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許認可・法務  al&la  行政書士 井原法務事務所

Q.あなた方の値段(報酬)はどのように決めるのか?

2019.11.16 23:10

Qustion

時として、聞かれることがあります。

「あなた方の値段(報酬)はどのように決めるのか?」と。


Answer

私たち士業は、どこでも其々連合会による報酬規程と言うものがあるようです。

もっとも、今では、各士業が、それは基本報酬額であり、各自の裁量に任せていると言うのが実情の様です。

実際、行政書士も、かつては、報酬規程がありました、しかも、1枚いくらの時代でした。
これなら、依頼者も行政書士も報酬額の把握はしやすかったかもしれません。
今は、それが廃止されて、各自の自由に任されています。
(廃止されたと言っても、その計算方法が無くなったわけではありませんので、実際それから計算を行う事もあります。)
とは言え、法外な金額設定を付けることはできません。


また、どんなものにも「相場」と言うものがあるように、各士業にも相場と言うものはあるでしょう。
今は、ネット上で検索すれば、同じ業務についても比較検討できることも少なくないでしょう。
これ等は、報酬の相場を知ることではあっても、それを基本には置かないほうが良いでしょう。
実際に起こる問題と言うのは、同じような内容であっても、全く同じであると言うことはあり得ないのです。
許認可においても、建設業許可が同じ書類、同じ枚数とはなり得ません。
業者によって違えば、その分報酬額も変わると言う事です。
一般には、内容から発生する検討・調査事項などを勘案して計算します。
難しい項目になれば、その分の上乗せが生じます。
後は、日当や、実費としての交通費・資料取得の為の手数料・立替え申請費などを付加します。


そして、行政書士にも、「行政書士報酬規程第16条1項」があります。
勿論、これらは、契約時や最初の見積もり時等に、両者の合意に沿ったものであることが大事です。
出来るだけ、後からの不用意な追加費用の出ないように勘案して計算します。
追加費用が発生する時は、連絡の上の合意を旨とします。
また、事案により、着手金の発生もあります。多分に、その時は、報酬額の半分となります。


さて、多くの方が、何か問題が起きた時に、聞きたいと思う専門家と言えば、弁護士を考えるでしょう。
そして、誰もが同時に思うのが、「弁護士は高いだろうな」です。
弁護士報酬については、「ガイドブック弁護士報酬」(商事法務)という本があります。
これには、弁護士の報酬が、各業務について、発生する事項と、どのような報酬が発生するかを挙げています。
ですから、何かトラブル時における弁護士報酬を知りたい時には、参考になります。


士業とりわけ弁護士に相談する時でも、その人がいいかどうかなどは分かりません。
日常生活用品なら、試し買いも出来るので、安めの品物を買ってみてその店の良し悪しを考慮することは簡単です。だからと言って、生活用品の様に試し買いも出来るわけではありません。
士業に依頼する時には、少なくとも、数万円を2度3度と経験してみてもいいかどうかも分かるとは限りません。
その為にも、無料相談を受けて見ると言う経験がいいでしょう。
有料相談ならば、30分5,000円+税が多いでしょう。


ただ、この無料相談ですが、依頼内容と専門家が必ずしもマッチするとは限りません。
例えば、無料相談で大きな会場に行ったら、受付で相談内容を聞かれます。
そして、内容により担当(相談相手)を特定されます。
しばし、待合イスにて待っているとあなたが呼ばれます。
この時その担当があなたの相談内容とは違う専門であったらどうでしょう。
弁護士は、何でも勉強していますので、基本項目はどのような事でも出来るでしょう。
しかし、例えば、あなたの相談したい問題が土地問題であるのに、担当が会社問題専門であったらどうでしょう。
「え?」とは思いませんか。
残念ながら、このような場合は、やはり、基本の話しか聞けないでしょう。
実際、このような事はあります。
この場合は、まず「専門は何か?」と聞いてみることが必要です。
夜間胃が痛い時、外科医だけしか宿直が居ないとなると、応急手当はしても「明日担当医に診てもらってください」となります。それに似ていませんか。
また、私も、とある弁護士事務所では、最初にその事務所用であるでしょうが、報酬額表一覧を見せてもらったことがあります。
勿論、こういうものは、最初に提示することが義務でもあり、又、(金額はともかく)事務所の信頼性を示すひとつでもあります。


かつて、「同一業務について、あっちの事務所・こっちの事務所と電話して、値段だけ聞くと言う事が(はやり?)あり、それはやめて下さい。」と言う事がよく言われたことがありました。(今でもある?)
依頼先を決めるのに、それだけに執着すると言う判断の仕方は良くありません。
やはり、報酬額は不相応に付けているわけではないからです。
各士業への依頼時には、市町村などにある各士業の本会に、専門家の紹介を聞いてみることもしてみてください。