SNS全盛の時代、ジャニヲタの葛藤
これはひとりごとです。
私はしがないジャニヲタ。
世間から見れば何かと叩かれがちな、ジャニーズオタクの1人である。
とはいえ、自分ではかなり軽度な方だと思う。
CDは全形態買うが基本必要枚数以上に買うほど熱心ではないし、同じ雑誌や写真を買い集めて売り切れに貢献したりするほどの熱量はない。
良席や立ち位置に拘ることはないし、親戚友だちに何名義も借りてまで多ステしたり、レアチケットのためにお金を積んだりすることもない。
その感覚自体は理解できるがそこまで努力もできないし労力もかけられない。基本的に自分の生活に支障をきたさない範囲で、満足いくオタ活をしている。
ただ、自担(あるいは推し)にはとにかく幸せでいてほしいし、出来るだけ良い仕事をしてほしい。そのために少しでも貢献できるのではと判断した場合に限って例外的に行動することはある。
自分では、私のオタ活はただ息を吸って吐くようなレベルのもので、もっとレベルの高いジャニヲタを多数知る自分からすれば私はただのファンぐらいの感覚ですらある。
しかし、他者から見れば私は立派なジャニヲタなんだそうだ。
そんな自分は時々、オタクである自分に悩む。
ジャニヲタは、必然的に実在する人間のファンとなる。そのための背徳感が、私には常にある。
間接的に、そして時に直接的に彼らの人生に少なからず影響を与え、それがマイナスな影響であることも少なくない。
彼らの人生を縛ってしまっているのではないか。
彼らのプライベートを制限してしまっているのではないか。
彼が自分で決めた道だろうと言われてしまえばそこまでだが、人間は変化する生き物である。
興味のあるもの、好きな人、好物、理想の生き方といったパーソナリティに関すること、または健康や家族の事情。彼らにだって変化が訪れてなんら不思議さはない。
少なくとも私は、好きなアイドルにアイドルとして大成功してほしいと願う一方で、自分の人生や幸せを大切にしてほしい。やりたいことをやって、それがアイドルをすること以外になったとしても、楽しい人生にしてほしい。そう思っている。
そしてそれが綺麗事である自覚もある。
本当にそういう場面が訪れた時、素直に受け入れられる自信は実はない。
さらに、SNS全盛のこの時代になって、新たな悩みも現れた。
ジャニヲタは、様々なタイプはあれど、皆基本的には自担に対しとても熱心である。
実際にファンのSNSをきっかけに、新たな仕事が決まったり、ファンが増えたアイドルもいると思う。それくらい、SNSは新たなメディアとして大きな存在感と影響力がある。
ただ一方で、ジャニヲタのツイートで埋まるハッシュタグや、ジャニヲタだらけの商品に関わるツイートを見ると、なんだか辟易してしまうことも多い。
自担に関することはなんでもかんでも手放しに喜んでいる人たちだけではないことは、ジャニヲタの自分が一番よくわかる。自担が絡んでいようがつまらないものはつまらないし、良くないものは良くない。
それでも、それだけジャニヲタの熱心なツイートばかりが目につくと、なんだかいたたまれない気持ちになる。ジャニヲタとそうでない人たちの間に大きな壁を感じ、寂しくなる。
好きなタレントの誹謗中傷を見ることだってある。そして、それに関してはある程度慣れている。
ジャニーズというだけで叩かれやすいことはあるし、実際自分にもそういう時代があったので。非ヲタの時代はジャニーズばっかりテレビに出てとか、ジャニーズだから○○とかそういう偏見はあった。
あるいは彼がジャニーズ所属であるか否かに関係なく文句を言いたい人だっているだろうし、そこに関して批判する気は全くない。
ただ、好きなタレントがジャニーズである今、自担がこの仕事ができるのはジャニーズ事務所所属だからだということは十分わかっているし、わかった上でやはり自担の活躍はとても嬉しい。
わかった上でもっと活躍してほしいし、できるだけ丁寧に扱ってほしいと思う。
正直私にとって、自担に関する喜びは常にうしろめたさと表裏一体にある。
だからこそ、ハッシュタグがジャニヲタばかりで埋まることはいいことなのだろうか、しかし彼女らはただ素直に行動しているだけだし…という葛藤が生まれる。
そうして時々、SNSから距離が置きたくなる。
このSNS全盛の時代に、自担が活躍するためにも私たちのツイートが影響力を持つことは大いに理解できる。
しかし、疲れる。何も考えずにオタクをしたくなることがある。
「あなたのファンはここにいますよ」「私は○○のファンですよ」と、自担の存在を、ファンがたくさんいることを、少しでも世に知ってほしい気持ちはあるけれど、どうしようもなく悲しくやるせない気持ちになることも少なくない。
義務になったら終わりだとは思うけど、基本的には好きでやっていることだ。私が勝手に、誰から頼まれたわけでもなく、ただ自己満足でやっていること。
それでも、好きなタレントには好評価を受けてほしいし、その指標のひとつにSNSがあるのであれば、続けてはいきたい。
好きな気持ちを共有したいし、誰かに聞いてほしいし、ただただ吐き出す場所があってほしい。
ほんと書けば書くほど「どーでもえーわ(笑)」ってなるけど、例えばこの気持ちも今書いてみるとちょっとスッキリしていたりする。
なんのしがらみもなく実在する人間のファンをするのは、きっと不可能に近いと思う。
これからもきっと私は、この葛藤を抱きながらもSNSでポチポチとやっているのだろうな。