腐れ縁?ViacomとCBSが再合併。さらなる再編も?

かたやパラマウント・ドリームワークス・MTV・ニコロデオンといったコンテンツを抱えるバイアコム(Viacom)。かたや米4大ネットワークのひとつであるCBS。両社の合併が発表されたのだが、この両社は複雑な経緯をたどっている。

バイアコムはもともとCBSから分離独立した会社だが、後にCBSを買収し関係逆転。その後、再度会社を分割することになり、今度はまた合併するんだとな。
2社の売上の合計は約3兆円とのことですが、すっかり感覚が麻痺してしまい、たいしたことのない金額のように見えてしまいます。実際、欧米を巻き込んで繰り広げられているメディア企業の再編合戦においては3兆円などたいしたことなく、今度はまとめて別の会社とくっつくのでは?という見方も多いとか。

テレビとOTTという新旧のメディアにコンテンツという付加価値を付けたセットにしないと、市場に立つこともできない。そんな厳しい時代になってまいりました。
OTTでの役割を期待されているのが、今年バイアコムが3.4億ドルで買収した「Pluto TV」。以前当ブログで取り上げたこともありました。

テレビと無料動画サイトの中間を狙ったようなサービスだそうで、提携先から提供されたコンテンツを100以上のチャンネルに割り当て、連続して配信します。「Cats」チャンネルなんてよだれが出そうなものも。

広告収入により無料で提供しており、ユーザーは月1,500万人を超えるとのこと。チャンネルの編成は人間が行い、動画の合間に挿入する広告はプログラムが自動的に選択する。ヒトとAIの協働によるビジネスモデル…と書くと、なんとなく今時な感が出ます。
Pluto TVの弱点はスポーツだそうで、コンテンツこそあるもののライブ配信は行ってなかったとか。そこでCBSが持っているコンテンツが加わればいいテコ入れになりそう。

CBSだとNFLや、「マーチマッドネス」ことバスケのNCAAトーナメント、マスターズなどのゴルフ中継あたりが大きなコンテンツでしょうか。
テレビと同じチャンネルを配信するOTTサービスなら他にもありますが、Pluto TVはなにしろ無料ですから、いわゆる「コードカッター」な人たちにも刺さりそうです。

あと、バイアコムはベラトールのオーナーであることも当ブログ的には触れておいてよいでしょう。

残念ながら日本からはアクセスできないため、これ以上深いことは書けないのですが、近いうちにもう一段の再編はあるかと思いますので、その際にはまた取り上げましょう。

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