ZIPANG-3 TOKIO 2020 春を呼ぶ限界集落の棚田「邑南町 上田・平佐 オーナー制度の棚田とは」
はじめに 記事をお届けするに当たり、この度の九州豪雨と山形沖の地震災害、並びに近年の北海道・関西地方、並びに中国四国・九州地方他、多くの大雨・地震災害で未だ行方不明、並びに亡くなられた皆様のご冥福をお祈りするとともに、被災された全ての方々に心よりお見舞い申し上げます。
早春 邑南町「上田・平佐 の棚田」厳冬に耐えた後、夕日さえもほんの少しづつ雪を解かし始めたのかな?やがて、棚田オーナーの皆さんにも待ち遠しい春がもうじき其処に…
陽春 邑南町「川角(かいずみ)の桃源郷」に桃の花が咲く頃には・・・
邑南町出羽の町の春の風物詩「出羽ひな街道」通りに面した民家に飾られた雛人形。庭に、軒下に、縁側に街道を行く人々の眼を楽しませてくれます。べんがら格子に石州赤瓦がよく似合う・・・
朱夏。毎年7月20日に行われる石見地区矢上の鹿子原集落に残る「鹿子原の虫送り踊り」は、五穀豊穣を願う民間信仰行事の一つで、昔は全国で行われていましたが、農薬の普及した現在で古形を残す数少ないものと言われ、昭和42年5月に県指定無形民族文化財に指定されています。
祭りの当日は、花笠に浴衣、紅たすき姿の若衆が腰に太鼓をつけ乗馬姿のワラ人形を中心に繰り出し、独特の「虫送り唄」に合わせて行進し、町内各地で害虫退散を願い踊りを披露します。最後に一行は諏訪神社の境内で踊りを奉納し、虫が付いた短冊と花笠の飾りを境内で焼き払うことで、害虫退散と五穀豊穣を祈り、行事を締めくくります。
祭りのシンボル的存在の乗馬姿のワラ人形は平家の武将斎籐別当実盛をかたどったもので、実盛が源氏の兵に追われた時、水田の稲株に足をとられ討ち死にしたことから稲に恨みを抱き、魂が害虫となって稲を食い荒らしていると思い、霊を慰め害虫を町から送り出そうとしたのがこの祭りの由来だといわれています。
アクセス 鹿子原集会所~三穂両神社~香木の森公園~矢上商店街~諏訪神社
晩秋から初冬にかけて行われる幻想「INAKAイルミおおなん」です。JR三江線※は廃線になりましたが、地域の「灯り」は絶やさないよう羽須美地域の皆さんで頑張っています!
※JR三江線は広島県三次市と島根県江津市を結ぶ全長約108km にも及んだJR西日本のローカル線。全線35駅を結んだ殆どが奥深い山間部にある周辺集落は急激な過疎化現象で赤字が膨らみ惜しまれながら平成28年4月1日をもって幕を閉じました。
邑南町ってどんなところ
邑南町(おおなんちょう)は、島根県の中部に位置し、農業を基幹産業とする人口11,101人の街です(H27国勢調査による)。 本町には、料理愛好家の平野レミさんが大絶賛する年間限定200頭の未経産黒毛和牛「石見和牛」を生産する業者、牛舎を持たない「完全自然放牧」に取り組む酪農家、チョウザメ養殖業者、ピオーネ、さくらんぼ、ブルーべりー農家など小規模ながらも特色のある生産者が点在しています。
上田・平佐の棚田とは
雲海に煙る上田・平佐の石州赤瓦の集落と棚田
邑南町「上田・平佐の棚田」沖縄の今帰仁城跡のように堅牢な石垣の棚田です!
上田・平佐の棚田は邑南町羽須美地域の西部、眼下に中国太郎江の川を見下ろす山腹に位置しています。その昔たたら製鉄の砂鉄採取「かんな流し」によって発生した石を積上げ棚田を開発し、そこから湧き出す少量ながら清らかな水と稲作に適した寒暖の大きい気候に恵まれ、良質美味の棚田米を生産してきました。
棚田の保全と地域資源を活用したグリーンツーリズムの推進を担い、平成10(1998)年から上田・平佐棚田保存会を立ち上げ「棚田オーナー制度」を導入しました。
平成13(2001)年には県の棚田地域等緊急保全対策事業補助金を充て、オーナーたちの休息施設と住民との交流拠点を兼ねた農業体験交流施設「龍王塾」を整備。
棚田保存会が主体となり、来訪者に地域資源の棚田、特産品や自家野菜を活かした、「農」「食」「住」を体験・体感してもらうなど、家族単位での交流の促進が図られています。
上田・平佐の棚田周辺には、平成30年4月に廃線となったJR三江線の宇都井駅や、4月に見ごろを迎える花桃が有名な川角(かいずみ)の桃源郷、先にご紹介した神谷の棚田等がありますので、そちらに行かれる機会がありましたら、ぜひ上田・平佐の棚田にもお立ち寄りください。
棚田オーナー募集
上田、平佐地区の傾斜のきつい段々田んぼ(棚田)の年間を通して気温高低差が大きくそこに湧き出す清らかな水で育てられ、天日乾燥されたコシヒカリは、この地方でも最高の味わいです。あなたも棚田のオーナーになって、美しい自然環境のなかでお米づくりを楽しんでみませんか。
「応募資格」
まじめに農業に取り組み、自然とふれあう勇気をお持ちで、地域になじめる方、または家族(グループ等も可) 「オーナー料」 固定料金 14,000円(運営事務費等) 面積加算 1㎡当たり250円(条件に応じ変更あり) 固定料金と面積加算金を合わせた額がオーナー料となります。
例えば、100㎡の区画だと、14,000円+25,000円=39,000円になります。
基本区画面積を100㎡(1a)ですが、ご希望に応じた面積を選ぶことが 出来ないことがあります。ただし区画に限りがありますので希望者はお早めにご連絡ください。また、田んぼ1枚を1区画としますが、基本区画面積(1a)希望者が多数の場合は1枚の田んぼを区画分けする場合があります。
「オーナーの特典」
●大自然のなかで、お米作りや自然体験ができます。
●もちろん収穫したお米はお持ち帰りできます。(標準収穫量は100㎡当たり40Kg 程度)
●田起こし、田ごしらえ、普段の水管理、除草、施肥等は農家に行ってもらえますが、当然オーナーの参加も自由です。作業に参加したい方はご相談に応じてくれます。
●季節の産品がもらえます。
●地元の新鮮な野菜を直接生産者から、安価で購入できます。
●地域の各種行事に参加できるよう手配いたします。
●田植え、稲刈り作業のほか季節に応じて山菜採り等ができます。(無料)
「オーナーの義務」
●様々な恵みをもたらす自然に敬意を表し、お米作りが始まる前までにオーナー料を支払っていただきます。(途中解約でも返金はいたしません。)
●自然と素直につきあうこと(天災等で不作となっても文句を言わないこと)
●地域の人たちになじめるよう、努力すること。 棚田の景観を守るため、自分の田んぼの周りは常にきれいにするよう心がけること。
●田植え、畦草刈り及び除草(最低1回以上)、刈り取り、はで干し作業は農家の指導のもとに自分ですること。(但し、都合がつかない場合はスタッフにお任せいただくことも可能です。)
子供たちも一生懸命に稲刈りや束ねて運ぶお手伝い
「オーナーとの確認事項」
●農作業に必要な道具(鎌など)は1組に1個はお貸しします。機械類については農家のものを共同使用も可能。
●お米作りをするための権利料であり、土地の貸借料ではありません。
●オーナーの作業の日程は、基本的には土、日曜日に設定されます。都合の合わない方は、申し出て下さい。
●農作業は1日の作業を基本としますが、宿泊が必要な場合には宿泊施設を紹介します。
●農薬が必要となった場合はオーナーと農家との相談の上、農薬を使用することとします。
●単にお米作りを楽しむだけでなく、豊かな自然を誇る上田平佐地区をみんなで一緒になって守っていくことにも積極的に協力していただきたいと思います。
●とれたお米の量ではなく、お米作りと行事参加を楽しみ農村との交流を深めていただくための事業です。
●収穫量は目安であって、最低補償するものではありません。天災や天候不順、甚大な病害虫の被害がない限り、オーナーの愛情次第で手をかければその分、収穫量は増えます。
農産物販売
棚田米「しまね羽須美」
年間を通じ寒暖の差が大きく、清らかな湧水で育てられた棚田の恵みをぜひご賞味下さい。
容量 白米 5kg、10kg、玄米 30kg 注)なくなり次第終了
お申込み・お問い合わせ
上田・平佐棚田保存会
会長 永井智行
〒696-0601島根県邑智郡邑南町上田2621-1
TEL:090-7775-1982 FAX : 0855-87-0934
棚田マップ
参考
邑南町について詳しくは、下記のリンク記事をご覧ください。
ZIPANG-3 TOKIO 2020~日本一の子育て村構想~邑南町「~上流は下流を思い、下流は上流に感謝する~町民・地域・行政が一体となって『地域で子育て』を始めました」
鎹八咫烏 記
伊勢「斎宮」明和町観光大使
協力(順不同・敬称略)
上田・平佐棚田保存会
〒696-0601 島根県邑智郡邑南町上田2621-1 TEL : 090-7775-1982
邑南町役場 〒696-0103 島根県邑智郡邑南町矢上6000 電話: 0855-95-1111
一般社団法人 邑南町観光協会 〒696-0103 島根県邑智郡邑南町矢上7154-10
香木の森公園クラフト館内 TEL:0855-95-2369
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