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「宇田川源流 日本万歳!」 今回は不謹慎という指摘を覚悟しながら京都アニメーションのすばらしさと世界的影響力について考えてみたい

2019.07.21 22:00

「宇田川源流 日本万歳!」 今回は不謹慎という指摘を覚悟しながら京都アニメーションのすばらしさと世界的影響力について考えてみたい

 毎週月曜日に書いている「日本万歳!」ですが、今回は、話題が話題だけに「万歳!」と手放しで喜ぶことはできないのではないかという気がしてしまう。なお、一応言い訳をすると「日本万歳!」は連載のシリーズの名前であることから、今回の事件を「万歳!」と喜んでいるわけではないので、その点はご理解いただきたい。

そしてもう一つ。言い訳を終わらせた後、まずは今回の事件で犠牲になられた方のご冥福をお祈りするとともに、怪我をされた方の一日も早い回復そして復帰を、京都アニメーションという会社に対しても、一日も早い会社としての復活と、今後のより一層の素晴らしい作品の発表を祈念いたしております。

さて、今回の事件は、戦後最悪の放火事件であると報道されている。犯人も重度の火傷を負っているので、なかなか捜査が進まない。警察は、怪我の治療がすんでから逮捕をする方針と発表されている。実際に、全くの理不尽な犯罪に対しては怒りを覚える。これが、京都アニメーションという場所ではなくてもそのように感じるし、また、このような悲惨な事件にならないように何とかできなかったのかというようなことが、悔やまれる。まだ将来のある多くの命が奪われた、または傷ついてしまい普通に仕事ができなかったりあるいは精神的に病んでしまったり、トラウマが残ったりということに関して、十分にケアをしてほしいと思うし、また犯人に対しては厳罰に処して、しっかりと罪を償っていただきたいと考えるものである。

これが他の工場や施設であっても同じなのであるが、今回の京都アニメーションは、世界に誇る場所ではなかったかというような気がするのである。この事件を契機に、日本の誇る「日本のアニメーション」ということに関して、私も過去に「ジャパン・エキスポ」の記事などを通じて何回か書いているが、その「力」に関して、誇らしく書いてみたいと思う。

京アニ火災 海外メディアもトップ級速報

 京都市のアニメ制作会社「京都アニメーション」のスタジオで18日発生した放火事件は、日ごろから日本のアニメに関心の高い海外メディアもトップ級のニュースとして速報。会員制交流サイト(SNS)では犠牲者を悼む声が上がった。

 英ガーディアン(電子版)は、窓から白煙が上り壁が黒くすすけた3階建てのスタジオに、消防隊が救助に入る様子などを撮影した動画をトップページに掲載。新たな情報が入るたびに記事を更新した。

 記事では、日本のアニメ業界が世界的な人気の高まりや動画配信サービスによる需要増、人手不足などが原因で、長時間労働などが業界全体の課題になっていると指摘。そうした中、「KyoAni(京アニ)」の愛称で知られる同社は社員の労働環境の改善に努め、「けいおん!」など質の高い作品を生み出してきたと紹介し、関心の高さをうかがわせた。

 事件は英BBC放送が日本から中継したほか、米CBS放送やドイツのDPA通信、中国国営メディアなどが被害状況を速報。中国の短文投稿サイト「微博(ウェイボ)」では「心が痛みます」「泣きました。大好きな京アニです。無事でいて」などの書き込みが相次いだ。(平田雄介)

2019年07月18日 23時24分 産経新聞

https://news.nifty.com/article/world/worldall/12274-344098/

京都アニメ会社放火、国連事務総長「深い悲しみ」

 アニメ制作会社「京都アニメーション」が放火された事件を受けて、国連の事務総長が「深く悲しんでいる」とする声明を発表しました。

 国連のアントニオ・グテーレス事務総長は19日、報道官を通じ、「日本の京都で起きた放火事件によって、命が失われたことを深く悲しんでいます」との声明を出しました。声明で事務総長は、「被害者の遺族に哀悼の意を表し、けがをされた方の一刻も早い回復をお祈りします」とした上で、「この悲劇的な時に、国連は日本の政府と国民と共にあります」と連帯を表明しています。(20日01:00)

2019年07月20日 01時59分 TBS

https://news.nifty.com/article/world/worldall/12198-345480/

 今回の事件を受けて、世界各国で「コメント」が出ている。如期はその中で、イギリスの物と国連事務総長の内容を掲載した。このほかにも、私が目にしただけで、台湾の再英文総統やフランスの駐日大使など、様々な国々が公式にコメントを出している。

さて、なぜコメントが出るのか。

それは、京都アニメーションの出している先品が非常に高いクオリティでなおかつ様々な意味で各国に大きな影響を与えているからに他ならない。影響を与えるだけならば、誰でもできる。悪い影響、またはひどい行為をすれば何とかなる。かなり前であるが、映画で「○○歳までに有名になる」といって宣言していた男が、有名になれなかったために銀行強盗を行ったという内容の映画があったが、まさに「善悪も何も関係がない」ならばどんな影響力もある。しかし、そのような場合は各国からコメントなどは来ないのである。

日本という国家は「宗教観」があまり強くない。もちろんそれは無宗教であるとか神がいないというようなものではなく、実際に現在生きている人々が空気を意識していないのと同じように、神々の国である日本はその神々と同じレベルにいるので、毎日のように神を意識する必要がないのである。そのために、作品に「変な宗教色」や「民族色」が出ないということになっている。

そのうえ日本は平和である。平和の中に「様々な心理描写が豊かに描ける土壌」があるのだ。他人の心理描写までこだわることができるというのは、それだけ自分の日々の生活などに余裕があるという豊かさがあるからであり、そのことが見えていなければ、実際にはおかしな心理描写にしかならない。そのために日本の作品、これはアニメーション限らずアニメや映画、小説も含みで、命のやり取りや殺伐とした内容に関してはあまり大きなものはないものの、細かい心理描写は情景の美しさなどの表現は、非常に繊細にできている。それを日本人の繊細さを込めて、しっかりと表現することができるのである。まさに「日本人という無意識の環境が生んだ芸術」ではないかという気がする。

そして、そのような作品に対する諸外国の人々の賛同と憧憬が、しっかりと見ることができるので、政治思想や宗教的な感覚なしで、なおかつ外国の人々も感じることのできる自分たちの日常との描写ができるのではないか。そのように「若者たち」に限らず「世代を超えた人々の良い影響」が出てきていることがまさにすばらしさではないかという気がするのである。

そのようなすばらしさがあることが、今回の事件で非常に大きく感じる。

「大事なものは失ってからわかる」という言葉があるが、まさに、今回の事件は日本のアニメーションのすばらしさを再認識させていただいたとともに、その道に進む今後のある若者の多数の犠牲をだした、痛ましい事件であるということではないか。

この事件をもとに「すばらしさ」の再認識と「テロや犯罪に対する備え」という2つのことを日本は改めて学ばなければならないのではないか。