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7月のユングフラウ・絶景ハイキングで出会った花々

2019.08.04 07:16

前回、ベルナーオーバーラント地方のヴェンゲンという村からアプローチしたメンリヒェンークライネシャイデック間のハイキングで遭遇した、雲海に浮かぶ神々しい風景をお伝えしました。あの日のハイキングの醍醐味はそれらの風景に加え、ルートに沿って次々に現れる美しい花々にありました。今日は想像を絶するお花畑との出会いをお伝えいたしましょう。

今年の7月9日の朝訪れた、標高2,249メートルのメンリヒェンです。11年前の8月中旬に初めてここを訪れたときには、広い斜面に大きな牛たちが多数放牧されていて、一斉に花々を食べていたので、残っている花はあまりありませんでした。7月はまだ放牧が始まっていないので、こんな感じでハイキングルートには種々の花々が競い合うように花を付けていました。

紫色はマメ科植物のレンゲの花、トリフォリウム・アリピヌム Trifonium Alpinum。

黄色の小さくて丸い花弁がかわいいキンポウゲの花。日本にもあるミヤマキンポウゲ のラヌヌンクルス・アクリス Ranunclus acris。ラヌンクルスって、ラナンキュラスのことですね。


美しいブルーはりんどうの仲間、ゲンチアナ・ヴェルナ Gentiana verna。

ゲンチアナがたくさんまとまって咲いていました。

ミヤマキリシマに似たツツジ科の花が有名なドイツ語で「アルプスのバラ」の意味のアルペンローゼ Alpenroseの学名はロードデンドロン・フェルギネウム Rhododendron ferrugineum。

アルペンローゼはこんな風に咲くのですよ。

結構たくさん咲いています。先ほどのブルーのゲンチアナとアルペンローゼ、そしてウスユキソウ(エーデルワイス)の3つがアルプスの三大名花だそうです。

白い花はキク科のマーガレット、クリサンテマム・アルピヌム Chrysanthemum alpinum。


小花が集まっているのはセリ科の花、リグスティクム・ムテルリナ Ligusticum mutellina。

これもリグスティクムです。

少し大きめのキンポウゲ=ラナンキュラスの花、トロリウス・エウロパエウス Trollius europaeus は花びらが開ききらないので、グローブフラワーの別名があります。

フウロソウ科のゲラニウム・シルヴァティクム Geranium sylvaticum。

これもそう。


あの白い花はよくわかりません・・・。

手前の面白いかたちの花はシラタマソウ(白玉草)、シレネ・ブルガリス Silene vulgaris。

やや、この地味な花は何かしら・・・?


実はこれ、キンポウゲ科の白い花、プルサチラ・アルピナ Pulsatilla alpinaの花が終わってできた種のようです。

今回のヨーロッパ・アルプス絶景の旅11日間の中で、4日目の7月9日の午前中にユングフラウの麓のハイキング・ルートでこのように生き生きとした花々と出会うことができたのは格別思い出深い体験でした。

そしてこの日の午後はクライネシャイデックから登山鉄道でヨーロッパ最高地点(トップ・オブ・ヨーロッパ)のユングフラウヨッホ駅へと向かいました。

標高3,454mのユングフラウヨッホ駅はあのてっぺん近くですよ。

じゃん、スフィンクス展望台(標高3,571m)からはこの通り!


最後に、世界最大の氷河であるアレッチ氷河もこんなに良く見えちゃいました。絶景の連続に興奮したあと、ヴェンゲンへ戻りました。ヴェンゲンでもう1泊して、5日目の7月10日はインターラーケン、ブリエンツを経由してツェルマットへ移動します、続きます。