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画家のノート

ゆっくりな色が生まれるまで③

2019.08.02 00:00

木々が形を変えて行くように、私も作品も形を変えて ここにいます。


前回からの続きです!

20代から30代…猛烈に油彩画を描いた結果、倒れ…

油絵の具からアクリル絵の具へ…

横浜・東京の生活から葉山中心の生活へ…

大きく舵を切り、海にたどり着きました。

富士山と江ノ島の見える美しい海!

2009年、私は海辺のアトリエで 絵画の制作活動を再スタートしました。


アトリエ近くに広がる画材の浜…♫

海辺のアトリエに移り、偶々!画材として 海辺の砂や礫をそのまま(自然)使用しました。

それにより、砂や礫そして不純物がアクリル絵の具と化学変化を起こし、筆を置いた後も!絵画の色が変わり続けるようになりました。当時、私はこの事を知りませんでした。


そして、2010年夏の展覧会…♫

偶々!会場にいらしたお客様から ご指摘をいただき…

会場の作品たちの色が、海辺の砂により変化し続けている事などを知りました。


お客様のご指摘がドアノブとなり!

私は新しい扉を開ける事ができました。

□ 作品 海 + 鴻来有希 + 2011〜

※ゆっくりな色が生まれるまで①②

あわせて お読みください。(最後にリンクあり)



新しい扉を開けると♫

偶々(偶然)生まれた世界…

偶々(偶然)生まれた絵画が …

私を待っていました。


色が変化し続ける絵画!

変化を好む絵画!

それは、それまでにない絵画でした。

そもそも、絵画は変色を嫌うものとして・光を避けるものとして、大昔から大切にされていました。(2010年)

絵画の変色はタブーである!

新しい扉を開け、新しい絵画に出会い!

次に待っていたのは…

困惑する人々の言葉でした。


それでも、疑問を投げかける程度の言葉で…

猛烈に批判を浴びたわけでもなく…

私はとてもラッキーでした。


「色が変わってしまうものを絵画として、販売して大丈夫なのだろうか…」


「あなたは、変わってしまう…保証のないものを絵画として販売し、責任を取れるのか…」

その程度の言葉でした。


私は、困惑の言葉に対して 特別気にもせず、特別悩みもいたしませんでした。

寧ろ♫ なんとなく、

          ワクワクドキドキ …♫


2010年の展覧会場でお客様にご指摘をいただいた直後から…

「色の変化を好む絵画」その様な言葉と一緒に! 私は会場を歩いていました。

□2010.7/1(木)~7/6(火)

Gallery S.c.o.t.t 5周年特別企画展での

さらさらぎんざ・・・ 鴻来有希



つぶやき

2010年 夏の展覧会♫

 東京新聞の掲載記事により「立体的な絵画」という言葉をいただいたのも 2010年 夏の展覧会でした。

画家のノートを書きながら…

2010年の夏の展覧会が、とてもドラマティックだった事を知りました。

いつか!2010年の夏の展覧会の出来事を画家のノートに書きたいと思います。

楽しみにしていてください。

□2010年夏 東京新聞に掲載



偶々(偶然)生まれた絵画!

海辺の砂をアクリル絵の具に混ぜあわせ描く絵画!

色が変化し続ける絵画!

色の変化を好む絵画!

それは 新しい絵画でした。


新しいというコトは 言葉がないというコト…

そして、名前がないというコト…


貴方が生まれて 一番最初にいただいた贈り物は…?


楽しい♫

画家のノートを書いていくと、ドラマティックな過去の場面に遭遇し、私自身が驚いています。

書きながら、とても楽しいです。

そして、想像以上に 書きたいコトが沢山!文章が長くなり、指先が拙くなります。(拙い箇所は、後から できる限り補いたいです。)


次回も続きを… 

ゆっくりな色が生まれるまで④を書きたいと思います。

次こそ、「ゆっくりな色」という名前が生まれた時に辿り着きたいです。


知るという事の大切さ…



つぶやき

2010年夏の展覧会でお客様にご指摘いただいたのは39歳のお誕生日でした…♫ 

書いている途中で気がつきました!

そして 驚いています。(笑)

書きながら、大切な忘れものを取りに行っている…その様な気持ちでした。


絵画との人生はドラマティックです。

□ゆっくりな色

アクリル絵の具に、主に海辺の砂を混ぜ合わせ描きます。主にアクリル絵の具と砂の内容物が化学変化を起こします。筆を置いてから、時間窯の中で色形がゆっくりと変化を続けます。ワインの様に…何年ものの色という表現でお楽しみもいただけます。

2009年に海辺のアトリエを借りてから、描くための砂や礫・海水は、地球から直接いただいています。