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映画『二ノ国』を観ました: すべて許したくなるほどの愛

2019.08.27 14:47

映画『二ノ国』感想です。

ネタバレあります。


みなさんもう観ました?二ノ国。観てないでしょ知ってますよ。


わたしは公開日の翌日に観に行ったんですが、

いやーーーーーwwwww案の定ガラガラでしたよwwwwwえっ公開日翌日よ???しかも場所みなとみらいよ??


わたしは普段からそんなに映画を観ないので。よほど話題の作品とかしか。なのであんなガラガラの上映回は初めて経験しましたね、や、初めてじゃないか、コクリコ坂観たときあんな感じだったわ確か。


そもそも二ノ国って何?て人がほとんどなんだと思います。映画化って言われてもねえ。

「ジブリの新作?え?違うの?でも作画似てるよねぇ」

「音楽が久石譲なの?じゃあやっぱりジブリなんじゃないの?は?違うの?なんなの?」

てなって終わりな気がしますねぇ…。


二ノ国っていうのは、レベルファイブという会社さんが出してるRPGのシリーズです。


このシリーズの特徴ですが、


■特徴1:スタジオジブリのスタッフが美術制作協力

■特徴2:久石譲が音楽を担当

■特徴3:非現実どファンタジー

■特徴4:CVにわりと金をかけるタイプ


はい!!

つまり「ジブリ映画をそのままRPGにしたかのような壮大かつ繊細、だけどどこか懐かしさを感じる、素晴らしき和製RPG」なんです!!!!


…となりそうなもんだけど、じつはこれだけでは終わらず、


■特徴5:穢れなきファンタジーにしすぎて低年齢向け?な描写や茶番が多い

■特徴6:その割にプレイ所要時間がダラダラ長いしターゲット層がイマイチ絞りきれてない印象を受ける

■特徴7:ストーリーの作り込みが甘過ぎる

せっかくの国宝級美術力と国宝級音楽力がそれを余計に際立たせてしまうため、話を追うごとにがっかりする


という、なんとも残念な作品なのです!!!

おそらく二ノ国シリーズの製作には宮崎駿監督が噛んでいないんですけど、それだけでこんな腑抜けな出来になる!!すごい!巨匠すごすぎる!!


つまり

二ノ国 = レベルファイブ + スタジオジブリ作品 − 宮崎駿監督

という構図?


そのせいか、日本ではそこまで売れてる印象は無いです。海外ではわりと評価が高いみたいです。国内よりかは。


念のため言っておきますが、わたしは好きです。

イマイチっぽさも含めて愛おしい作品なんですよねえ、親しみやすいというか。



さて、そんな『二ノ国』シリーズが映画化するということで!一体どうなってしまうのか!?

期待と不安…いや、不安と不安に胸を躍らせて劇場へ向かったわけですが。


以下感想です。


最高でした!!!!!!!!

やー、最高でしたよ。鑑賞後にあんなに手放しで「満足した」と言い切れる映画に、今後出会うことがあるでしょうか。


今までは、いい映画だったなあ〜とは思っても、ほんのちょっとだけ「あそこのあのシーンだけちょっとあんまり来なかったなあ」みたいなのがあったんですけど。

それがね、皆無!!!一点の蟠りもない満足感でした。

は〜、スッキリです。よくやったレベルファイブ。最高だよ!!!


ただし!!


これは誤解のないようにしっかりと書き記しておきたいのですが、

おススメはしないです。

なぜなら、二ノ国シリーズに対する愛というか色眼鏡無しにしては、過去最高レベルにつまらん映画だったからです。いまごろ金返せって言ってるかもわからん。


すごい厄介オタクみたいなこと言ってるなあって自覚はありますけれども、わたしは二ノ国を愛しているからここまでこの映画を許せるんだろうなと思います。許す?や、許す許さないってなんやねんお前誰やねんって感じだけど、なんといったらいいのやら。

とにかくきっと映画としては、純粋に作品としては批判されるだろう要素も、むしろ二ノ国”らしく”て安心してしまったんですよ。



美術、音楽はさすが、綺麗でした。

音楽はとくに、ほとんどがゲーム内で使われている曲だったので、過去のプレイを思い出してノスタルジーに浸ってしまい、感極まりました。


あと、所々に散りばめられた、「プレイ済みじゃないと理解できない隠し味」が本当に嬉しかった…

見覚えのあるお城の間取り、石像、サブキャラの名前、そしてオリバーおじいちゃんの登場…!

わたしが頑張って作ったあのエスタバニアで!この物語は起きているんだ!という実感!ファン冥利に尽きますわ…たまんねえぜ…


ですが逆に。

ストーリーを面白くさせるために用意されたであろう「片方の命を救えば、もう片方の命が奪われるかもしれない」というミスリード。

これはこの映画の核ともいえるかなり重要な部分、もっと言えば物語に面白みを感じるほぼ唯一のポイントだったはずでした。

謳い文句にもなってるしね、「命を選べ」って。

でもこれ、ゲームプレイ済みであればハッタリだとすぐにわかってしまいます。

ゲーム版二ノ国では「二ノ国と一ノ国を行き来し、二ノ国を救うことで運命を変え、一ノ国を救うこと」がメインミッションなので。


ゲームプレイ済みの人でなければ理解できないような要素を入れておきながら、

ゲームプレイ済みの人にとっては面白みのないストーリーの作り方をしてしまったんですね〜。

これぞ二ノ国シリーズのお家芸です。どっちつかず。ターゲットを明確に出来ていない。


そして極め付けは!

すべての伏線の回収を最後に淡々と延々とモノローグで済ましちゃうという適当っぷり!!素晴らしい!!これぞ二ノ国シリーズお家芸その2!

二ノ国シリーズは、重要なネタバラシをキャラにベラベラと喋らせるだけで済ましてしまうという、表現力が欠落しきっている演出をやらかしちゃいがちなんですよね〜。

レヴァナントキングダムの終盤とかも酷かったもんな〜wこの映画なんてまだカワイイもんです。


安心しますね〜。わたしが今日ここで観た映画は間違いなく二ノ国だった!と実感できるこの感じ。


やってくれたなこのやろう!さすがおまいらは俺を裏切らない!いい意味でも悪い意味でも!いやもはやここまで潔くおまいららしいと悪い意味なんてもうなくていいよ!


「これぞ二ノ国だ!」を堪能をできる、素晴らしい映画でしたよ。

これほんとに褒めてる?褒めてますよもちろん。

ググると低評価レビューがたくさん目につくこの映画ですが、彼らもまたある意味で褒めているのでしょう。二ノ国らしかったと。そゆとこもひっくるめて二ノ国ですから。


この映画を観終わって、もう今後こんなことないだろうってくらい清々しくて、気分が良くて、それで初めてわたしは自分がこんなに二ノ国シリーズを愛していたのだと思い知りました。

普段なら不満に思うはずのあの場面も、あんな演出も、”二ノ国らしい!”になっちまうくらいだから、よっぽど好きなんでしょうねぇ。

すごいですよね。この謎の、なんていうんでしょう、慈愛ですか?わたしはきみのすべてを受け入れすべてを許し、すべてを慈しみますよという構えを無意識に取らされてしまう。これこそが二ノ国の持つパワー、魅力なんでしょうね。



はやく次回作出ないかなー!楽しみだなー!