202.組織化のルール「ライン・スタッフの分離と協力の原則」
2019.08.01 03:23
営業職はライン、事務職はスタッフと言いますが、ラインとスタッフの仕事はできるだけ同一人物にさせずに、別人にさせるというルールです。なぜならば、それぞれが専門職であり業務内容が全く異なるからで同一の組織にすることはできません。ラインとスタッフの関係は対立する関係ではなく常に協力する関係でなくてはなりませんが、現実的には牽制しあう状況が存在することも否定できません。
ラインとスタッフの間を調整する職務として「プロダクトマネージャー」が存在する場合があります。このマネージャーは基本的にスタッフ側に属し担当する製品(プロダクト)を与えられ、その製品の誕生から消滅までの製品ライフを管理します。プロダクトマネージャーはマーケティングプランを実行する仕事のために、広告・営業・研究開発・財務・法務と言った様々な部署を取りまとめていかなければなりません。あくまでも補佐役であり製品に関する権限は付与されていません。そのために「権限」で関係者を動かすことができません。関係者を動機付けさせるには、プロダクトマネージャーの担当製品に対する知識、経験、そして情熱以外の他にはありません。その誠意ある真剣な仕事への取り組みが人々を動かすので、プロダクトマネージャーは「隠れた製品社長」とも言うべき存在です。