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ZIPANG-3 TOKIO 2020 ヤマタノオロチ伝説(雲南市)「スサノオノミコトとクシナダヒメ~伝説の里に日本古代を探る~(続編)」

2019.08.15 02:55

追悼
本日は終戦記念日です。
顧みれば、それは74年前の今日の出来事でした。


昭和20年8月15日の正午の時報と共に、ラジオから毎日耳にした君ガ代奏楽に始まる天皇陛下自らの玉音放送がありました。
当時は神様の立場故に曾てあり得ぬこの機会を逃すまいと日本国民全員はラジオの前に集まり平伏し、耳をそばたてました。 陛下直々の詔書御朗読。くぐもったお声とラジオの雑音が重なる上に、独特の詔書用語は難解なれど一同、明確に理解したことは、日本国無条件降伏の宣言でした。それは余りにも耳を疑う事実でした。


一昨日、メディアは一斉に菅義偉官房長官の談話を報じました。
戦没者をしのび、心から黙祷を捧げられるよう切望する
とのことです。


小ウエブサイトも、併せて第二次世界大戦における全ての戦没者、被爆者、それに関わる直接、間接に命を捧げた多くの犠牲者及び残された多くの遺族や関係者の方々に、哀悼の意を捧げるものです。


同時に
私達は今生かされている幸せは、その上に築かれていることを決して忘れず後世に伝える義務と責任を背負っていることを深く心に銘じ、世界各国に対しても二度と戦争を起さないことを誓い、平和を祈念いたしましよう。


黙祷 


「佐世神楽社中」による神楽の舞
「佐世神楽社中」だけが演じる『佐世の木』という演目があります。

佐世神社の境内にある椎の古木


日本最古の歴史書「古事記」に残るスサノオノミコトのヤマタノオロチ退治。 この舞台が雲南市をはじめとした斐伊川流域といわれており、現在でも数多くの伝承地が残されています。

前号では奥出雲の原風景の中に残されている伝承地を幾つかご紹介いたしましたが、
本号では、前号でまだご紹介しきれていない伝承地を引き続きご紹介してまいりたいと思います。


『オロチの頭を埋めた』

八本杉 


スサノオノミコトがヤマタノオロチを退治した後、その八つの頭を埋め、その上に八本の杉を植えたと伝えられます。


この杉は、長い年月の間、斐伊川の氾濫によって幾度も流失しましたが、その度に補植され、現在の杉は明治6年(1873年)の水害の後に植えられたものといわれています。

住所 島根県雲南市木次町里方


交通アクセス

●自動車

高速道路松江道 三刀屋木次IC
距離と所要時間三刀屋木次ICより5分
案内板の有無:有
進入の可否:可
進入路の幅員:3m
駐車場の有無:無

●電車

主要駅⇒最寄駅JR松江駅⇒JR木次駅
所要時間(目安)60分


『婚儀の相談をした地』

大森神社


ヤマタノオロチを退治したスサノオノミコトが、須賀の地へ向う途中、大森の地にしばし宿られ、クシナダヒメとの婚儀の準備をされたといわれています。

住所 島根県雲南市木次町東日登1345


交通アクセス

●自動車

高速道路松江道 三刀屋木次IC
距離と所要時間三刀屋木次ICより15分
経路(国道/一般道)国道314号⇒飯石ふれあい農道
案内板の有無:無
進入の可否:可
進入路の幅員:3m 駐車場の有無:無

●電車

主要駅⇒最寄駅JR松江駅⇒JR木次駅 所要時間(目安)60分


『オロチ退治の祝賀の舞を踊った』

佐世神社


ヤマタノオロチを退治したスサノオノミコトが、佐世の木(ツツジ科の植物)の葉を頭に挿して舞を舞っている時に、その枝が地に落ちたことから「佐世」という地名になったと伝えられています。
佐世神社には、その枝が成長したといわれる巨木が残ります。


佐世の森
佐世神社の境内にある。幹廻り約七・六メートル、枝が八方に拡がり約三・八メートル四方に及ぶ椎の古木で、枯れては又芽を吹き、現在のは五代目の木といい、「佐世郷。郡家の正東九里二百歩なり、古老の伝えに云へらく、須佐之男命、佐世の木の葉を 頭さして踊躍(おど)りたまふ時に、させさる佐世の木の葉地に堕ちき。故、佐世といふ。」 とあり、佐世の木の葉をかざして舞われ、その葉がここに落ちたので佐世というと伝えた。「出雲国風土記参究」
【主祭神】 須佐之男命、奇稲田姫命


古事記にれば、「八岐の大蛇」を征服した素豊嶋尊は此の地(佐世)の小高い丘を選び、稲田姫と一緒に勝利の御旗をあげたと伝承されてきました。
傍らの木の枝を手折りこれを頭に刺して勝利の歓声をあげながら踊躍(おどり)を舞ったのが神楽の始まりとされています。


佐世神楽社中だけが演じる『佐世の木』という演目があります。


住所 島根県雲南市大東町下佐世1202


『クシナダヒメの御産所』

河辺神社


スサノオノミコトの妻、クシナダヒメが懐妊されたとき、産湯に使う良い水を探し求められたところ、「甚く久麻久麻志枳谷なり(いたくくまくましきたになり=奥まった静かできれいな谷)」といわれ、河辺神社を御産所に定められたといわれています。


今でも産湯に使う水を取ったとされる井戸のことを「熊谷さん」と呼び、熊谷の地名のいわれにもなっています。

住所 島根県雲南市木次町上熊谷1462-1


交通アクセス

●自動車 高速道路松江道 三刀屋木次IC 距離と所要時間三刀屋木次ICより10分 案内板の有無:無 進入の可否:可 進入路の幅員:3m 駐車場の有無:無 ●電車 主要駅⇒最寄駅JR松江駅⇒JR木次駅


『オロチの尾を祀る』

石壺神社


石壺神社の境内社である「尾呂地神社」(おろちじんじゃ)には、スサノオノミコトによって切り落とされたヤマタノオロチの尾が祀られています。

住所 島根県雲南市木次町平田



編集後記

本日は終戦記念日に加え、八岐大蛇の様な台風が西日本を中心に猛威を振るっています。
大変に心残りですが「ヤマタノオロチ伝説」これにてひとまず完結といたします。
ご協力いただきました雲南市の関係者の皆様には衷心より御礼申し上げます。
読者の皆様も含め、くれぐれも台風の風雨にご注意ください。



鎹八咫烏 記
伊勢「斎宮」明和町観光大使



協力(順不同・敬称略)

一般社団法人 雲南市観光協会 〒699-1311 雲南市木次町里方26番地1 TEL(0854)42-9770



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