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モータースLIVE

松尾魂(虹孔雀)

2019.08.20 15:00

僕らは彷徨っていた。


ここがどこかもわからない。

道が道かもわからない。

周りを見ればライバルだらけ。

はぁ

どうすりゃいい。


今までのステージで手にしてきた武器。

村長との約束。

曲げない信念。

ひたすら真っ直ぐに。ただ、ひたすらに。


やっとたどり着いた、ある巨大都市、モータース。


噂は聞いていた。

そこには、皆が共存できる世界があると。

信じちゃいない。

共存できる世界だと?

笑わせる。


ひたすら僕らは剣を振った。

目の前の敵を倒していく、ただそれだけ。

なんも共存などありゃしない。

進めば進むほど険しくなっていく。

逆に押し返されることも何度もあった。

きりがない。


はぁ



ある男「おまえらそれでええ」

僕「、、、え?」

ある男「もっとシンプルでええ」

僕「、、だれ、ですか、」

ある男「もっと剣を振れ」

僕「は、はぁ。」

ある男「もっと声出せ」

僕「はい、」

ある男「あと、挨拶はちゃんとせぇよ!」

そういうと男は去って行った。



その男こそが、後の山崎モータース。

その巨大都市を支配した男だ。



僕らはそれから変わった。

ひたすら剣を振った。声を出した。

挨拶もちゃんとした。

上には上がいる。

まだ僕らは旅の途中だったんだ。


人は人で強くなれる。

共存できる世界かぁ。



悪くない。




今日もまた旅の続き。

外に出ると、この季節には珍しく雪が降っていた。

「なんか寒ぅ思うたら、雪なんか。」


僕らは襟を立て、拳を吐息で温めながら、小走りで街に消えて行くのだった。






『虹孔雀の書』

〜瞳をとじて〜

より抜粋。


松尾魂(写真左)