アルゼンチンの大統領選挙
いつかちゃんと勉強したいと思っていたラテンアメリカの歴史と政治経済、今こそなのかもしれない…聞いたら何でも答えてくれる政治経済に強い人が周りにいるのが心強いですが、何が起きているのか、どうしてこうなったのかという、自分の見解を持ちたい…
(以下は私いち個人の意見、勉強不足は承知で、でもアルゼンチンに住む者として生の声を、と思って書いています。。もし間違っている情報などあればご指摘頂けたら嬉しいです。)
10月の大統領選を前に、キルチネル夫妻による前政権で首相を務めていたフェルナンデスにプレ選挙で15%も差を付け大敗したマクリ現大統領。同時に行われたブエノスアイレス州知事選(プレ)でも現州知事のビダル(マクリ派)は負け、クリスティーナ政権時経済相であったキチロフが52%の得票率で圧勝。次の政権はガラリと変わる事がほぼ確実。夜中遅くまでテレビに張り付き、周りのお友達も歓喜に沸いていました。
翌日にペソが急落。1ドル46ペソ→60ペソに…いつも何か悪い状況になると公式に"前政権のせい"、責任をなすりつける発言を繰り返すマクリ大統領。左派政権が国際社会に認められていない結果とありますが、、国民にとってはその方が良いと私は思っています。フェルナンデスはスピーチでキャリートレードはもうやめにしよう、と主張し拍手喝采でした。
票にも現れているように、もう誰を支持してはいけないか皆わかっています。
(主に、クリスティーナへの失望+イメージ戦略や嘘で騙されていた中・低所得層のマクリ票が、ひっくり返った結果、という感じでしょうか…)
開票後のマクリ大統領のスピーチでは、最後に"とりあえず寝ます!明日からまたやっていきます!"と発言し、寝てる場合じゃねぇーーーってマクリ派なメディアでさえ総ツッコミでした笑
(ちなみに開票結果が出始めて数十分後、マクリの負けがわかり始めた頃、コンピュータがシステムダウンして50分間選挙結果がわからなくなるという事態がありました…笑 負けっぷりを隠蔽したかったのか?大いにありうる事ですが、本当の事は誰にもわかりません。)
畜産農家などの富裕層、投資家たちの為の政策で国内をボロボロにした現政権。昨晩テレビでは、今日から小麦粉の値段が20%上がります、と言っていました。牛乳やお肉も早速上がるみたいです。
贅沢なんかしていない、日々働いて家族を養い、週末には家族や友達とアサードが出来たり、または外食出来たりコンサートにお金を払って見に行けたり、もう少し良ければバケーションの時には小旅行を計画できたりするような、そんな普通の事がじわじわとしにくくなったような人たちの(今年に入って私もアサードの機会ないです、そういえば。)
生活の質が少しでも向上すること、労働の場所が増えて国内の経済が回ること、増えた貧困層や物乞いをしたり物を売らないといけない子供たちが減っていくこと、この4年間で職を失った沢山の人達、路上で暮らす人たち、生活するのにギリギリな年金で不安になりながら老後を暮らしている人たちの生活が少しでも良くなること、安心して子供を預けられる教育環境、、などなど。。
政権が変わっても数年は辛抱の時間なのだと思いますが、そんな国内の事を考えてくれるであろうフェルナンデス。
ネストル キルチネルが2001年のデフォルト後にIMFとも手を切るなど様々な方法で国内を立て直したように、良くしていってくれることを期待したいです。
(画像は1ペソ硬貨。私が初めて来た2014年には1ドル8ペソだったのが、それが1ドル60ペソへ。)