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比治山大学 子ども発達 教育学科plus

算数科教育法(2年)

2019.07.29 11:54

算数科教育法では,2年次から履修する教科教育法の導入として,1時間の指導計画を作成することができるようになることを目標としています。児童が主体的に問題解決を進めていく授業構成,指導内容の教材研究の仕方,児童の活動や思考をうながす発問,板書計画等などについて学習します。 

今回は,6年生の「速さの表し方を考えよう」の単元について,授業づくりの基本の学習を踏まえて作成した学習指導案による模擬授業の一端を紹介します。 

1 問題から課題意識をもち,本時のめあてをつかむ

①  一つの量では,比べることができない事象があることを知る

 T「3人が速さ比べをしました。もも太郎は8秒,きん太郎は9秒,うらしま太郎は9秒 だれが一番速いですか」

  ○ もも太郎が8秒で一番速いけれど,走った距離が分からないと比べられない 

T「そうなんだ。時間だけで速さ比べはできないんだね」 

②  2つの量で比べる時,どちらか一方の量がそろっていると比べられることに気付く

T 「この表をみて,だれが速いか気付いたことはありますか」 

 ○ もも太郎ときん太郎は,きょりが40mで同じだから,時間が少ないもも太郎が速い

 ○ きん太郎とうらしま太郎は,時間が9秒で同じだから,距離が長いうらしま太郎が速い

☆ 児童の考えを簡潔に分かりやすく板書すること  

  算数的表現の指導:算数用語や記号を用いて表現する

③  距離も時間もそろっていないと比べらないことから,学習のめあてをもつ

 ○ もも太郎とうらしま太郎は,距離も時間もそろっていないから,比べることができない 

T「困ったね。それでは,今日は何をめあてにして学習していきますか」   

 ○ きょりも時間も違うときの速さを比べる方法を考えて見つけていきたい

T「それでは,きょりも時間も違うときの速さを比べる方法を知り,説明できるようにしましょう」

このように,教師から一方的に子どもに問題を与えてさせるのではなく,児童自らが課題を見いだし,学習のめあてをもつことで,主体的に考え問題解決に取り組むようになります。   


2  1時間の学習の流れが分かる板書