SG リフレクター レビュー
2019.09.07 07:48
今回のレビューは、トランスフォーマー シージ より、
“SG-28 ディセプティコン リフレクター” です。
3体1組で活動するディセプティコンの諜報員、
“リフレクター” が
トランスフォーマー シージでリメイク。
今回は同時発売のバトルマスター、
“SG-27 カリバースト” と
一緒にレビューしていきます。
日本での発売時期がなかなか明かされず、ヤキモキしていましたが、ようやく発売になりました、シージ版リフレクター。
オリジナルでは初代アニメにも登場した3体1組のディセプティコンで、3体が合体してカメラに変形し、主に諜報活動を担っていました。
アニメでは3体に見ための違いはなく全員がまったく同じデザインで、少なくとも日本の放送では3体一まとめでリフレクターと呼ばれていた気がします。
一方、オリジナルトイのほうは “ミクロチェンジシリーズ” のカメラロボの流用で、3体にちゃんと違いのある、アニメ版とはまったく違うデザインでした。
さらに3体それぞれに固有名があり、カメラモードでボディ右側とシャッターボタンを担当するスペクトロ(赤いヒト)、ボディ中央とレンズ、ファインダーを担当するビューファインダー(ほかの2体とまったく違うデザイン)、ボディ左側とストロボを担当するスパイグラス(青いヒト)となっています。
ちなみに、オリジナルトイの日本での流通量はかなり少なかったらしく、今のところ復刻版等の発売も一切ないという、ある意味幻のアイテムとなっています。
僕も幼少期持っていたんですが、それがトランスフォーマーとしてのリフレクターだったのか、それともカメラロボだったのか・・処分してしまった今となっては知る術もありません(残念)。
そんなリフレクターですが、やはりマイナーキャラということなのか、海外限定版やなにか別キャラのオプションとして付属していたものを除き、単体でのリメイクというのはおそらく今回が初めてだと思います。なお、商標が取れなかったようで海外版はリ “フ” ラクターという商品名になってしまっています(日本版は頭に “ディセプティコン” を付けることでこれを回避できましたが)。
今回のシージ版は3体セットではなく、デラックスクラスで1体ずつの単品発売ということもあり、オリジナルにはなかった単独でのビークルモードへの変形ギミックを獲得しています。
もちろん、オリジナル同様3体を合体させてカメラに変形させることも可能ですが、実現のためには同じものを三つ買い揃える必要があり、結果として合計額が単体のリーダークラスを超えるものなってしまいました。
そのあたりのことも含めて、レビューしていきます。
リフレクター
ロボットモード
初代アニメのデザインにかなり忠実ですが、そのため非常にシンプルなデザインになっています。
シージのデラックスクラスアイテムとしても小柄なほうで、背面なども肉抜きの目立つ構造になっており、正直ボリューム的にはもの足りなく感じるところです。
塗装も最低限といった感じですが、脛の前面が地味にメインカラーの成型色よりも明るめのパープルで塗られていたりするのは好印象。
一方、ウェザリング塗装は一切ありません。
付属武装
本体のボリューム付属を補うかのように、武装は大振りのものが付属します。
すべて単独および合体時の変形に組み込まれるため、今回は変形後の各モードより先に紹介していきます。
EMM ディストーション ブラスター
銃身下部にレーダーのような扇状の装置が付いた銃です。
本体のサイズに対してかなり大型ですが、1パーツ成型でとくにギミックなどはなし。
例によって銃口部分は5㎜穴になっているので、別売のバトルマスターなどに付属のエフェクトパーツの取り付けが可能です。
HPR テレフォーカル シールド
巨大な縦。
内側にあるL字型の5㎜軸で画像のように肩や前腕に取り付けるほか、拳で直接保持することも可能です。
ただ、後述のカメラモードでの仕様もあって内側にレンズパーツが固定されおり、それが干渉するので取り付け位置や角度はけっこう限定されます。
バイオスケール コンプレッション ローター
名称からするとなんらかの推進器のような感じですが、オリジナルトイのレンズシャッターにも見立てられるパーツになっています。
ロボットモードでも腹部に取り付けることが可能で、オリジナルトイのビューファインダーのイメージに近付けることができます。
ただ、なぜか取り付け軸が4㎜になっており、他のアイテムには流用できない、リフレクター専用パーツになってしまっています。
なにかと便利そうな形状なのに、まったく汎用性がないのは残念です。
ビークルモード
スペースボートにトランスフォーム。
今回は3体セットではなく、単体デラックスクラスでの発売ということ、そしてそもそもシージが地球来訪以前の惑星サイバトロンでの戦いを描くシリーズということもあって、単独で変形できるビークルモードが新たに設定されました。
宇宙船というチョイスはショックウェーブやサウンドウェーブに倣った感じですが、付属武器すべてを組み込んだ見ためはオリジナルのショックウェーブのガンモードに似た雰囲気で、そのままタイタンクラスくらいの手持ち武器としても違和感がない感じ。
通常はランディングギアを展開して変形しますが、収納したまま変形することも可能(というか、出てるのがわかる画像がない・・)。
ビークルモードの底面に3㎜穴はありませんが、代わりに5㎜穴が多数あるので、それを使えばスタンドディスプレイは容易です。
カメラモード
で、リフレクターといえばなんといってもカメラモードへの変形が真骨頂なわけで、今回のシージ版でもしっかり(というかオリジナル以来ほぼ初めて)再現されているんですが、その肝心の変形方法が説明書に載ってない!
さすがにこれではいけない! となったようで、日本版の公式サイトではPDFでダウンロードできるようになっています。ただ、海外版は放置のもよう。
まぁ、完成形の画像自体はパッケージ裏にも載ってますから、慣れた人ならそれを見るだけで変形合体は可能でしょう。そう複雑なものではないですし。とりあえず僕はなにも見ずにいけました。
でも、サウンドウェーブの街灯モードとは違うんだから、ちゃんと説明書に載せておく根機ですよね。
というわけで、単体だとご覧の通りのブロックです。
3体すべてを同じかたちに変形させ、真ん中を前向き、左右を後ろ向きにして連結、そして真ん中にのみバイオスケール コンプレッション ローターを取り付けると・・
とりあえずカメラっぽくなりました。たぶん誰もやらないでしょうが、このまま横向きに無限連結させることも可能です。
ここからさらに、
シールドを3枚合わせて望遠レンズに、
ブラスター3丁とローター一つを組み合わせて三脚にして取り付けると、
カメラモードの完成です。
うん、ちょっと三脚が小さい気もしますが、思った以上にちゃんとカメラです。
なお、正面中央のローターはなくてもレンズの取り付けは可能です。
ただ、このままではまだオリジナルのカメラモードには少し遠い気がするので、一つ余るローターを右側の上部(ロボットモード首の基部)に取り付け、左側の爪先を立ててみます。
おおっ! なかなかいいんじゃないの?
ローターがシャッターボタンに見えますし、爪先のシルバー塗装も上手いことストロボ感を醸しています。
海外ではカラーリングをオリジナルトイ準拠に変更し、さらにオプションを追加した3体セットが限定品として発売されますが、仮にレジェンズが継続していたら、その仕様は日本限定だったのかもしれないなぁ、と思うと悔しい部分もあります。
でも、僕はとりあえずこれで我慢します。むしろ忘れた頃にジェネレージョンズセレクトとかで発売してくれるなよ、とすら思います(笑)。
カリバースト
同時発売のバトルマスター、カリバーストもついでに紹介しておきます。
オリジナルはスラッグスリンガーの相棒のターゲットマスター(当時名はキャリバースト。今回微妙に名前が変わっているのは、やっぱり商標の関係でしょうか)で、わりと最近レジェンズにおいて日本独自仕様でリメイクされましたが、今回シージ版ということであらためて完全新規造型にて再リメイクされることになったんですが・・
ロボットモード
先に発売されたブローパイプの単純なリカラーです。
レジェンズ版は、基本構造は共通ながらパーツの流用はほとんどなく、それぞれオリジナルのデザインを再現していたんですが、シージ版は頭部含めたボディパーツが3体すべてで共通。そのためブローパイプ以外まったくの別人になっています。
唯一、2番手のエイムレスのみ、腕と脚のパーツが変更されていましたが、変えるのはそこじゃない!(笑)
結局、顔が同じなので結局色違いとしか認識できず。
そして今回のカリバーストは、すべてのパーツが流用の完全なリカラー・・(2回め)
どうしてこんなことになったのか・・
ウエポンモード
オキシデーション キャノン
名称からして酸化作用のあるなにかを撃ち出す銃のようですが、形状としてはブローパイプのものとまったく一緒です。
エフェクトパーツのみ新規になっていますが、たいして慰めにもならない・・
比較画像
とくに上司部下の関係ではないと思いますが、ともに情報担当ということでサウンドウェーブと各モードで。
ロボット、ビークルの両モードでいいサイズ感だと思います。
しかし、リフレクターでカメラモードを再現するのなら、サウンドウェーブでもレコーダーモードを再現できるようにしてほしかった・・
ディセプティコンバトルマスター3体を、各モードで。
左からエイムレス、ブローパイプ、カリバーストとなりますが、ロボットモードではほぼただの色違い。
ウェポンモードではエイムレスのみ2連装タイプになっていますが、せめて銃身パーツくらい全員別々のものを用意できなかったものかなぁ。
オートボット側はビーストタイプなど、少なくとも一般販売分はすべて別タイプで続々リリースされているのに、ディセプティコン側のこのやっつけ感ときたら・・
あ・・、レジェンズ版との比較画像撮るの忘れた・・
とりあえずこちらを参照してください。
以下、画像
本体は非常にシンプルで干渉する部分もほとんどないため、シージ基準の可動性能を遺憾なく発揮できます。
頭部も変形都合で首の基部が回転するため、上下によく動きますし、爪先の可動もあって立て膝も無理なく決まります。
ただ、肩が上がらないので腕周りの可動には少し固さが感じられますね。
付属品の組み合わせでなんとなくスペクトラ、ビューファインダー、スパイグラスを差別化。
とはいえ、シールドを両肩に、ローターを腹部に、そしてブラスターを前腕側面に取り付けることでビューファインダーをオリジナルトイの雰囲気に近付けるくらいが精一杯。
それぞれにバトルマスターのウェポンモードを持たせて。
上手い具合に三つ数が揃いましたね。
せっかくなので、ビークルモードでも連結させてみました。
大昔のSFアニメに出てきそうな感じに。
ペットの撮影でインスタ映えを狙う情報参謀の図(笑)。
以上、“SG リフレクター” でした。
なかなかリメイクの機会のなかったマイナーキャラをよくぞ拾ってくれた、という感謝の気持ちが強いです。
僕の家はもともとカメラ屋だったので、幼い僕がオリジナルのリフレクターを買い与えられたのは、ある意味必然だったろうと思います。
最初にも言ったように、それがトランスフォーマーだったのかミクロチェンジシリーズだったのかは覚えてないんですが、ともかくもかなり昔、物心ついたくらいの頃に買ってもらったはず。
サウンドウェーブが先だったか、リフレクターが先だったか、それもよく覚えてないんですどね。
そんな理由でけっこう思い出深いキャラですし、今回のリメイクは非常に楽しみにしていました。
本音を言えば、日本では海外限定版の仕様で発売してほしかったですが、この通常版も十分ノスタルジックな気持ちにさせてくれるアイテムです。
まぁ、3体揃ってナンボなので、単体だと他のアイテムに見劣りする部分もあります。
3体セットでボイジャークラス相当くらいのサイズでもよかったという気もしますが、そこはそれ、実際に合体したカメラモードは本物のカメラに近いサイズで、手に持ったときのしっくり感とかは、やはりこの仕様がベストだったのかな、とも思います。
一方のディセプティコン側バトルマスターですが・・あれはなんでこう残念なことになったんでしょうかね?
エフェクトパーツ対応のために銃身パーツだけ変更して、本体はレジェンズ版をそのまま流用したほうがずっとマシだった気がします。
といったところで、今回は終了。
またのご訪問を。