【トランペット】音を大きくするには
はじめに。
この記事は上級者向けです。
トランペットの音量に関して、僕は今でも悩んでいます。
一人で大音量で吹く分には、かなり大きいと言われることが多いのですが、トップのプロの人達の横で吹くと自分の音がモコモコしてよく聞こえないことがあります。
音量に対する二種類の捉え方
声で例えると分かりやすいと思います。
よく声が通る女の人と、あまり通らない男の人がいるとします。
男の人の方が体がでかく声は大きく出すことができます。
二人が静かなところで、大きな声をそれぞれだすと、もちろん男の人の方が大きい声がでているように感じます。
しかし、ざわざわした街中ではどうでしょう?
おそらく声の通る女の子の声の方が聞き取りやすいはずです。
この現象が楽器でも起きているのだと思います。
つまり、ボリュームはそんなに出さなくても大きく聞こえる音
と、
大きく吹かないと聞こえない、埋もれがちな音
に別れるのです。
そして、良く通る、音の大きい人はオーケストラに張り合えるくらいの音量を出せているように感じます。
良く通る音
良く通る音=「倍音が豊かな音」だと思います。
あんまりボリュームを出して吹いていないのに、人の音がキンキン聞こえることがあります。
これは、高い倍音の成分が多いからだと思います。
僕からしたら高い成分が多いのは羨ましいですが、高い成分ばっかりだと耳がいたい音になってしまいます。
なので、低い倍音とのバランスも大事だと思います。
大学時代に友達と、
憧れてるトランペッターの音が、
「大砲のようなでかい音なのに、近くで聴いても耳がいたくない」
という話していましたが、
その正体はこの低い倍音にあるんじゃないかと思っています。
ハイノートヒッターで音もすごくよく通るのですが、なぜか音が暖かく感じるんですよね!
通らない音
逆に通らない音=「倍音が少ない音」だと思います。
個人練習では音量がだせたとしてもバンドに入ると埋もれてしまう。
この場合は、タンギングも関係しているかもしれません。
タンギングを強くすることで音が立ち、存在感を出すことができますが、
唇の反応が悪い状態なのに、圧力をかけて無理やりタンギングを強くすると、音がつぶれてしまいます。
また、反応の悪い状態で無理やり音量を出しても音は通りません。
僕自身、音大時代までは音が通る方だと思っていたのですが、卒業して様々な人と出会ってこんなにも自分は音が通らないのか。。
と、ショックを受けました。
大きな音を出すには
つまり音を大きくしたいと思ったら、
根本的な呼吸法のトレーニング
または、
豊かな倍音が出るようにする
をすれば良いわけです。
呼吸法については他の記事で触れていくので、ここでは豊かな倍音を出す方法について考えていきます。
豊かな倍音を出す
僕は"吐く息の量に対しての唇の振動効率をいかに良くするか。"
で、倍音が多くなるのかな。と思っています。
つまり、反応の悪い唇の状態で音量を上げようとして、息を入れまくるのはNGです。
僕は油断するとこの傾向になってしまいます。
息を入れることで音量が出ている気になるし、吹いていて自分は気持ちいいんですよね。
ただ、息を入れすぎていると逆に鳴らなくなって倍音が少なくなってしまいます。
これは自分では分かりにくいので人に聞いてもらうと良いと思います。
「1人で吹いてる時は大きく感じるのに」という事で、
息の入れすぎという話をしましたが、もちろん息が足りなくてもうまくいかないので
レッスンなどで、もっと息を入れろと言われるときはきちんと息を入れてみてください!
唇の反応を良くする
これは今僕もやっているのですが、小さい音でタンギングの練習をしています。
音になる瞬間のストレスをできるだけ無くすよう意識します。
また、反応が悪いからといってタンギングで無理矢理押さないように、クリアなタンギングを目指します。
楽器を見直す
楽器によってもかなり差があります。
楽器を買うときなども、倍音の豊かさという視点から見てみてください!
とは言っても、なかなかその場での判断は難しいですが。。
できるだけ誰かに聞いてもらうと良いと思います!
豊かな倍音が出せれば、楽なボリュームでも音が通るようになるため、色々なことに余裕がでてくるはずです!
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