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水銀ノ猫 岩田圭音

Mohlitz

2019.08.01 14:15

ブログに、

作品についてのみ書こうと思っても、

すぐに「筆が進まず状態」に陥ってしまうので、

このブログでは、

自分の好きなものやことなども書いてみよいと思います。




版画家でどんな作家が好きか?

と聞かれて答えるなら、

まずはフィリップ·モーリッツ。


上の写真は、

自分で持っているモーリッツの作品です。


上の作品に限らず、モーリッツ作品の独特の世界観に惚れています。


モーリッツはビュラン彫り(直接銅板に彫る技法)。

エングレービングと言いますが、

かなりの技術を要する技法です。

私もチャレンジしたことはありますが、

満足のいく作品には到底なりませんでした。


モーリッツの作品、

画集で見ていても、細かいところまでは見えません。

実際の作品を見ると、

それはもう、素晴らしくシャープでありながら繊細な線のパレードなわけです。


初めて本物を見た時は、

その線の凄さに鳥肌が立ちました。

高い技術を持っているからこそ、

あの独特な世界が描けるのでしょう。


モーリッツの作品に多く見られる

鬱蒼と生い茂る植物、

捻れたような雲と、そこからのぞく月···



先日実家の庭の草取りをしている時、

草を抜きながら、

「このあたりはモーリッツの版画みたい···」

と思ったり、

夜、月が雲の陰に隠れて、雲が透けて見えていると、

「わぁ、モーリッツの絵みたい···!」と思ったり。



つまり、自然の中にモーリッツの作品を探してしまうほど、

私はモーリッツが好きなのです。