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画家のノート

ゆっくりな色が生まれるまで④

2019.08.02 19:51

木々が形を変えて行くように、私も作品も形を変えて ここにいます。


つぶやき

このフレーズは今回で4回目です。

1993年から2010年まで…過去を書き進める事で、その当時 私自身が気が付かなかった出来事を、私はいくつか知る事ができました。

そして、過去の忘れ物を取りに行く様な…せつない気持ちを、私はいつしか抱いていました。


あの時、偶々!開けた新しい扉は、偶然ではなく必然だったのでは…


絵画との人生はドラマティックです。(笑)

今回は、これまでの経緯を振り返らずに…

なんとなく♫ 

つぶやきから書きはじめました。


最後にリンクを貼りますので、ゆっくりな色が生まれるまで①〜③を あわせてお楽しみください。




作品 冬の音!

2011年、私は 作品 「冬の音」を制作いたしました。

硬く冷たい土の中で 、暖かく柔らかな春の音が ゆっくり育まれ芽生える…その様な画肌を祈り描きました。もちろん!海辺の砂とアクリル絵の具をあわせ描きました。

この作品は、私が筆で描き終えた時は、全面 ホワイトよりのブルーグレーでおおわれていました、時間の経過とともに 下からのいろいろな色が現れてきました。

※色が変化し続ける絵画/冬の音の画像は2015年に撮影いたしました。


「冬の音」が生まれた際に、私の思いを短い文章にして添えました。その文章の中で「ゆっくりな色」という言葉が出てきます…

私は 直ぐにわかりました。

この言葉が「色が変化し続ける絵画」の名前だという事を…

筆を置いてから …ゆっくり生まれる色があってもいいと思う。

そういう ゆっくりな色 ささやく作品に…私は魅かれる。

◻️ 作品 冬の音 + 鴻来有希 +2011〜

撮影2015


  

 「色が変化し続ける絵画」に名前をつけました。

「ゆっくりな色」という名前を私自身でつけました。

2009年に海辺のアトリエでの制作をスタートしてから 、2年の月日が経っていました。 

 


「ゆっくりな色」という名前!

今も 「ゆっくりな色」という名前で、私だけのオリジナルの絵画を描き続けています。

あれから10年経ち、その世界は大胆に静かに変化を続けています。今は海水を中心に…ミネラルや微生物や細菌、光や空気のチカラを借りて変化する色形を!描いています。


◻️ 作品 kodomo + 鴻来有希


貴方が生まれて 一番最初にいただいた贈り物は…?



◻️立体的な絵画 記憶の骨/海辺のてふてふ + 鴻来有希

意図のないところから…

経験のないところから…

            大いなる水が、小さく流れ始めた。

その小さな水の線が 、いつか川になって  いつか海に 辿りつけたなら…


アクリル絵の具に海辺の砂(不純物)をあわせ描くゆっくりな色は、私が考え意図して生まれたものではありませんでした。

偶々!生まれていた世界♫

偶然!生まれた世界、偶然!生まれた絵画です。

展覧会場でのお客様のご指摘から、海辺の砂が作品の色変化を促している事を、私は知りました。

全ては後から知りました。

描きながら! 描くことで!

描いた作品から! お客様から!

私は「ゆっくりな色」の物事(ささやき)を知っていきました。 

今も 、その様な…後から知っていく時間が流れています。

私は絵画にむきあう事で、自分自身を絵画自身を広げ深め、歩いてこれました。


変化を描き 変化を育てることが好きです。

ゆっくりな色の絵画は、ゆっくりと♫ 時間窯の中で色と形がつくられていく世界です。その世界には優しさ美しさがあり…静かな強さがあります。

2012年秋、さらに 私の身体は悲鳴をあげます。その時期に、ゆっくりな色の真の強さを!ゆっくりな色の絵画が持つ 静かな強さを、私は知ります。

その頃のコトは、もう少し先の画家のノートで書きたいと思います。


次回は、偶々(偶然)つながりで!

200年ぶりに 偶然発見された青…

 YInMnブルーをご紹介いたします。

是非 お楽しみください。

 


 知るという事の大切さ…

□ゆっくりな色

アクリル絵の具に、主に海辺の砂を混ぜ合わせ描きます。主にアクリル絵の具と砂の内容物が化学変化を起こします。筆を置いてから、時間窯の中で色形がゆっくりと変化を続けます。ワインの様に…何年ものの色という表現でお楽しみもいただけます。

2009年に海辺のアトリエを借りてから、描くための砂や礫・海水は、地球から直接いただいています。

◻️立体的な絵画 海とはちみつ 2018/はちみつ+ 鴻来有希 + ギャラリーimasa