217.心技体
2019.08.10 00:10
相撲には昔から「心技体」が叫ばれ、お相撲さんは品格、高い技術、そして鍛えぬいた体の3つを備えていなければならないといわれています。「心」を品格と表現しましたが、行動や発言にも品格が必要です。また、「技」は厳しい練習の連続で身につけるものです。怪我をしない強靭な肉体を有することが要求されています。この考え方は、相撲だけでなくビューティアドバイザーにも言えます。ビューティアドバイザーにとっての「心」とは、お客様や同僚への「思いやり」であり「愛情」表現です。「技」とは美容技術と情報、そして「体」は健全な身体と置き換えられます。一番大切なお客様に対する「思いやり」は以心伝心で相手に通じません。「形」としてあらわさなければなりません。なによりも「名前で呼ぶ」ことが最大の「思いやり」であり「愛情」の表現です。誰も健康でない人から、肌にタッチアップされたくありません。休憩中に喫煙するビューティアドバイザーがいますが、指や口臭に残る臭いは完全に消去しておかねばなりません。相手を不快にし接客どころではありません。
室町時代の能の大家である世阿弥も「まず形より入れ」と言い遺しています。「心」と「形」は同一が理想的ですが、理想に近づくには、まずは、お客様の名前を呼ぶ、つまり「形」から入って習慣づけていると自然と「心」になります。