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キリスト教で読む西洋史ー聖女・悪女・聖人・皇帝・市民

春の嵐6-女傑カテリーナ・スフォルツァ

2019.07.31 01:01

ついに我が刻来たれり!とチェーザレは思ったろう。チェーザレは、ルイ12世に猫かぶりの忠勤に励み、フランス軍を貸してもらった。1499年11月7日、ルイ12世は帰国の途につき、チェーザレの進攻を承認した。目指すはロマーニャ地方。ここは教皇領でありながら、有名無実となっていた。

父の教皇は、ロマーニャ地方の小領主に対して宣戦布告、チェーザレは仏軍と傭兵達総勢1万5千人で進軍した。最初の目標はイーモラ・フォルリである。この地はフィレンツェとヴェネツィアを結ぶ要衝の地であり、堅固な要塞が造られている。そしてそこを守るのは有名な女傑カテリーナ・スフォルツァである。

姓からわかる通り、ミラノのルドヴィコと同じスフォルツァ一族。彼女を有名にしたのは最初の夫が反乱で殺害されたときのこと。子供と捕えられて「城内を説得してきますわ」と城内に入るや総大将として立てこもり、「子供を殺すぞ」と脅されるや、城門の上に仁王立ちしてスカートを捲りあげ「子供なんかここからいくらでも出てくるよ!」と言った一件である。

結局反乱は鎮圧され、彼女の名はイタリア中にとどろいたが、残念ながら領民に慈悲がなく、慕われていなかった。ちなみにゲーム「アサシンズクリード」では、彼女を助けてダヴィンチの飛行機を飛ばし、その後一夜を共にできるというムフフな体験ができる。

下はアサシンズクリードでのスカート捲りあげシーン