慢性痛と脳神経系
脳神経系にも様々な機能があることは周知のとおりですが、生理学で書かれている事だけが本当に全てでしょうか?
私は全てとは思いませんが、こういう作用があると言われると素直に信じてしまう自分がいることに気づきます。この時に「そうか、それでわかった」と思ってしまったら、そこで終わります。
一応わかったけど、それ以外にもあるはずと言う思いをもって身体を見なくてはなりません。
色々と調整する場所を考察していると、どうも、もっともっと多岐にわたるように思います。
慢性的に腰が痛くて、膝も痛みがあり、O脚にもなっています。
典型的な痛みです。
しかし、脳神経系の下部から頚髄に熱実反応があり、それを調整すると腰が伸びました。
そして、左手の上腕の神経系から、指先の神経系まで調整すると、一気に腰が伸び楽になりました。
実際には下部の脳神経は、どう考えても刺激できるはずがありません。
しかし、意識では刺激できます。
意識ならどこにでも刺激できます。
そんなのは、まやかしだと思う方は思えば良いのですが、それで症状が改善するから紛れもない事実だと言えます。
身体は、常に微妙な影響によって様々な変化をしています。脳はそれを統括する部分ですが、全てではありません。皮膚も筋肉も脂肪も人間の身体に余分なところはありません。
偏見なく、追試すれば素直にわかることなのですが、偏見を捨てきれない。
だから見えてこないものが一杯一杯ある。
考えというのは狭い空間の中です。考えを超えないと本当のことは見えてきません。
本来科学というのは未知への挑戦です。
身体にどんな刺激を与えると変化するのかを、しっかり観察すれば、身体の仕組みが徐々にわかってきます。心と意識、脳、筋肉、動きへと発展していく様子がわかるようになってきます。
時に学習はそれを妨げます。もちろん、学習は必要ですが、同時に偏見を生む行為だということを絶対に忘れてはなりません。そこを注意深くなってこそ真の科学者です。
今まで学んできたことを常に疑う。常識を疑うというのは、ホネの折れる作業ですが、それをやり続けないと事実は見えてきません。
そういう態度で身体に向き合うと何も決まったことはないのだというのを実感するはずです。