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2019年インドネシアの自動車事情が変わった

2019.09.08 22:00

インドネシアを走る車は日本車ばかりで、日本車新車販売シェアが98%といわれています。

日本国内でも、ヨーロッパ車を中心に様々なブランド車が走っていますが、日本国内より日本車シェアが高いと言われるインドネシアで、なんと中国ブランド車が徐々に市場を浸透しつつあるようです。


中国車といえば電気自動車が有名ですが、今ではガソリン車、ディーゼル車も中々の進化を遂げているようです。

私自身、最近のニュースを見て初めて聞いた【ウーリン】というブランド。インドネシアの市場では、既に日産をしのぐ勢いだそうです。

日本もしくはインドネシアにいると、中国車の名前を聞く機会が少なく知らないことも多いですが、ウーリンは2017年からインドネシアで販売を開始したブランドで、中国ではMPVの超有名ブランドとのこと。

調べてみると、ここはもともと日本車のコピーを生産する田舎企業でしたが、現在ではGMのパートナーとして様々な車種を生産販売しているそうで、大手の資本、技術力は変革をもたらすという例だと感じました。

車種の幅も広く、販売網整備により順調に販売台数を伸ばしているため、日本車メーカーとしては脅威になっていて、昨年は日産(DATSUN除く)に肩を並べる販売量となり、以下のデータから2019年のシェアだけを見ると、ちょうど同じくらい。今後もシェアの奪い合いは必至と考えられます。

→インドネシアにおける月別自動車販売台数(2019年度)


日本ではメルセデスのCMでおなじみの音声認識デバイスもついており、音声でオーディオ、電話、空調、窓の開閉などがコントロールできます。全体的な商品性は日本ブランドと比べ遜色ないどころか、装備では日本車を上回っているとも言えます。

しかも価格は同クラスの競合モデルと比べて(同スペックで)50~60万円ほど安い。トヨタや三菱のSUVの強敵になることは間違いないなさそうです。


これまでにも中国製品に日本製品が敗れたことを考えると、日本メーカーも「日本車天国」に胡坐をかいている場合ではないと考えさせられます。

ただ日本車に比べ、中国製品に足りないものはブランドイメージ。日系メーカーがインドネシアで40年かけて築きあげたようなブランド力をつけるには、まだ時間がかかるものと思われます。

インドネシア生産車としての製造品質が確保されているかはまだ市場の評価を待たなければいけません。今後の動向に要チェックです。