「全体像が掴めていないまま始める」思考停止状態
ある物事を始める時に、全体像を把握しないまま進めると、思考停止し易くなります。
全体像を掴んでから始める人は、物事を進めている時に、都度様々な考えが浮かんできます。
◇全体像を掴むとは…
前回の記事では「周りを見る」でしたが、今回は「全体像を掴む」という内容です。
周囲を見回して情報を掴む状態と、視点を上昇させて全体を俯瞰する状態との違いです。
全体を俯瞰するためには、全体像を把握しなければなりません。つまり、概略でも良いので、全体像を掴むための知識を習得するということです。
例えば、この写真は今日現在のラスベガススタジアムの建設現場です。
ただ、「スタジアムが作られている」と思う人と、「何の為のスタジアムか?」と思う人では、知識量に差が出てきます。
- NFLのオークランド レイダースが、ラスベガスに移転する。
- NFLはギャンブル資本を拒む傾向がある。
- 建設費は約2000億円規模。
この情報から、更なる何故が生まれます。
「何故、費用をかけてまで移転するのか?」
レイダースのオーナーにとって、近代的な施設を備えたスタジアムは、集客力が高くなり、収益が向上します。
2019年にオークランドのスタジアムのリース契約が切れるため、急ピッチの移転となってます。
もし、若手スタッフに「このスタジアム建設の資材を運搬する数量をまとめて。」と依頼した時、「言われた通り目先の作業をこなす」だけなのか、それとも、「スタジアムは急ぎなのが分かっているため、多少費用をかけても時間短縮プランも考えて、別プランも作ってみよう」と思うかで、大きく思考に差が出ます。
全体を俯瞰すると、自らで思考し易くなります。
◇全体を俯瞰するためには…
何かの作業を頼まれた時に、それに関する事を一気に調べて、知識をつけます。
それも、全体像を俯瞰できるようになるために、全体像を掴む知識を一気につけてから、作業を始めます。
学校の勉強も同じで、教科書を始めに一気に読むと、それ以降の授業は、全体像を把握出来ている状態からの、詳細な把握のための復習となり、余裕も出来て思考が働き易くなります。
教科書といっても、2〜300ページくらいですので、それくらいの本なら数日で読めます。
教科書と考えてしまい、「書かれている事を全て理解しなければならない」と、イメージを固めてしまうと、心のブレーキがかかってしまいますが、ただの読み物のひとつと考えると、概要を把握出来ます。
始めに情報を一気に掴むと、いざ進める時に様々なことが思考できる状態となります。
全体の情報を掴まずに始めると、与えられたことをこなす作業に陥り易くなり、思考力が下がります。