「宇田川源流」 久しぶりに芸能ネタを書くのであるがそれはジャニー氏の逝去に伴って圧力がなくなったからではない
「宇田川源流」 久しぶりに芸能ネタを書くのであるがそれはジャニー氏の逝去に伴って圧力がなくなったからではない
芸能事務所とテレビ局の関係に関して、なかなか面白いことが出てきた。
アイドルグループ「SMAP」の元メンバー3人に対してジャニーズ事務所が、民放テレビ局に対して出演させないよう圧力をかけたということが公正取引委員会が注意したというのである。まあ、今までもうわさレベルでは様々な話があった。実際に、テレビを見ていても、何かあった場合に「それジャニーさんが怒りますよ」などというジャニーズ事務所所属のタレントが発言する場面上がったので、そのような話は普通に存在していたのではないかという気がしてならないのである。
また「外形的に存在した」というものではなくても、これこそマスコミが得意の「忖度」が働く場面も少なくないのではないか。そのように考えた場合に、まさに、公正取引委員会が「つなる恐れがある」として、注意をしたというのはある意味で、その業界全体の問題にうまくマッチした処分をしたのではないかという気がしてならない。
まあ、はっきり言ってしまえば、一部のファン以外は「誰が出ても同じ」とは言わないまでも、ドラマや歌番組など「その人でなければならない」という必然性があるものは少なく、なおかつ、その代わりに若手にチャンスが当たっても問題はないのである。
つまり、芸能人の選択には、まず「企画段階でのキャスティング」があり、その時点で圧力がかかってしまえば、結果としてみることは何もできないのであって、一般の視聴者などからはわからないということになってしまうのである。
さて、今回の件はそのようなうわさがあったことは我々でも周知しているが、公正取引委員会が動いたということはまさに、何らかの正式な申し入れまたは告発があったと考えるべきであり、それに対して、公正取引委員会はしっかりと調査をした。その結果、明らかな違反行為があり、誤解されるであろう内容、つまり「忖度」などを含めた形ができあがることになり、そのことによって、非常に大きな問題を抱えるということになるのではないか。
そして、その内容の報道を、「圧力をかけられた」テレビ局はどのように報じたのであろうか。
公取委のジャニーズ事務所への注意…朝のテレビ各局の情報番組で加藤浩次のみコメント…ネット上で「よく言った」と反響相次ぐ
アイドルグループ「SMAP」の元メンバー3人に対してジャニーズ事務所が、民放テレビ局に対して出演させないよう圧力をかけたとして、公正取引委員会が17日までに、同事務所に独禁法違反(不正な取引方法)につながる恐れがあるとして注意した問題について朝8時台のテレビ各局の情報番組では、日本テレビ系「スッキリ」のMC加藤浩次のみが自らの見解をコメントした。
この問題でジャニーズ事務所は公式サイトでコメントを発表した。公式サイトによると、「弊社がテレビ局に圧力などをかけた事実はなく、公正取引委員会からも独占禁止法違反行為があったとして行政処分や警告を受けたものでもありません」とした上で、「当局からの調査を受けたことは重く受け止め、今後は誤解を受けないように留意したいと思います」としている。
フジテレビ系「とくダネ!」、テレビ朝日系「羽鳥慎一モーニングショー」、日本テレビ系「スッキリ」がこの問題を報じたが、自らの見解をコメントしたのはスッキリのMCを務める加藤のみだった。加藤は「この問題は注意にとどまったということで、これで終わるのかと思うと思うんですけど」とした上で「ジャニーズ事務所に限らずみなさん周知なんですよ。大手の事務所を独立したタレントは、何年かテレビに出れなくなるっていうのは、僕はテレビ見ている方も気づいている方もいると思う。僕らもこういう仕事をさせてもらって、そういうのが暗黙にあるっていうのが分かっている」と明かした。
さらに「これは、じゃあ何十年前から決まってきた芸能界の歴史、テレビの歴史の中で当たり前のように扱っているんだけど、今の時代で考えたらちょっともうおかしいんじゃないかっていう部分も実際ある。その部分は、テレビ局もそうですし事務所関係、この業界全体がこれから新しく変わっていく、次に向かっていくんだっていうきっかけになればいいと僕は思っています」とコメントした。
自らの考えを明かした加藤のコメントにネット上では「加藤さんの勇気ある発言素晴らしいです」。「各局報道規制かと思うほどコメントを控えてる中よく言ったと思う 言ってることはその通り、問題ではあるけど今に始まったことじゃない 少しづつ変わっていけばいいと思う」。「加藤さんはSMAP時代から交流があり、香取くんとはドラマでも共演してるだけあってたびたびこの問題に胸を痛めてることが伝わってきてた」。「加藤さんは慎吾ちゃんとドラマで共演してるし、思い入れが強いと思う。よく言った!」。「加藤浩次勇気ある素晴らしい発言です!スッキリから降板になるような事があれば吉本が黙らないでしょう」など加藤の発言を支持する書き込みが集中していた。
2019年07月18日 10時10分 スポーツ報知
https://news.nifty.com/article/entame/showbizd/12265-343242/
あえて「圧力をかけられたテレビ局」というような言い方をした。実際に、「圧力をかけられたのであれば、それは被害者であるはずだ」というような考え方がある。しかし。一方で「圧力がかけられたという内容が、そのままテレビと芸能事務所の相互依存関係になっている」ということも言えるわけであり、また、別な見方をすれば、「テレビ局側がそのような圧力がなければ混乱してしまう」というような現状もある。つまり、「圧力をかけられたから被害者だ」ではなく「実は共犯の可能性もあり、それは忖度というような状況になっているのではないか」というような疑問がでてくるのである。
ようするに、「不文律的な相互依存関係」があったと考えられ、そのことから公正取引委員会は、注意で済ましたと考えるべきである。
フジテレビ系「とくダネ!」、テレビ朝日系「羽鳥慎一モーニングショー」、日本テレビ系「スッキリ」がこの問題を報じたが、自らの見解をコメントしたのはスッキリのMCを務める加藤のみだった。<上記より抜粋>
まさに、このような状況が「相互依存であった」ということにつながるのである。まさに他のテレビ局はうまく報じることができなかったし日本テレビ系列であっても、ある位程度相互依存をしている可能性が少なくない。そのような公共の中で失火地と考えなければならないことではないのか。
加藤は「この問題は注意にとどまったということで、これで終わるのかと思うと思うんですけど」とした上で「ジャニーズ事務所に限らずみなさん周知なんですよ。大手の事務所を独立したタレントは、何年かテレビに出れなくなるっていうのは、僕はテレビ見ている方も気づいている方もいると思う。僕らもこういう仕事をさせてもらって、そういうのが暗黙にあるっていうのが分かっている」と明かした。<上記より抜粋>
では、正義とは何なのか、マスコミの「使命感」とは何なのか。このようなことを考えなければならないはずだる。単純に、現在、あまり番組が面白いうというような話はほとんどない。ドラマなども漫画の実写化ばかりであるし、また、独自に構成されたものがない。これを、ほとんどが「経済的事情」というようにしているが、実際は「芸能事務所との癒着的忖度関係」が存在していることは明らかである。下手な若手を主役級で使う。昔は「アイドル映画」などといって軽蔑されていたものが多くなり、演技派であったり、しっかりと下ストーリーを盛った内容ができなくなってしまっているので、番組に幅がない。そのためにドラマ視聴率が下落し、ワイドショーとドラマばかりになってしまっているということになるのだ。
そのような原因をわかりながら、加藤氏のような発言をできる人が全くいないということ自体が、大きな問題ではないか。また一つ、政治ではないのに、「真実を語れないマスコミ」の姿を見てしまった気がする。