ひとり旅2日目その3 ブレラ通りでミラネーゼを気取る
3月初旬のミラノ。この日の最高気温は9度。
寒い。
トレンチコートにタートルネックのセーター、ユニクロのヒートテック、タイツでも寒い。。。おなかもすいて寒さは最高潮。ミラノ大聖堂を後にして、ミラネーゼ御用達のおしゃれストリート「ブレラ通り」でランチと決め込むことにしました。
ミラノ大聖堂の直ぐ側にある「ヴィットリオ・エマヌエーレ2世のガッレリア」。ドゥオモと並んでミラノの名所となっています。東京ディズニーランドのワールドバザールのモデルになったのがこのアーケドなんだって。
石と鉄骨の融合美はミラノの建築技術の真骨頂。両脇には日本でもおなじみのプラダ本店、ルイヴィトンなどのブランド店が軒を連ねます。
ガッレリアの中央まで行くと、なにやら人だかりが。床に描かれたフレスコ画のなかに牛のデザインのものがあって、ここのくぼみに踵をのせて回転すると幸せになれるという言い伝えがあるんですってー(外国人のツア-ガイドさんが説明しているのを盗み聞き)。団体客にまじってしたり顔で聞いていると、
「Will you join us?(あなたも一緒にどう?)」
と、ブロンド美女のガイドさん。通りすがりのひとり旅東洋人にやさしいお言葉。。。
I'm OK,I am happy as I am!
(安心してください、十分幸せですよっ)
何様だよ、あたし。。。てか、せっかの親切になに安村返してんだよ。。。すべては空腹と寒さのせい。撮影もせずにトボトボとブレラ通りを目指します。
アーケードを抜けるとミラノのオペラの聖地「スカラ座」があります。時間があれば、オペラかバレエを観劇したかったなぁ。。。中には楽譜や衣装の展示があり、見学をすることもできるそうです。
石畳の道。旅先では履きなれた靴が鉄則ではありますが、おしゃれだって楽しみたい。その街で暮らしているかのように溶けこむことで、街が自分を受け入れてくれたように感じる。とはいえ、ヒールが高いパンプスでは疲れるし、なにより石畳の道を歩くとヒールが残念なことに。。。石畳を歩くなら、靴底がゴムのインソールタイプがおすすめですよ。
石畳の道を進むと、ミラノを代表する美術館「ブレラ絵画館」が見えてきます。北イタリアのルネッサンスを代表する作品が多く展示されています。
修復工房もあるというこの絵画館。この日は美大生向けのセミナーがあったようで、たくさんの若者で賑わっていました。学生に混じって内部を探索していると、こんなステキな回廊が。当時の建築家は光のまわし方が本当に上手。
ブレラ通り界隈がグルメストリートでもあるようで、あっちこっちにレストランがあります。なんだか気になるこのお店、メニューも英語表記がある。。。てか、寒さもおなかも限界。ええい、入ってしまえ!!
「Osteria di Brera(オステリア ブレラ)」というこのお店。
結果、当たりでした。
シーフードが有名なのかな?店内にはショーケースに新鮮なシーフードが並べられていました。お値段はちょっと高め。ランチメニューはなく、昼も夜も同じメニューのようです。
イタリア料理のメニューの読み方をちょこっと紹介。
■ANTIPASTO/アンティパスト(前菜)
ちょっとした腹ごしらえといった位置づけ。冷たいアンティパストフレッド(ANTIPASTO FREDDO)と、温かいアンティパストカルド(ANTIPASTO CALDO)があり、冷たいものなら「カプレーゼ」や、ハムの盛り合わせとか。温かい前菜の代表は、フリット系の揚げ物がとても多いようです。
■PRIMO PIATTO/プリモ・ピアット(第一のお皿)
パスタやお米を使った炭水化物系のお料理。スープ料理も当てはまります。
■SECONDO PIATTO/セコンド・ピアット(第二のお皿)
いわゆるメインディッシュにあたります。お肉かお魚を選びます。
■CONTORNO/コントルノ(副菜)
イタリア料理のフルコースでは、メインディシュが終わってからサラダうや野菜のソテーなどの副菜がサーブされます。
■DOLCE/ドルチェ(デザート)
甘いものがだ~いすきなイタリア人。ティラミス、パンナコッタ、ジェラートなどがあります。
それぞれのカテゴリーから選んでオーダーすれば、一皿ずつサービスされます。
って、でもさ。。。
コース全部たべなきゃいけないの??
そんなことはありません。ディナータイムならまだしも、イタリア人だって昼間っから優雅にフルコースをいただく人は少ないそうです。
ちなみに、水とおなじ感覚でワインを飲む、というのも眉唾もの。ワインを飲んでいるのはあきらかに観光客。ビジネスマンたちの多くは、ランチタイムにはお水をいただいていましたよ~。メニューは日替わりセットのようなものをいただく人が多いみたい。
セットがない場合は、アンティパストとプリモorセコンドだけでといったオーダーでもOK。周りを見渡すと、そんな食べ方をしている人がたくさんいました。
さて、メニューと格闘しながらわたしがオーダーしたのは、温かい前菜、アンティパストカルドとプリモからひとつずつ。せっかくなので、テーブルワイン(白)もオーダーしましたよ。
頼んでないけどパンの盛り合わせが出てきたけど??
リストランテやトラットリアでは、席に着くといきなりパンや、スナックの盛り合わせようなものが出てきます。これは、coperto(コペルト)と呼ばれるテーブルチャージのこと。食べても食べなくても取られるので、どうせならワインと一緒につまみながら料理を待ちましょう。コペルトの料金はお店によって異なります。
アンティパストカルドに選んだのは、モッツァレラチーズとズッキーニ、アンチョビのフリッター。アツアツでおいしい~! (15ユーロ)
セコンドにはロブスターのリングイネ。「おいしい!」と思わず声に出してしまい、店員さんに「どんな意味?」と聞かれる(笑)。(21ユーロ)
アンティパスト、セコンドピアットともに結構なボリュームだったので、デザートはなしにしました。
この日お代の内訳は、
・COPERTO 3ユーロ
・AQUA GUS(お水) 3.5ユーロ
・CALICE OSTERIA ROSSO(グラスワイン×1) 5ユーロ
・ANTIPASTO CALDO(前菜のフリッター)15ユーロ
・SECOND PIAT(ロブスターのリングイネ)21ユーロ
合計47.50ユーロ
ランチにしては少しお高いですが、はじめての記念すべきオステリアデビュー。お料理もおいしくいただけたし、店員さんもとても親切。
サービス料が含まれていなかったので、切れの良い所で「50ユーロ」をカードで支払いました。アメリカほど意識しなくても良いチップですが、気持よく食事ができたときは、切れの良い金額を書いて、カードを切ります。
現金の場合も同じ。今回のように47.50ユーロなら、50ユーロを置いて、
「Keep the change(おつりはとっておいてくださいなん)」とおなじみ意味の、
「Tenga pure il resto(テンガ プーレ イル レスト)」と声をかけましょうー。
おなかも心も満たされ、ワインでほろよい気分。
夜はミラノ在住の仕事仲間とディナーに出かける予定。一度、ホテルに帰って一休み~。
Osteria di Brera(オステリア ディ ブレラ)
住所:Via Fiori Chiari 8, Milano
営業時間:12:00~23:00
ミラノ2日目その3のお財布
・ランチ 50ユーロ(チップ含む)