Ameba Ownd

アプリで簡単、無料ホームページ作成

発達療育勉強会へようこそ

令和元年7月20日(土)勉強会

2019.08.17 09:39

「障害者差別解消法と合理的配慮について」

 ~学校に行く時どんな配慮をしてもらえる?~


1.障害者差別解消法とは?

 1)平成28年4月より施行


 2)正式名称は「障害を理由とする差別の解消の

   推進に関する法律」


 3)学校教育において求められる事

   ①不当な差別的取扱いの禁止

    →障害のある人に対して、正当な理由なく、

     障害を理由として差別をすることの禁止。

   ②合理的配慮の提供

    →障害手帳の有無や診断の有無に関係なく、

     必要かつ合理的な配慮の提供。


   ※社会的障壁とは?

    →生活を営む上で妨げとなる社会的な

     事物、制度、慣行、制度、観念その

     他いっさいの物を指す。


   ※基礎的環境整備とは?

    →文科省では、別紙の8項目を例示。


 4)法律の対象範囲は?

   ①国の行政機関や地方公共団体は義務

   ②民間事業者は努力義務


 5)企業などが法律に違反した場合の罰則は?

   →直ちに罰則が科されることはない。

    ただし、繰り返し障害のある方の権利

    利益の侵害に当たるような差別が行われ、

    自主的な改善が期待できない場合などには、

    その民間事業者が行う事業を担当している

    大臣が、民間事業者に対して報告を求める

    ことができることにしており、この求めに

    対して、虚偽の報告をしたり、報告を怠っ

    たりしたような場合には、罰則(20万円

    以下の過料)の対象になります。


……………………………………………………………………


2.合理的配慮とは?

 1)障害のある子供が他の子供と共に教育を受ける

   ために、学校が提供する個別の変更・調整を指す。

   →つまづきのある子供に個別の配慮や支援を提供

            ↓

   視力の悪い人がメガネをかけるように、

   子供たちが学校で学びやすくするための工夫


 2)合理的配慮の進め方

   ①本人または保護者からの相談

            ↓

   ②本人側と学校・地域との話し合い

            ↓

   ③お互いに合意した配慮の実施

            ↓

   ④配慮についての見直し・改善

    →成長や実施してみての状況に応じ、

     常に同じものが提供ではない。


 3)誰に相談するのか?

   →担任の先生、特別支援教育コーディネーター、

    スクールカウンセラーなど

            ↓

    配慮の内容や方法が難しい場合は、学年

    主任や教頭・校長先生など管理職にも相談。


 4)配慮を受けるために必要な物は?

   →客観的な判断材料

    ①医師の意見書

    ②療育機関担当者の意見書

    ③心理検査・読み書きテスト結果等

           ↓

     児童発達支援事業所を利用していると、

     就学に向けての評価表や配慮事項、場所に

     よっては学校との調整をしてくれるところも

     あります。


5)どうやって決まる?

  →家庭、学校で相談した結果、双方の合意

   が得られた内容を実施。

           ↓

   内容は個別教育支援計画などに落とし込む。


  ※個別教育支援計画(文科省より)

   →障害のある生徒のニーズを把握し、教育の

    視点から適切に対応していくという考えの下、

    長期的な視点で乳幼児期から学校卒業後までを

    通じて一貫して的確な教育的支援を行うことを

    目的。

           ↓ 

    教育のみならず、福祉、医療、労働等の様々な

    側面からの取組が必要であり、関係機関、関係

    部局の密接な連携協力を確保することが不可欠。


 6)どんな配慮でも全て提供されるか?

   ①学校などに対して体制面や財政面で過度な

    負担を課さないものとされている。

    →大きな費用や人手、設備など学校に

     とって負担の大きい配慮は実施が難しい

     場合がある。

            ↓

     学校の状況や負担も考慮しながら、

     実現可能な配慮、工夫を見つけ出す。


 7)合意的配慮提供に際して、本人(保護者)と

   学校の意見が合わない場合は?

   →クラス単位では実施が難しい内容は校内の

    共通理解が必要な場合もあり、管理職や

    特別支援教育コーディネーターの同席も依頼。

            ↓

    合意形成が難しい場合は、板橋区では教育

    委員会教育総務課に調整の窓口がある。


……………………………………………………………………


3.合意的配慮の実践例

 1)板橋区の資料より

http://www.city.itabashi.tokyo.jp/c_kurashi/091/091025.html


 2)千葉県の資料より

https://www.pref.chiba.lg.jp/kyouiku/shien/tokubetsushien/gouritekihairyojireishuu.html


 →各自治体において、実践例のボリューム、内容は

  異なるが、実践例を数多く知っておくことで、

  保護者もわが子の配慮事項の具体例を挙げやすく

  なる。

            ↓

  教育機関も他地域で実践例が既にある場合は取り

  入れやすくなる。


 3)各児童発達支援事業所での実践例

  →わが子に特化したこれまでの成功例、実践例は

   児童発達支援事業所を利用していると客観的、

   専門的な視点での実践例が出されます。

   

   利用している方は、就学前に相談してみると

   いいでしょう。


   就学後については、放課後等デイサービスや

   相談支援事業所がその役割を担いますが、

   現状、児童発達支援事業所に比べ、専門性で

   ばらつきがあり、期待できるかは場所によるのが

   現状です。


……………………………………………………………………


4.まとめ

 1)合意的配慮は学校などに一方的に求める

   物ではない。

   →保護者も生徒数やクラスの現状などを把握

    しながら、どこが落としどころになるのかを

    事前に推測し、何パターンか選択肢を持って

    おく。

            ↓

    パターンを持っておく、落としどころを推測

    するには、合意的配慮の実践例をいかにたく

    さん知っておくかが鍵。


 2)周りから不公平と思われないか?

   配慮で子供が甘えてしまわないか?

   →合理的配慮は過剰な保護や気づかいではない。

    苦手な事、困りごとに対するサポートは、障害

    あるなしに関係なく、一人一人にとって必要

    な事。

            ↓

    子供が自分の力を発揮しやすくするための適度

    なサポート。


   ※保護者だけの視点ではこの配慮が子供に

    とって、厳しくみたり、甘くみたりしがち。

            ↓

    専門的な機関の視点、評価が必要。


 3)将来を見据え、子供の成長段階を適切に見極め

   ながら、合理的配慮を変えていき、自立に導いて

   いく。

   →自立=全て自分で行う事ではない。

    自分にとって出来る事、支援が必要な事を

    見極め、相手に伝えることが自立。


  ※必要なサポートを上手に使える力。


 4)就学前、就学後も是非保護者が知識を入れる

   準備を。

   →子供にとっての身近な支援者=保護者。

    客観的な視点、豊富な知識、情報を持つこと  

    で、お子さんにとってはそれこそが強力な

    支援になる。

           ↓

    専門的な知識だけでなく、地域の情報、

    ネットワークも大事な知識になる。