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化粧品OEMで医薬部外品が好まれるワケ

2019.07.24 04:48

化粧品のOEM需要は年々増加しており、近年多く企業が取り組んでいます。


化粧品OEMは比較的小資本・低リスクでスタートできるため参入がしやすく、また一度気に入ってもらえればリピート性が高く定期的な購入も見込めるといったビジネスツールとしての魅力があるのが理由です。


その中でも医薬部外品に分類される化粧品は非常に人気が高く、市場規模も約1兆円の巨大市場になっています。

ただその一方で、参入しやすいということは当然競合も多く競争も激しいため、競合他社との差別化が図れず苦戦してしまうケースも多数存在します。


この記事では、医薬部外品のOEMでビジネスを考えている方に向けて、基本情報から実際に作る際のポイントや注意点まで色々紹介していきたいと思います。


是非参考にしていただければ幸いです。

■そもそも医薬部外品とは何か?


医薬部外品とは

医薬部外品とは、厚生労働省が許可した効果・効能に有効な成分が一定の濃度で配合されている商品のことで、「にきびを防ぐ」「日焼けによるシミ・ソバカスを防ぐ」など、特化した悩みに対して一定の効果・効能が期待出来ます。


スキンケアの医薬部外品だと、美白化粧品やニキビケア商品などの薬用化粧品があります。

(「薬用」は医薬部外品で認められている表示で、薬用=医薬部外品です)


医薬品・医薬部外品・化粧品の違い

「医薬品」「医薬部外品」「化粧品」は、薬事法により効果・効能の範囲が明確に定められています。


「医薬品」は、病気の“治療”を目的としたいわゆる薬のことで、医薬的効果のある成分が配合された治療や予防に効果のある薬品です。


医師が処方する医療用医薬品と、医師の処方箋ナシで購入ができる一般用医薬品があります。

「医薬部外品」は、厚生労働省が許可した効果・効能に有効な成分が、一定の濃度で配合されている製品で、“治療”というよりも“予防”や“衛生”を目的に作られています。


医薬品よりも効果は緩やかで、副作用などのリスクも少なくなります。「化粧品」は、“清潔にする”“健やかに保つ”などの目的で使用される製品で、医薬部外品に比べてもさらに効能・効果が緩やかであり、人体に対するリスクも最も少なくなります。


効果効能の期待度で言えば、医薬品>医薬部外品>化粧品という順列になります。


■なぜ化粧品OEMで医薬部外品が好まれるのか?医薬部外品を選ぶメリットとデメリットを解説


メリット

効果効能を謳えるため売りやすい

医薬部外品の最大のメリットは、製品の効果効能を謳えるところです。

例えば、美容液であれば化粧品分類では謳えない、「美白」が謳えるようになることは大きなメリットです。


特定の悩みやニーズを持つターゲットに対して具体的な効果効能をピンポイントで訴求できるということは、購入する側にとっても「どんな効能が期待できるのか」が明確になるので、購買意欲を掻き立てることにも繋がりやすくなります。


そういった意味で、抽象的な表現のみに留まる化粧品よりも、効果効能を謳える医薬部外品の方が販売戦略の幅も広がり“売りやすい”と言えます。


デメリット

一から処方を作る場合は、製品化まで1年以上の期間が必要

医薬部外品のOEMで一番ネックとなるのは、一からオリジナル処方を開発する場合、製品化までに最低でも1年以上の期間が必要となることです。

医薬部外品の場合、開発した処方を厚生労働省へ申請し、承認を受ける手続きが必要となります。


この審査だけでも6ヵ月以上かかる上、もし申請が通らなかった場合は処方を一から組み直して同じ申請の手続きを踏まなくてはならないため、かなりの期間を見ておく必要があります。


そこで現在、そのような現状に対応するかたちで、予め承認を得た医薬部外品を複数種類用意しているOEM受託会社が増えています。

既に承認を得た処方をそのまま使わせてもらうことで、製品化までの期間を大幅に短縮できるようになっています。


どういった商品を目指し、どこまでこだわるかにもよりますが、一から作る場合は費用や時間以外にも処方開発に1年以上かかってしまうと販売するタイミングで市場の傾向やトレンドなどが変わってしまっている状況もありえるため、現在は既に承認を得た処方を使用して製品化する流れが主流になりつつあります。


■化粧品市場へ新規参入する際の戦略 


国内の化粧品市場は年間2.5兆円あまりありますが、そのうち医薬部外品の市場規模は約40%、年間1兆円にものぼります。


化粧品市場は競争が激化しており、もちろん新規参入で直ぐに大きな売上をあげていくことは簡単ではないですが、競合大手と同じ土俵で戦うのではなく、独自の場所を見つけ出すことができれば成功に向けた大きな可能性が出てきます。


そのためには、競合他社がまだカバーしきれていないニーズも持ったターゲットに絞って攻めていくニッチ戦略が有効です。特にこのような市場規模が大きい場合は、ニッチな市場を狙っていっても結果的には大きい市場になるので、ビジネスとして成り立たせることが可能となります。


■医薬部外品をOEM委託する場合の差別化ポイント


差別化できるポイントはなにも成分や使用感だけではありません。

例えば大抵の美白美容液は“シミが気になる”“シミを予防したい”など、顕在化された大枠の悩みやニーズに向けた訴求をしています。


顧客自身も気づいていない潜在的に持っている悩みやニーズに対してこちらから訴求していく商品や、悩みやニーズを細分化していき、例えば肌の弱い人向けに特化させたりするなど、独自のターゲットを設定してその層に対してピンポイントで訴求していくことでも差別化は図れます。


■医薬部外品を依頼するなら。お勧めOEM会社3選


1、株式会社シーエスラボ

高い技術・高性能設備で高品質な製品を提供している企業で、非常に柔軟な対応が魅力。

◇最低ロット/500本  リードタイム/最終仕様確定から約60日


2、サティス製薬株式会社

独自の高機能国産ナチュラル原料を80種類以上開発している、ナチュラル製品に強みを持つ。

◇最低ロット/1,000本  リードタイム/最終仕様確定から約60~90日


3、株式会社ミリオナ化粧品

幅広い対応製品群や、海外輸出向けサポートが強みの企業です

◇最低ロット/1,000本  リードタイム/最終仕様確定から30~90日以内


■OEMは“小ロット”にこだわることが最重要


OEM化粧品の場合、例え“品質の良い商品”であっても認知度、知名度ともほぼ0からのスタートであるため、競争の激しい化粧品市場の中で最初から順調に売れる保証は残念ながらありません。


売れるかどうかまだわからない状況で大きいロットで作ってしまうと初期費用も膨らみ、また大量の商品を保管する在庫スペースの確保も必要となってきます。


もし売れ残ってしまった場合でも返品ができないため、売り切らないと大量の不良在庫を抱えてしまうリスクもあります。


予算もあり最初から大きな展開を予定している場合は別ですが、そうでない場合は最初はできるだけ小ロットで在庫と初期費用を抑えてスタートし、順調に販売本数が増えてきてから発注ロットを増やしていく考えでいることが大変重要です。


まずは小ロットで対応してくれる企業の中から依頼する先を選定していくことがポイントになります。


■化粧品OEMを極小ロット&超低リスクでスタートできる手法

現在、商品を一から作るフルオーダー式のOEMに比べ、受託会社が用意する数種類の中身、容器、ラベルデザインの中から好みの仕様をチョイスすることで自由にカスタマイズするセミオーダー式のOEMや、中身と容器が決まっている完成品にオリジナルラベルだけ貼るといったイージーオーダー式のOEMが増えてきています。


このOEM手法のメリットは、何と言っても極小ロットでの製造が可能(受託会社によっては数本単位から作れる)なことと、依頼から納品まで数週間という納期でスピーディな展開ができることです。極小ロットで作る場合は、おススメな手法になります。


ご不明点などがあれば、お気軽にお問合せください。