魂がふるえる The Soul Trembles
先日、「かほさんの好きそうな展示があるから♡」と友人に誘われ、六本木ヒルズ森美術館へ出かけてきました。
ベルリンを拠点に活躍されている塩田千春さんの個展を観てきたのですが、とにかくものすごいディープインパクトを受けてしまったのです。
会場に足を踏み入れた途端に目の前に広がる真っ赤な世界!
しばらく作品を観ているとチリチリと刺されるような、なんとも居心地の悪さを感じます。
海が燃えているのだと感じました。それは怒りを孕んだエネルギー。
黒い鉄でできた物体はどれも船の形をしています。フォルムだけなので焼け残った骨のように見えました。
広い海に転々と浮かぶ船の骨からは血のような深紅の糸が幾重にも連なり重なり絡まり合い、上へ上へと伸びて、空を多い尽くしているのです。
それは愛や幸福や平和を遠ざけ、一粒の望みすら抱かせず、強い力で拒絶されているようなエネルギーに満ち満ちていました。
次に訪れた部屋で私の心は深く沈んでいきました。
重苦しい真っ黒の世界。
朽ちて壊れたピアノが一台。
今度は黒い糸がピアノと椅子に絡まっているではありませんか!!
ガーーーーーーーン!!!!
本来なら美しい音色を響かせ、聴くひとを優しい気持ちにさせることのできるピアノ。
痛々しい姿からは美しい音色は全く響いては来ません。
視線の先には聴衆が座るはずの椅子が見えます。やはり、黒い糸でがんじがらめに拘束されていました。
この作品を観た瞬間、私は3.11の震災を思い出しました。そして津波により被災したピアノのことも。
黒い糸はピアノと椅子を繋いでこの運命から逃れることができないと知ってるような、絶望にも似た諦めを感じたのです。運命を受け入れ、ただそこに在り続ける覚悟。
「かわいそうに....。」
「いや待てよ、このピアノも元はと言えば自然の中に育っている木から人の手によって作られているのだから、私が感じるような憐れみや寂しさや悲しさなどは微塵も感じてはいないのかもしれないな。」
「いやいや待て待て、ピアノとしてきちんと調律されて弾く人の心を忠実に音に変換してきたであろう記憶は残っているわけで、その温かい過去と現在の状況をどうやって折り合いつけてるのか.....
そもそも音を出せないこの物体は、果たして『ピアノ』なのだろうか??」(かほ心の声)
まとまらない私の思考などおかまいなしに、その存在感はある種の怪しさを纏って迫ってきます。
うう〜〜〜〜む
重たい空気にじわじわ圧迫されるように自由に動くことができなくなるところでした(←妄想)
他の部屋にもたくさんの作品が展示されていて、どの作品もご自身の体験をもとに、カタチのない記憶や不安や夢などをアートとして表現しています。
塩田さんの魂の深いところを、観たくないけど観たい!
怖いもの見たさの極みようです(苦笑
どれだけの時間をかけてこれら作品が生まれたのか、それは想像を絶する作業だし、作品に対してこれほどまでに自身の内側をさらけ出すことができる生き様を、観る側がどう受け止めるかに正解はありません。
ニャンズと、のほほ〜んと生きたい♪と思っている私にとって、表現することの苦悩や葛藤をまざまざと観せてもらったのでした。
そして、ふと。
塩田さんのアートは、過去の戦争や自然災害や人災などで不本意にこの世を去らなければならなかった魂たちへの鎮魂なのだと感じました。
この絡まり合う糸を通して彼女はその魂たちの苦悩を昇華させ、光にお返しする彼女なりのご神事をしているのだわ❣️と腑に落ちたのでした。
そう思えたら今まで感じていた重たい心身がふわっと軽くなりました。
*・゜゚・*:.。..。.:*・'(*゚▽゚*)'・*:.。. .。.:*・゜゚・**・゜゚・*:.。..。.:*・'(*゚▽゚*)'・*:.。. .。.:*・゜゚・**・゜゚・*:.。..。.:*・'
帰りにエントランスを見上げたら天使の羽がたくさんあって、ほっ。
救われた気持ちになりました💖😇💖
到底私の写真じゃ伝わらない〝魂がふるえる〟を感じたい人は六本木へGO!!!です。
ご縁に感謝💞いつもありがとうございます✨
〜ヒーリング姉妹ユニットMichikaho'rl 〜
〜サウンドヒーリングつき現代数秘術&トートタロットセッション〜
ご依頼はこちらへメッセージください。
kahonoir@gmail.com
日時の調整をいたしましょう。