MY DORMEUIL-Special Interview-
MY DORMEUIL vol.07
秋元 剛 氏
インタビュー
今回のMY DORMEUILは、父に第58代横綱 千代の富士関、妹にモデルの秋元梢さんという、華やかなご家族を持つ、秋元剛さんが登場。スーツとファミリーにまつわる素敵なストーリーを語ってくださいました。
スーツのセットアップやジャケットを着用するというのは、秋元さんにとってどんな時なのでしょうか?
普段はスーツを着て仕事はしていないのですが、相撲部屋関連のイベントで後援会の方々に接する時や、お祝いの席にお呼ばれした時などは、日常的にスーツを着て仕事をしている方に接するので、それに合わせて着用しています。
スーツとの出会いのきっかけとなった加賀美会長との出会いは、どのようなタイミングだったのでしょうか?
当時働いていたcommons&senseという雑誌の編集長が加賀美さんと交流があったのがきっかけですね。出会ってからすぐにドーメルの生地で中国の若手デザイナーが作品を作るという展示が上海であって、そこに取材へ伺わせていただきました。もう6年くらい前ですかね。その間にいろいろと人生の節目があったのですが、思い返せば、自分にとっても大事な節目でドーメルを着用させていただいています。
ドーメルCEOのドミニク氏もまだ父の存命中に、朝稽古を見に来て下さったこともありました。ちゃんこ鍋を一緒に食べて、寄せ太鼓もみて、とても驚かれて日本の文化に感動してくださって。それを機にドミニクさんも着物を着てみたいと思ってくださったと伺いました。
秋元さんの初めてのドーメル体験はいつでしょうか?
加賀美さんが父のファンということもあり、ぜひスーツを仕立てないかとお声がけいただいたのが初のドーメル体験です。その時にオーダーさせていただいたネイビーのチェック柄のスーツが一番最初のドーメルです。このスーツを着用して上海のドーメルの展示にも行きました。
Suits : Amadeus365
沢山お持ちの中で、特に思い入れのある一着はありますか?
父とお揃いのネイビーのストライプ柄のテキスタイルでオーダーしたスーツですね。父は体格がいいので、まさかお揃いの服を着る日が来るとは思いませんでしたが、オーダーなので適いまいした 笑
あとは、父の告別式で着用した礼服もドーメルです。父の病状が重くなってきて、そろそろ覚悟をしなくてはいけないと感じてきた時に、しっかりとした身なりで見送りたいなと思い、ドーメルを覗きに伺いました。ちょうど自分のサイズに近いフォーマル素材のスーツが1着だけあり、お直しさせていただいて着用しました。こちらも感慨深い1着ですね。
他にも、妹の結婚式用にオーダーしたダブルのブラックスーツもですし、Tiffany&Co.のガラディナーに出席する時にオーダーしたタキシードも思い入れがあります。
公の場や、人生の節目、冠婚葬祭などのフォーマルな場ではドーメルを主に着ていて、雑誌AERAで家族写真を撮影していただいた時に着用したスーツもドーメルでした。全然1着に絞りきれていませんね 笑。全てのスーツに思い出と愛着があります。
素敵なファミリーですね。人生の節目にドーメル。
撮影者 立木義浩
Suits : Amadeus
ファッションがお好きですし、小さいころからきちんとした恰好をすることが多かったとのことですが、やはりファッションに対するこだわりもあったのでしょうか?
ファッションを意識し始めたのは小学校の高学年くらいだと思います。3つ上の姉がファッションを好きだったことと、同級生におしゃれな友人がいたのもあったかもしれないですね。母と家の近くの駅ビルでストリートブランドのTシャツを買ってもらったり(笑)、今思うと生意気ですけど、それを姉に褒められたりしたのがとても嬉しかったのだと思います。
剛さんは本当によくスーツがお似合いだと思うのですが、こだわりは何かありますか?
シンプルにきれいに着ることですね。デザイナーズの洋服やエッジのきいたデザインのものは、それはそれで楽しんでいるので、スーツは正統派に着るのが一番だと思っています。「きれいなものはきれいに」ですね。
Suits : Tonik Wool
様々なお洋服を着用された経験がおありだと思いますが、
ズバリ、ドーメルのスーツの着心地はいかがでしょうか?
ドーメルのスーツはなんといっても着心地がやっぱりすごくいいです。生地もいろいろなものがありますし、今愛用しているもので感動したのがEXEL BLUEで、ストレッチが本当に優秀で出張などで新幹線に乗っている時でもストレスなく、スーツの堅苦しい感覚が全くありません。
僕は出張に行く時には、荷物をなるべく少なくしたいと思うタイプなので、スーツを着ていくとなると、EXEL BLUEをついつい着やすいから選んでしまいがちです。
仕事の関係上、人の目に触れる機会が多いと思うので、ドーメルみたいな良いスーツを着て、きちんとしている印象がいいなと感じるので、そういう意味でもドーメルの生地は魅力がありますね。
一度オーダーでつくってしまうと、もう既製品には戻れないです。これからも新しい素材が出てくるのをとても楽しみにしています。
ドーメルもファミリービジネスなので、秋元さんとリンクする部分がありますね。
今自分が自由に働けているのは、父と母のおかげですし、僕が今やるべきことは家族に立ち返ること、家族のために自分ができることをやるべきだと考えています。生前父がやりたいと言っていたプロジェクトがいくつかあり、それを母が出来る限り形にしたいと言っていて。家族にしかできないことだと思い、会社を設立し今に至ります。
もちろんファミリービジネスという視点でもですが、ドミニク氏の人柄や加賀美さんの人柄もあってこそ、仲良くさせていただいていると思います。結局人と人のつながりだと思っていて、出会ったところでまず縁があって、それが続いていくにも縁がないと続かないと思うので、ドーメルとは切っても切れない縁があると僕は思っています。
秋元 剛
株式会社 秋元 ディレクター
第58代横綱 千代の富士の長男。妹はモデルとして国内外で活躍中の秋元梢。
日本発インターナショナルファッションマガジン "commons&sense” の広告営業&編集を経て、都内セレクトショップのディレクターとして活動した後、現在は亡き父の功績を後世に残すべく、千代の富士に関わる様々な企画・運営を行う "株式会社 秋元(AKIMOTO Inc.)” を2018年4月に家族と共に設立。