オーニング窓が開かない!
週の初めに、オーニング窓が開かないので対応してほしいと連絡がありました。
(写真を撮り忘れたので施工中の写真を貼ってあります。)
野々市市にて3年半前に弊社で設計施工を請負った物件で、お客様は弊社大工の親類です。
サッシの職人に行ってもらえば問題解決はできるのですが、
オーニングが開かなくなる原因を知りたいので、私も同行することにしました。
開かないオーニング窓が続出!?
実は、今年に入ってオーニング窓の不調が2件続いています。
施工時期は1年程違いますが、4年前後で調子が悪くなるものをお客様に勧めるのは気が引けます。
オーニング窓は価格が高めで、ルーバー窓よりも見た目がシンプルで防犯性が高いのが特徴です。
開けっ放しでも雨が入りにくいので、天気を気にせず気軽に換気を行えます。
「横滑り出し窓よりも大きい窓が欲しい」+「開けっ放しにしたい」
をかなえることができる、使い勝手の良い窓だと思っていたので、きちんと判断したいところです。
オーニング窓が開かない原因
サッシの組立・取付を専門にしている職人に来てもらって、修理をしてもらいました。
今回開かなくなったのは、それぞれの窓枠を動かしているアームが経年で溜まった埃や砂、アーム自身の砂鉄等で固着してしまったことが主な原因でした。
アーム部分に潤滑油を吹きかけながらゆっくり動かすことを数回繰り返すと直しました。
冬は操作しない期間が長いので、固着することがあるとの説明でした。
また、潤滑油はメンテナンスとしてまめに吹きかけると埃が付着してしまうので、動きが悪いときのみ使用する方が良いようです。
オーニング窓を勧めるか否か
使い勝手の良い窓だと思っていたのですが、機械部分の負荷が思ったよりも大きいようです。
引違い窓の戸車はそのうち劣化して交換となるので、それを思えばアーム部分もそのうち交換しなければいけなくなっても仕方がないのかもしれません。とはいえ、開かなくなったときに、冷静にCRCを持ってきて対応できるようなお客様にしか勧められませんが、そんな人居るのか…?
結論としては、採用を控える方向で考えなければいけませんね。
材料や設備に関しては、「この年代のこの機種が不具合が多い」と後からわかることがあるので、一概に良い悪いの判断をするのが難しいことがあります。今回不具合が出たオーニング窓はLIXILのデュオPGでしたが、出荷数で言えばかなりあるはずで、偶々悪いのに当たったとは言い難い。現在は気密断熱に力を入れているのでデュオPGを採用することはありません。サーモスやエルスターの機構は改善されている可能性もあるし、気密が取りにくいからオーニング窓の設定が消えていく可能性もあるかもしれません。
今後の住宅用サッシ業界の動向を見守っていきたいと思います。