集合的アタゴオル世界(LAP005)
子ども関連業種のための交流読書会
LAP-Liberal Arts for Professional-
第8回までの歩み。
またまた1日あけて、今回は第5回。
80kitchen様での初めての開催を予定していたものの
開催することができなかった幻の回となりました。
題材とする予定だったのは、ますむら・ひろしさんによる
独自の世界観のファンタジー漫画作品『アタゴオル』。
私は知らなかった作品ですが、
オススメ頂いた小学校の先生の他にも、
起業家でもある大学院の同期も、ますむら作品が好きとのことで、
心からリスペクトする2人に少なくない影響を与えた作品、作家さんです。
会場として予定していた、80kitchen様は
第2回にご参加頂きました私立小学校の先生の旦那様のお店。
ソムリエでもあるイケメンマスターが、野菜とお肉とそして当然ワインにもこだわった、内装もハイセンスな素敵過ぎるお店です。
ディスカッションで取り上げようとしていたのは、
推薦理由でもあった「独自の世界観」。
そして「その世界に住人」について。
要するに「設定」と「登場人物」ということ。
先日開催した第9回も同じ先生にオススメ頂いた漫画作品が題材で、そこでも話題にさせて頂きましたが、まず、作品の世界観は、当然作者の世界観だということ。
そしてそこに魅力を感じる読者の世界観でもあるということ。
登場人物においても同様で、作者の内的世界の住人でもあり、読者の内的世界の住人でもある。
―アタゴオルの生活は幼い私の夢、理想、もっとも豊かな幸福の世界―
―彼の世界は作家としての私というより、私という人間そのもののルーツだった―
作家の吉本ばななさんも5巻の巻末に解説として寄せています。
心理学、特にユングの心理学からは、
その世界は当然、心の世界で、
そこの住人は、元型と呼ばれる神話に通じる人格的なイメージとして把握できる心の機能。そう捉えることができます。
破天荒なヒデヨシと
優秀なテンプラの関係は、
理想的な現実自己と
シャドウあるいはトリックスターが
尊重しあう、まさに夢のような関係性。
そして推薦者である先生も院の同期も、
どこかヒデヨシ的でテンプラ的。
優秀でありながら遊び心も忘れない2人を私は彼らを心から尊敬しています。
それを自己分析したような
「私」と『アタゴオル』との出会いは、
「彼ら」との「出会い直し」でもあり、
「自分」との「出会い直し」でもありました。
彼らや私の中のアタゴオル的世界はどんな世界で、
そこに住むヒデヨシとテンプラは何を好んで何を望むのか。
80kitchen様もマスターにとってのアタゴオル世界なのかもしれません。
あの素敵さですから♫
そこで尊敬する2人と話せたら…
皆様も是非ご一緒に。
きっとその1コマもアタゴオル的なんだろうな…
吉本ばなな作品もチェックせねば…
オススメがあれば教えてください!
以上、LAP-Liberal Arts for Professional-第5回に関連してお知らせ致しました。
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〇LAP推薦図書5
『アタゴオル』1巻(ますむら・ひろし、1997、スコラ)
『アタゴオル』5巻(ますむら・ひろし、1998、スコラ)
『ユング心理学入門』(河合隼雄、1967、培風館)
『ハードボイルド/ハードラック』(吉本ばなな、1999、幻冬舎文庫)
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