はじめての方の感想
今回の東京セミナーがはじめてという鍼灸師の先生です。
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昨日は東京で勉強会を開催して下さり、ありがとうございました。
おかげさまで、初めて中村先生の治療を拝見することができました。
私は一番前の席に座り、被験者として治療を受けさせて頂きました。
また、たくさんの質問をし、それに応えて頂き、ありがとうございました。
以下に、言葉足らずだったら恐縮なのですが、 今回の勉強会の感想を送らせていただきます。
(長文で失礼いたします) よろしくお願い申し上げます。
<今回の中村先生の勉強会で感じたこと>
1.代償運動について 大きな動きで確認を行うと代償運動が発生してしまい 本来見るべきポイントとなる部分を正確にとらえずらくなる、
と事前のZOOM会議で何度もおっしゃっていました。それを実際に目の当たりにし、どのような動かし方をして、どの程度の動きの範囲で診るのか勉強になりました。
特に、環椎後頭関節の動きの小ささには驚きました。あまりに小さすぎて被験者の時にもどの方向に動きにくいか、感じにくかったです。
本来は必要最小限の動きで判断した方が、患者さんの負担も少なくすむし、原因も特定しやすいはずなのですが、日常生活の動きをしてもらった方が動きが分かりやすく、また患者さんも納得すると勝手に考えていました。
患者さんの納得は患者さんが分かる見せ方をすればよく、自分が判断する場合には、もっと小さな動きから、小さな変化を見逃さないよう注意して動きを観察しようと思いました。
『動きの小ささに驚かれたようですね。たぶん殆どの方が、あれを見ると、そんな動きでわかるはずがないと思われると思います。しかし小さく動かさないでわかるはずがないのです。
動きは初動に全てがあらわれます。それを読めないで大きな動きが読めるはずがありません。
術者がわかる為の検査と、被検者もわかる動きとは違います。
代償運動のことを知らない。
又は、それを誤解している人は小さく動かすという意味すらわかりません。そんな方ばかりだと思います。代償運動のことを知ることこそが治療の大きなポイントです』
2.治療を受けた感想について
私は特に主訴やその経過を伝えなかったのですが、治療後は主訴の状態も変化していました。
昨日の時点の主訴は以下の通りでした。
#1 慢性疲労 (6月に開業したばかりで、患者さんがいらっしゃるのか、院を継続していけるのか、勉強会を理由に治療院を休みにして患者さんが離れてしまう不安等、色々考えていて、全体的に疲労状態だった。特に首、肩の緊張が強かった)
#2 左顎関節痛(1週間前からで、痛みはさほど強くないが、口を大きく開けると痛む)
#3 左足首外果捻挫(痛めたのは1ヶ月半前で、今はほとんど痛みなし)
まず、座位で左下肢の異常を指摘されました。これは#3によるものかなと思います。次に、環椎後頭関節の動きを確認していました。これは#1と#2に関係するのかなと思います。
その後、左上背部の可動範囲を指摘されました。
私自身、全体的に左側に異常を感じていました。
施術行為は、頭部への鍼を1ヵ所、上の歯と下の歯をわずかに動かす、といったものでした。
とはいえ、診断の過程の中で、私自信が自分の体の状態を認識すること、そこに意識を向けていくことそのものが、治療行為の一環なのだと感じました。
現在の体の状態としては、#3は全く気にならなくなりました。#2は昨日はよかったのですが、今朝は元に戻りました。#1は継続中という感じですが、今日1日仕事をしている中で左肩甲骨が動かしやすく感じました。
『基本的に、講習会で治療を体感してもらうのは、身体の状態を知ってもらうことを目的としています。症状の改善は全く目標にしていないのですが、どこからどういう調整をしても主訴につながっていくということを体験されたのではないかと思います。
歯科の先生がいらっしゃったので、歯の調整をすることで全身に影響があるということを知ってもらう為にやりました。私の調整は、どんな方法であっても、どんな角度からでも、どんな概念であっても、それに適応するように調整を行います。そこが他の講習会では絶対に見られないものだと思います。歯の調整の方法も、今回久しぶりにやりましたが、かなり効果的だとわかります。
だから技術の訓練じゃ~上手くならないんです。それを知ってもらいたくて久しぶりでしたがやってみましたが上手くいきましたね。
まぁ本格的に歯の調整ばかりやったことはないのですが、今覚えたての技術であっても、すぐにものにできるということの証明です』
3.勇気と覚悟について
これは勉強会後の懇親会で質問したことなのですが、中村先生は今までベッドは使わずにずっと座位で治療をやっていらしたのか?
と聞いた際、何年かはベッドを使っていたが、途中からはほとんど座位でやるようになったとおっしゃっていました。
その理由として 「慰安要素を徹底的に排除して、治療行為のみを行うため」
と聞いて、その勇気と覚悟に心が震えました。患者さんの症状や訴えを気にせず、自分の診断を信じてあえて数穴(またはわずかな動きのみ)しか調整せず、治療時間を5分~10分程度とし、それで動きや状態を確認する。
「患者さんに受け入れてもらえるか」といったことは考えず、自分が信じたやり方を追求してトライ&エラーを繰り返す。
それをずっと続けて積み重ねていくのはものすごい覚悟が必要だと思います。それを続けてきたからこそ、今の中村先生があるのだなと思いました。
それ以外にも、中村先生は、どんな質問に対してもいやな顔せずに、なるべく質問者が分かるような言い方で応えていらしたのが 素晴らしいと思いました。
『いやな顏する必要ないじゃないですか~。もの凄くまともな質問ばかりだったし、理解度を高めてもらいたいと思う気持ちしかありませんでしたから、できるだけわかりやすい答えができたかどうか、こちらの方が不安になっているぐらいです』
(それでも分からないことが多々ありましたが・・・汗) これが伝われば質問者の治療の役に立つのではないか、 こんなところにも疑問をもってほしい、
『こんなところにも疑問を持って欲しいというのは一番ありますね。なんでそこでものわかりが良くなってしまうんだと、逆にこっちが心配してしまいますからね』
頭で考えず意識や直感を活用すればもっとよい治療ができる、
そんなメッセージが伝わってくるような感じがしました。
『ホントに素晴らしい感想文です。しかし、一回でここまで明確に分析されてしまうと二回目からが恐ろしいです。(笑)』