昨夜、寝込みを”刺客”に襲われましたの。
寝しなに瞑想をしている。
このところ、平素は「寝つきよし子」の私が「なかなか寝付けない」という事態に見舞われていた。
長引いた梅雨の間の日照不足が原因だと思う。
そこで『なかなか寝付けないのならば、瞑想をしよう』と思ったのだ。お気に入りのシンギングボウルの音色をBGMにベッドに入って瞑想しているうちにいつの間にか寝ちゃった作戦、である。
ここ数日、やっとおてんとうさまがお出ましくださったが、昨日は「午前中から歯医者さんに行く」という「午前中」&「歯医者」と私にとって難易度の高い組み合わせの予定があった。歯医者さんで被害妄想気味に硬直してぐったりしたのと、久しぶりに日光を浴びたことに加え、帰宅後の仕事でも頭を使ったため、脳が疲労困憊し夕方に少し寝てしまったのだ。
いい大人が、夜、眠れるわけがない。
ということで、寝しなの瞑想をした。しかし、予想に反してすぐにいい感じに眠気がやってきた。太陽のおかげでセロトニンが分泌され、メラトニンもいい感じになってきたのだろう。うつら、うつらとしはじめた矢先。
右腕に猛烈なかゆみが発生!!
目をつぶりながら、掻いていると「かゆいスポット」がひとつ、またひとつ、と増えていく。
『え?なんで?』
仕方なく、目を開けて電気をつけて右腕を見ると、5、6か所も宿敵・モスキートによる痕跡がぷっくりと残っていた。
『え? これ蚊? いつの間にうちに潜んでいたの?』
起きているときには、まったく気づかなかった。私が寝るまで待っていたのか。忍者のようではないか。
右腕のかゆみに気を取られていたら、突然、左足のくるぶしにも激しいかゆみが走った。
『うっ。やられた!』
私はモスキートにやられると「蚊でそんなになる?」というレベルで腫れる体質である。もちろん、かゆい。寝られないほどにかゆいし、眠ったとしたら掻き壊し必至である。傷の治りが遅いどころか、「跡がついたら一生もの世代」としては睡眠よりも手当と宿敵との対峙が急務だ。
まずは、手当からである。タオルを濡らし、電子レンジに入れ、ホットタオルをぷっくりしている箇所に当てた。温めるとかゆみが消えるのである。右腕とくるぶし、交互にそれぞれ2回ずつ、合計4回も「チン」するとかゆみはおさまった。
7か所もやられているということは、刺客は複数なのだろうか?
かゆみが去ってようやく落ち着いて考えられるようになって、気づいた。シンギングボウルの音がモスキートの羽音を消している、ということに。BGMを消して、ベッドに戻りじっと横になった。もちろん、目もつぶる。敵を油断させる作戦である。
羽音が聞こえた。
音のする方を見やると1匹のモスキートがホバリングしていた。『蚊もホバリングできるんだ』と感心する。たらふく私の血液を飲んだのだろう。やけに、大きい。しかし、1匹しか見当たらない。
1匹があちこち刺して回ったのだろうか?
人間界の犯罪においても、数か所刺す、というのは殺意レベルが高いとみなされる。モスキート、そんなに私が憎かったのだろうか。
目には目を、だ。
長年のモスキートとの対決によって、私は「何食わぬ顔をして、左手で蚊を握ってやっつける」という特技を身に着けているのだ。右利きの私が左手を繰り出すというフェイントもポイントであるが、たぶん蚊はそこまでは気づいてないと思う。
以前、ドッグカフェの店内に蚊がいたとき、この方法で撃退したところ、常連客から拍手喝さいを受けたことがある。ワンちゃんは蚊に刺されるとフィラリアにり患する可能性があるので、命の恩人レベルの扱いであった。
今宵、ブッフェスタイルで私の血を満喫した宿敵に天誅を下そうと起き上がったその瞬間。
くらくらとめまいがした。
もちろん、貧血になるほど血を吸われたわけではない。血圧が低いのでガバッと起き上がるのは苦手なのである。
天誅を下すのは無理っぽかった。
そこで、最近、手に入れた青森ヒバに頼ることにした。
優れた抗菌・脱臭・防虫・ヒーリング効果で知られる、青森ヒバ。その香りに魅せられて、物産展でまな板やひばチップ、精油などを購入したのだ。「製品化されるヒバはすべて樹齢100年越えなんですよ」とお店の方がおっしゃっていたが、「ということは、私はもう一生、まな板を買わなくていいんですか?」と意味不明なことを言ってしまった。いや、そうじゃない。まな板は10年ぐらいで買い替えてね、ということでした。
優れた防虫効果は「G」にも作用するという。もちろん、モスキートにも。
アロマディフューザーに樹齢100年越えの貴重なヒバの精油を入れ、ディフューズ。ついでに、自分の肉体にアロマの虫よけを塗りまくった。私を攻撃しないのであれば、手は出さない、という和平交渉である。というか、だんだん眠くなってきて、どうでもよくなっていた。
その直後、私は一瞬で入眠したようだ。記憶がまったくない。
青森ヒバのヒーリング効果なのだと思うが、『一瞬で寝るなんて、モスキートが食べ放題プランを実施するために、人を眠らせる系の毒を注入できるように進化している可能性も否めないわ』と、被害妄想に陥った。しかし、新たな虫刺されはなかった。それどころか、虫刺され箇所の腫れも収まり、掻き壊しもしていなかった。
刺されたらすぐに温める、はおススメの対処法です。
ところで、あのモスキートは今、どこにいるのだろう?
ドッグカフェをともに楽しんだ愛犬・風太亡き今、このようなグッズを愛でております。韓国にて購入。本来は髪を結ぶゴムのようですが、さすがにオバサン、それはきっついわ、ということで。おうちで、必殺技を繰り出す左手につけて愛でております。