Ameba Ownd

アプリで簡単、無料ホームページ作成

悪魔が選んだ本命は・・・。

2019.07.30 14:11

いやあ・・・・なんといいますか。レース終了して2日経ってしまいましたが、まだ頭の中が整理できていないですね。雨のドイツGP。予想はしていましたが、その予想を遥かに超える混乱のレース。そして前日までフェラーリに牙をむいていたホッケンハイムの悪魔は、もっとダメージがデカい獲物に目をつけたようです。125周年に浮かれていた、あのチームを・・・。


■混迷のレースをチャートで見てみる

このドタバタ度合いを言葉で語るのはなかなか難しいです。なんせ、タイヤ交換だけでも各自5~6回というめまぐるしさ。セーフティーカーもスタート時点から4回も登場したりしてますし。なのでまずは『RACE FANS』のラップチャートを見てもらうのが一番!

どうですか? このジグザグ度合い(笑) 雨が降ったり止んだり路面が塗れたり乾いたりのたびに、そしてセーフティーカー導入されるたびにピットインするので、3周目あたりとか46周目あたりとかは、子どもがクレヨンで描いた不可解な絵みたいになってます(;´Д`A ```

ちなみにこちらはピレリのまとめた各車のタイヤ交換記録。

なんかもう、この2つの画像見てるだけで情報量多すぎてお腹いっぱいでしょ?(笑) まあ、こんな混迷のドタバタ64周を走り切ったドライバー、タイヤを交換しまくったピットクルーはマジで凄い! お疲れ様でした! ただただ悪魔は雨を降らせただけなのに無数の悲喜こもごもが生み出されてしまいました。

とりあえず大きなトピックスからまとめていきますか・・・。


■壮絶サバイバル!6台が雨の中に沈む

雨のレースにはスリップ&スピンでクラッシュってのは、だいたいお決まりではありますが、今季に関しては初ウエットレースということもあってか、ペレスを皮切りに次から次へと雨に翻弄されてウォールへまっしぐら(順番は上のチャート参照)。ペレス、雨に強いとか聞いてたような気がするけど、そんな彼でも制御不能なコンディションだったのかしら。特に最終コーナーは縁石を超えるとターマックのツルツル路面でスケート場のように・・・。ノリスもルクレールもヒュルケンベルグも、125周年記念のパネルにどっかん💥どっかん💥突入してお陀仏🙏。まあ基本全員ドライビングミスが原因っちゃ原因ですが(リカルドだけはエンジンブローが原因)、雨レースは難易度高いってのが良くわかります。

ヒュルケンベルグは最高2位まで上り詰めてたのに・・・ヴェッテルとは対照的に彼の母国GPは残念な結果となりました。


■ハミルトンも人の子だった

体調不良が取りざたされたハミルトン。レース後のインタビューを見ても、結局この日も復調とはならなかったようで、それも原因なのか2回もコースアウト。その内一回はフロントウィングを半分無くしてしまうダメージを負ってしまい、せっかくのPPスタートがゴールしてみれば11位(後で繰り上がりの9位に)。一度は「もうリタイアしよう」なんて無線で弱音を吐いたらしいですが、彼も人の子なのだと逆にホッとしたりして(笑) まあ、それでも諦めずに完走したおかげで、ボッタスとの差も少し拡げることができたわけで。今回のレース、あちこちで耳にしましたが「レースは最後まで諦めちゃダメだ!」と某シンジくんのようなこの一言、まさにその通りでございますな。


■ヴェッテル、20位からの2位奪取!

予選の結果についてメルセデスのトト・ウルフ代表に「本気で治療が必要な病気を抱えてる」とまで言われていたフェラーリ。その言葉が逆に火をつけたのか、最後尾スタートのヴェッテルはタイヤ交換の混乱に巻き込まれつつも気付けば、10周目時点でポジションを7位にまでジャンプアップさせました。これには心底驚いた。「ヴェッテルならポイント圏内行ける」とか書いていた自分が恥ずかしい・・・まさか表彰台に登ってくるとは・・・侮っておりました、すみません。

そしてソフトに履き替えての残り17周は怒涛の追い上げ。こうなるとやっぱりフェラーリ速い! 気が付けば2位! あなた最初どこに居ましたっけ?ってなもんです。フェルスタッペンももうあと10周くらいあったら確実に抜かれていたかも、と思わせるような無双っぷりでした。

表彰前の表情も明るいヴェッテル。若手二人の前でベテランの余裕を見せつけられたか? 過去にいろいろあった3人でもありますが、奇しくも全員がレッドブル育成ドライバーなんですね。それにしても、あの最悪のコンディションの中、最後尾から表彰台はまさに奇跡、僕の想定を超える奇跡でした! 彼もまた「諦めないこと」で生み出されるミラクルを証明してくれましたね。


■ホンダ1-3! クビアト夢の表彰台へ!

いやー、ヴェッテルの追い上げ以上に驚いたのがクビアトでした。トロロッソに11年振りの表彰台をプレゼントしてくれました。

一時だけとはいえストロールやヒュルケンベルグが2位を走行したのも予想外でしたが、それよりなによりクビアト! 14番手からのスタートだったのに、いつの間に?! 同じホンダチームでも、ガスリーやアルボンばっかりに注意を向けてしまっていたので、よもや、まさか、クビアトがくるとは(笑)

彼が凄いのは45周目、誰よりも先にスリックへのチェンジを選択して果敢に攻めにいったことじゃないでしょうか。

直前にネルソン・ピケの娘さんである奥様との間に第一子が誕生していたことを受けて、レッドブルのホーナー代表は「信じられん!・・・あいつはもっと子供を作るべきだ!」とコメントしたそうでw そんなことしたら大変なことになりますわい。

レース後のインタビューでクビアトはこんな風に話しています。

「大変な時期もあったし、自分にとってのF1はもう終わったかもしれないと考えたこともあった。ましてや表彰台なんて、もう二度と上がれないだろうと思ってた。でも、人生って、諦めずに一生懸命頑張っていれば、成し遂げることができるってことだね」

やっぱり諦めちゃダメなんです!「リタイヤしよう」なんて思っても言っちゃダメですよ!(笑)

トロロッソはチームとしてもコンストラクターズで8位から5位へジャンプアップ! ホンダPUが2チームともルノーを上回る事態は、大口叩いたルノーとしてはさぞかし悔しいに違いありません。


■レッドブル、人も技術も体制も・・・応援団もハイレベル!

そしてWINNER、フェルスタッペン。

取り立てて語ることもないんですが、とにかく今回はレッドブルの総合力の高さを世に示したレースだったように思います。5回にのぼるタイヤ交換はミスもなく、タイミングもほぼパーフェクト。ピット作業も前戦イギリスGPのギネス記録をさらに更新してみせました。

唯一、ギャンブルで中古のミディアム履かせた時は、見事に縁石の上で360度スピンを喫し、フェルスタッペンに「なんでソフトを履かせてくれなかったんだよ!」と言わせてしまいましたけど(笑)

ラップチャートを見ても分かりますが、スタートで出遅れてしまった事以外は、終始完璧にレースをリードしてみせました。にしてもガスリーもそうだったけど、スタンディングでのスタート練習はもっとした方がいいかもな(笑)(追記:どうやら制御系の設定ミスがあったっぽいですね。確かに2台ともというのは不可思議) セーフティーカー明けのスタートは毎回上手くこなしてましたからね~。このフェルスタッペン先頭の隊列は身震いする絵ですね。かっこいい。

そして何よりも、どこのサーキットでも目立つ、オランダ・オレンジ軍団が僕は好きです。全部がそうではないかもしれませんが、はるばる国を越えてくる熱狂的なフェルスタッペン応援団。ティフォシよりも熱いかも。

こんなに盛り上げられたらフェルスタッペンも勝たないわけには・・・。僕もこのシャツ欲しい。


■二度あることは三度ありまハース

レース終盤、ハースの2人がまたしても絡み合う(笑)。もう、ここまで来ると「今回はどうかな、どうかな♪」と半分期待混じりに見てしまいます。ギュンターのオッサンには申し訳ないけど。今回はマグヌッセンにグロージャンが右フロント当てに来てた感じです。ぶつかった直後の2人の無線を両方流すあたり、国際映像も二人の罵り合いを楽しんでる模様。

なんですかねー。この二人。マシン的にも旧スペックのグロージャンのほうが良いらしく、マグヌッセンも「前のがいい!」とか言うてるようで、金かけてアップグレードしたのに、なんとも・・・。

まあ繰り上がりで2台ともポイントゲットしましたし、当面ドライバーは変えないらしいので結果オーライではありますが・・・4度目が無いことを祈ります・・・ん? いかん。期待してる僕がいるぞ! これは僕だけなのか??(;´Д`A ```


■悲喜こもごものホッケンハイム

さてそろそろ仕舞いにしないとダラダラと書いてしまいそうです。結果を総ざらえ。

上のリザルトはレース終了直後のものですが、この後、アルファロメオの2台がレギュレーション違反で30秒のペナルティが加算されてしまい、ライコネンは12位、ジョビナッツィは13位に降格。グロージャン以下がランクアップしています。その結果、ハミルトンが9位、そしてなんとクビサが10位に! ウィリアムズ今季初ポイントゲット! アルファロメオの違反はクラッチトルクの伝達設定が規定よりも大幅に遅くなっていた、というものですが、なんかスゲー細かいところまでチェックされるんですね・・・もちろんアルファロメオはFIAに上訴中。

注目どころは、まずはストロールですね。ほんの数周ですが2位を走行し、ペースのあがらないボッタスを粘り強くブロック。彼を追い抜こうと焦ったのがボッタスリタイアの呼び水になった気がします。彼もまた「今日のレースは、決してあきらめちゃいけないことを示す良い例だったね。最後まで何が起きるかはわからないってことだ」とアメージングなレースを振り返っています。

そして7番手スタートだったサインツも、混乱の中2ポジションアップしています。

アルボンも一時期4位を走行していましたが、最後のセイフティーカーの際にタイヤ交換のベストタイミングを逃してしまい、6位までポジションを落としてしまいました。そのアルボンにやや無理目に追い越しをかけてしまったガスリーが、右フロントをバーストさせてしまったのはホンダとしては非常に複雑でしょうね。それが無ければ久々のホンダPU4台入賞確実だったのに・・・

今回の件でアルボン、マルコの爺さんにまた厳しい一言を喰らっています。「ガスリーはバトルやオーバーテイクがとにかくヘタクソだ」と。相変わらずマルコ爺さんは手厳しい。

まあ、一番ガックリしているのはメルセデス陣営でしょうね。コスプレには楽しませてもらいましたが、肝心なレースがこれでは・・・。TOP画のトト代表、ボッタスがクラッシュしたシーンで、盛大にデスクを何度も殴りつけているシーンですが、さもあらん。レース結果を受けてトトさん、「このようなもので台無しにしてはいけないことを示した。常に仕事に集中するべきだ」とおっしゃっておりますが、まあ、多少の影響もあるでしょうが・・・決定的理由ではないのでは?(;'∀')

▲これはこれで楽しいからいいじゃん!みんなも楽しそうだし。たまにはさ。

でも、これNetFlixのドキュメンタリークルーが密着してたんですね。ちょっと楽しみ。たぶん、これのことではないかと思います。

これなかなか面白いんですよ。是非ご覧あれ。

それでは今年も暑くなりそうなハンガリーGPでお会いしましょう! お別れはスタンドでひときわ目を引いた、MARTINIシャツ着たウィリアムズファンと思しきピンバッジ親父の画像で!

見習いたい!