番最初に脚本を読ませてもらった時に、自分の感覚として近しいものがあって。「この人のこういうところ、わかるなあ」とか。考え方で共感する部分があったんですよ。そしたら読んでいくうちに「あ、この人すごく嫌われる人だ」って(笑) 嫌われるけど、どこかに愛のある人なんですよね。人を突き放すような面と、そういうのとは反対の面を両方出すにはどうしたらいいかなあ、出したいなあ…って思ってます。プレッシャーですよねー。でも芝居を観終わった後に「赤羽さんの気持ちもちょっとわかるなあ」って思ってくれる人がいてくれればいいな、と思いながらやってます。
―今のところは、その感じは出せてると思いますか?
く 「まだできるな」って思ってます。苦戦中ですね。
―演じる上での苦労に加えて、今回は専門用語とかも多いですからね。
く カタカナ苦手です(笑)
―これからどういう役者になっていきたいとかはありますか?
く 「これしかダメだよね」みたいな役者は嫌だなあと思ってるんですけど、「あの人だからこの役は良かった」と思ってもらえる役者になっていきたいとは思ってますね。
―もっと聞きたいんですけど、もうそろそろ終盤になってきてしまったので…。唐突な質問で申し訳ないんですが、くまこさんの愛するものとは一体何でしょうか。
け 俺じゃない?(笑)
―うるさい、お前は。
く 難しい…。絞れない。かっこよく言うと「目の前にあるもの」なんですよね。
―ほう。
く 仕事とか人との関わりでもそうなんですけど、「目の前にあるもの」ってすごく大切だなあって思います。目の前にあるものに愛を与えられる人になりたいですね。つい最近そういう風に思いました。
―つい最近?
く いや、ただ単純に、周りの人に恵まれて、愛されてきたなあと。親とか友達とか。それを最近しみじみ感じたんですよね(笑) じゃあその分の愛情を今度は自分が誰かに伝えられたらなって思ってるので、私の愛するものは「目の前にあるもの」ですね。カエルとハトは別ですけど。
―カエルとハトは嫌い?
く 嫌い。
―カエルとハト以外のものには愛を注ぐ…?
く カエルとハトは、嫌い!
―ムカデとかも大丈夫ですか? スズメバチとか。
く あ、大丈夫です。
け 俺は?
く 好きだよ?
―よかったな。じゃあ、最後に劇場に来て頂くお客様に一言。
く いろんなことを感じて、いろんなことを考えながら楽しんでもらいたいですね。そのためにとにかく、頑張ります。私に振り回されてほしい!(笑)
いかがだったでしょうか。くまこさん、いろんなことを考えながら今回の芝居に打ち込んで頂いているのが伝わり、こちらも身が引き締まる思いです。
けーごは、最低でもカエルとハトには勝てているようです。よかったなあと思いました。
さて、もう公演まで一か月もありません。このまま駆け抜けていきたいと思います。それでは、私はこれからタンバリンを叩きに行ってきます。
皆様、劇場でお会いしましょう!