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塚越税務会計事務所

税務調査で慌てないために②

2019.08.29 07:26

Q  前回は税務調査の一通りの流れを教えてもらいましたが、では、実際に税務調査が行われるにあたりどのような資料を準備すべきなのか、また税務調査でチェックされやすい論点などがあったら教えてください。


A1.税務調査に必要な書類

 税務調査が実施されるときは、原則として、組合に対し税務署から通知がきます。その際に総勘定元帳など一部の書類は事前に準備しておくよう依頼を受けますが、それ以外にも下記のような資料が求められる場合があります。


● 組合の概況・組合員・従業員の状況について

・組合の案内書(パンフレット等)及び組織図・事業報告書・登記事項証明書

・組合員名簿(出資金額や加入、脱退の記録がわかるもの)

・理事名簿(就任、退任の記録・常勤非常勤の別)、従業員(職員)名簿

・組合の諸規定及び議事録(定款・規約等・総会議事録・理事会議事録、稟議書等)

・組合員の加入脱退処理と持分払戻し記録


● 各種原始記録及び帳簿等

・組合業務に係るモノとカネ及び会計処理のフロー

・総勘定元帳、補助簿(例えば現金出納帳、賦課金台帳、固定資産台帳など)

・請求書綴、領収書綴、納品書綴、契約書、覚書、誓約書等の綴

・所有資産の現物(現金、通帳、保有株券、固定資産、たな卸表(原票))

・消費税の集計資料、非経常取引の記録(固定資産の売却、取得等)


● 人事関係(給与・退職金等の資料)

・給与台帳(賃金台帳)、出勤簿(タイムカード等)

・給与支払先の口座一覧(又は個別領収書綴)

・扶養控除等申告書、保険料控除及び配偶者特別控除申告書

・退職所得の受給に関する申告書(役員退職金の場合は総会議事録も必要)

もちろんここで紹介した資料が必ず全て要求されるわけではありませんし、ここで紹介したもの以外の資料も要求される場合がありますのでご留意ください。


2.税務調査でチェックされやすいポイント

 調査でチェックされるポイントは組合の規模、事業内容、担当調査官により様々ですが、大きくまとめると以下6つのポイントに絞られてくると思います。

① 期末の収益・費用が正確に計上されているか

② 組合員との取引関係が整理されているか

③ 給与(理事への報酬含む)関係の処理は適正か

④ 交際費と周辺科目は検討されているか

⑤ 利用分量配当金はきちんと計算されているか

⑥ 証憑書類の保存は適切か、その他事項

 


次回では、この6つのポイントについて事例を交えながら、どのような点が問題になりやすいのか説明していきたいと思います。