高齢ドライバー向けの安全運転プログラムを実施
2007年7月11日(水)。モビリタで高齢ドライバー専用の安全運転プログラム
「トヨタ ドライバーコミュニケーション」を小山町にご後援いただき、
初めて実施しました。
今回は、久しぶりに、フラットコースからのモビリタ便りです。
7月11日(水)、モビリタでは、地域貢献活動の一環として小山町のお年寄りを招待して、初めての高齢ドライバー専用の安全運転プログラム「トヨタ ドライバーコミュニケーション」を行いました。
当日は、霧が出たり、雨が降ったり、なかなか“結構な”コンディション。
神野チーフインストラクターが云うには、雨とか霧とか、安全に気を使う条件のなかで、普段できないことを体験できるのが“結構なこと”なのだそうです。参加者は、午前に6名、午後に6名。
プログラムを1日2回実施して、計12名の皆さんに高齢ドライバー専用の
「トヨタ ドライバーコミュニケーション」を体験していただきました。
主なプログラムの様子を報告させていただきます。
●慣熟走行+運転姿勢の確認
今回、行われた高齢ドライバー向けの「トヨタ ドライバーコミュニケーション」には、
新しい走行コースが設定されました。
走行距離が短いこと、直線部分が短く小さなカーブが多いこと、
走行速度がやや低めな点などが、いつもの走行コースとちがうところ。
いつもは、バンクを使ってクルマを傾け、カラダに負担がかかる状態で行う運転姿勢の確認も、乗降場の平坦なところで行いました。
走行中は、皆さん、キビキビ。
フラットコースは、いつもと変わらない様子ですが、車間距離をキープしていたり、
運転にムリなところがなかったり、さすがベテランドライバー。
皆さん、落ち着いて運転している様子でした。
慣熟走行+運転姿勢の確認を終えたところから、2台ずつ3グループに分かれて
各々プログラムを体験しました。
●緊急ブレーキング
緊急時の正しいブレーキ操作を体験する緊急ブレーキは、ドライバーが決めたスピードで走行して、インストラクターの合図でブレーキを踏む方法で行いました。ただし、ABSが作動するように強くブレーキを踏むこと、ブレーキを踏む前に、
ミラーで後方を確認することをポイントに体験していただきました。
最初「やんわりした急ブレーキだった」のが、何回かトライするうち、
ABSが効くようなブレーキ操作ができるようになっていきます。
でも、ブレーキの前にミラーを見て、後方の安全を確認するのは、
案外、むずかしいようで、プログラムの後に記入していただいたアンケートのなかに
「ブレーキの前にミラーを見るのを忘れる」という旨の記載がありました。
●段差乗り上げブレーキング
段差乗り上げブレーキングは、高齢ドライバー専用に、新しく追加されたプログラムです。
アクセルを踏んで段差に乗り上げた瞬間、ブレーキを操作してクルマを停止。
アクセルからブレーキへ、素早い「踏み変え」を体験していただきました。
案外多いアクセルとブレーキの踏み間違いによる事故。最近は、AT限定免許の教習で行われているプログラムですが、今回は、運転歴40年以上という参加者がズラリ。
皆さん、初体験のことでしたが、クルマの動きを見ている限り、高齢を意識させるものは何もありません。
というか、さすが、ベテランドライバーですね。講習車の前後に設置した段差に素早く反応して、段差を乗り越えてしまう前に、スムーズにクルマを停止させていました。
●見直し運転講習
見直し運転講習は、慣熟走行で走ったコースを、あらためて走行して運転をチェックする、新しいプログラムです。
走行中、小型カメラを使って、走行しているコースとスピードメーター、それと、ドライバーの目線、
ドライバーの運転操作状況の4カットを同時に撮影。
走行した後に、4つの映像をひとつの画面で同時に再生して、神野チーフインストラクターといっしょに運転を見直します。
実は、走行コースにも仕掛けがあって、慣熟走行で走ったコースに、事故を防ぐために対処すべきポイントが新しく追加されています。それを知らされずに走る参加者の皆さんの反応や操作をビデオを再生してチェックしました。
皆さん、自分の運転を映像で見るのは、もちろん初めての経験。
自分の運転を客観的に見てみると、きちんとクルマを停めたつもりなのに、
実際には、徐行しながらクルマが動いている状態だったり、普段は気づかないところに様々な発見があったようです。
初めて行った高齢ドライバー専用の「トヨタ ドライバーコミュニケーション」。参加した皆さんは、とても楽しそうな様子でした。
参加者の皆さんは、今みたいに交通量が多くなかった時代に、運転免許を取った方ばかり。
自分の運転を見直したり、安全な運転を身につけたいという意欲が強く感じられました。
ご参加いただいた小山町の皆さん、モビリタは、いかがでしたか。
もしかして、普段の運転より、少しお疲れだったかも知れません。
でも、疲れたのは、まわりを良く見て、考えながら運転していたからじゃないでしょうか。
今回の体験や発見が、今後の安全に役立つことを願っています。
どうぞ、ご自身にムリのない安全な運転でお過ごしください。
それでは、皆さんも、クルマに乗る時は、いつもシートベルトを忘れずに。
安全運転でいきましょう。