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パラアスリートと同じです

2019.09.03 14:46

パラアスリートの方をテレビで見ることが多くなりました。

事故で車いす生活になってしまった方は、

「現実を受け入れるのにとても時間がかかりました」

「家族にいら立ちをぶつけました」

「もう死んでしまいたいと思ったこともありました」

というようなことを話しておられました。


心の準備もなく、突然障害を負うということ。

どれほどショックなんだろうか、と思います。

ご本人にとっては、生きていくのも耐えがたいほどに傷つくのでしょう。


夢中になれるものや仲間を見つけて、前向きに生きられるようになった方々を、心の底から応援したい気持ちです。



それで、ちょっと思ったことがあります。


お子さんに障害があると分かった時のお母さんは、どうでしょう。

もちろんとてもショックを受けます。


でも、「ショックでした」「自分を責めました」「子どもに申し訳ないと思いました」

というお母さんは多いけれど、


「子どもを見て傷つきました」「私だけ死のうと思ったこともありました」「私の人生こんなはずじゃなかった」

というお母さんはあまり見ません。


障がいを負ったのが自分ではなく、我が子だからでしょう。


我が子が障害を持って生まれたお母さんだって、突然障害を負ったアスリートだって、

それまでの生活からは想像もしない試練を受けるのですから、深く傷つくのは同じはずです。


お母さんは、お子さんに対しての気持ちを言うことはあっても、

自分が傷ついていることを言葉にすることは少ないですね。

子どもを前に、そんなこと言えません。

逃げ出したい気持ちと、この子を何とか守らなければ、という気持ち。両方ともお母さんの気持ちです。


子どもの問題は家族が抱えるという風潮は、特にお母さんに負担がかかると思います。


お子さん優先で寄り添うお母さんたち。

ご自分のこころに負った傷に気づく余裕もないまま、そんなこと口に出すものではないという意識で、毎日を送っているのかもしれません。



でもね、生まれてきた子供に障害があると分かった時、

お母さんは深く傷ついています。お母さんの人生に予想もしなかった試練を受けて、現実を受け入れるまでにとても苦しみます。


自分の気持ちを後回しにして子供に気持ちを注いでも、ひずみが出てくるんですよね。

心の傷ってそんなにうまくコントロールできるものではないと、私は知っています。



子どもの成長を願って寄り添うことと、

お母さん自身の傷ついた心を癒していくこと。



両方ともに、きちんと向き合うことが大切だなと思います。