梨の日

『未必の故意』終演

2019.08.20 09:42

ぽっかり1日空きまして。

何ヶ月ぶりかの、丸1日オフ…

信じられない。笑)


遅くなりましたが、日曜日に

さんらん『未必の故意』

全公演が終演致しました。




絡む共演では濡れ場(笑)しかやったことのなかった、中村有さん。

相手が彼で良かったな。

大変お世話になりました。

またご一緒したい。がっつりどっぷりと。




沢山の、たくさんのご来場を誠にありがとうございました。


2年前のさんらんでの公演も、安部公房。

昭和に書かれたものなのに、不思議と現代にも大いに通ずる話にヂクリ。



そして前回に引き続き今回も、

私の知らないところからご来場下さる方がチラホラと。


前回の舞台から、映画から、メルマガから、Webから。


様々なところから亀田を知って頂いてることを、じんわり体感。

そんな大いなる知名度ではないけれどさ。


目の前での本業の姿を目の当たりにしていただけること。


劇場に足を運んで頂けること。

その先で、楽しんで頂けたならこの上ない幸せ。

どんなに派手で豪華なお花やお菓子よりも、嬉しいことです。

や、お花もお菓子もめちゃくちゃうれしいんですけど。←


また、今までにないくらい

「11月が楽しみ」

と、次回の公演を楽しみにしている言葉をかけてもらいまして。


次も気にかけて頂く嬉しさ、ありがたさ。

驚きつつ、ハードル上がりつつ。

11月公演にも、背筋が伸びます。


お次はチェーホフを題材に。


安部公房からの、チェーホフ。

和洋、今に残る戯曲たちに体を埋める今年、ですね。


ノアノオモチャバコのツイッターアカウントにて、世界一早い役者紹介が行われています。笑)

今はこれを追いつつ、楽しみに待って下さったら。


ノアノオモチャバコ

‪@noatoybox





「以前からこの役、かめりさにぴったりだと思ってて」


そう言われてお誘いされた『未必の故意』。

実は私の役だけ、原作より少しタッチが変わってます。


もっと少女的な原作。

でもセリフはほぼ同じ。

おどおどした中にふと差し込んでくる、芯のある言葉を出す女、の子。


この強さと、彼女の持つ儚さや決断を、演出では強く抽出しており、私と重なりました。


普段の生活で、あんな感情になることがあるでしょうか、ね。

あぁ、会いたかった、会えなかった、また会えた、から滲んでくる涙によって思わず本人の前で歪んでしまう顔。


きっと、我慢をしてしまうだろうに。

泣き顔を、もっともっと堪えてしまうかもしれない。


それを恥ずかしげもなく出せてしまう、ある種、私自身の“本音”。


実生活の私も素なのは間違いないけど。

やっぱり、作品の中の方が、素性が出る気がしてる。

どんなに醜くてもダサくっても、

“作品の中だから“

許されるんだと思う。


相変わらずの不幸っぷり。

前回『制服』(安部公房、処女作)では殺されて。

今作では、自らで。


「また死んじゃったね、幸せな役やらないね」

来てくれた妹からもこの感想。毎度)


でもそれでいいんだ。

しばらくは幸せにならない方が、いいんだわ。

いつかは幸せになりたいし、いや去年は幸せになった役もあったけど!

圧倒的に、不幸な女率が高い。し、その方が私もいいんだよ。

…これも哀しいかな。笑)


私を知ってるからこそのキャスティングに、心からの感謝です。




また今回、演出意図として原作には無い関西弁での台詞でした。

より強く、他の地から来た”余所者”を表すために。


地域によって微妙に違ってくる関西弁。

方言指導として、クロムモリブデンの女優の奥田ワレタさんにご指導頂きました。


毎日、ワレタさんの声を聞き、叩き込んだ台詞。

贅沢…。惚)


ワレタさんからご提案頂いた台詞以外の言い表しもとことん選出し。

あの子が生まれました。


関西の方は方言には厳しい印象がありまして。笑)

やっぱり違うんだよなぁなんて、よく聞くもんだから、実は1番危惧してたとこ。


しかし終演するたびに

「関西出身だっけ?」と聞かれることの多かったことよ…!

お話ししながら、つい関西弁に戻ってしまわれる関西出身の方も。笑)

あの、本当に嬉しかったから、書かせて。笑笑)


本当に、ありがとうございました。




勉強も挑戦も多かった『未必の故意』。

まだやれたことが多々あったようにも思えるけど。

本番はどの回も、悔いは当然ありません。




夏の公演は、20歳を迎えたばかりの時と。

MCR『無情』以来。

実は冬の公演に縁がある私には、貴重な機会でした。

冬のが苦手季節なのに。


もう、夏が終わってしまったかのようで寂しくも。


いやいや、まだギリギリまで8月を堪能するで。

私が1番元気な月だから。




少し落ち着いた頃には、また新たな作品が始まります。


身体を癒しつつ、知らずに傷ついたあちこちを回復させつつ。


もう少しだけ、夏を。




本当に、本当に、ありがとうございました。