158.人間が人間である所以は

パスカルの「人間は考える葦である」と同じような言い回しが他にもあります。例えば、「人間は宗教を持つ動物である」、宗教を持たない人間は人間ではない。人間である以上、宗教観を持つべきである。また、「人間は哲学を持つ動物である」。哲学は生きる上で重要であるとか、「人間は道徳を持つ動物である」道徳があるかないかが動物と人間との違いであるなどと、どの言葉も「人間の条件」として言われています。人間が地球上でもっとも進化した生物として君臨するためには、尊厳ある生物として基本中の基本のことに答えをもつべきなのでしょう。

「哲学」という言葉がでましたが、どうも難しい言葉です。西洋ではソクラテスが「哲学の父」と言われて有名ですが、私はなにが「哲学」なのかわかりませんでした。「哲学」とはなにか、調べてみると、「哲学は、すべての常識を疑うことを対象にしている」とありました。そう解釈するとわかりやすくなりました。例えば、「なぜ、仕事はしなければならないのか」「なぜ、生きなくてはならないのか」これに一定の考をもつことが「哲学」のようです。普段は常識、当たり前のことと考えもしないことを考えなさいということと理解しました。安易に答えを出さずに「考えろ、考えろ」ということでしょう。