草津音楽祭2019'
茨城交響楽団とのコンチェルトが終わってすぐに東京に戻り、次の日からは草津でした。
今年はファゴット界の巨匠トルコビッチが指揮で来ていたのですが、今回はオケには乗らないので会えないかなーと思ってたところ、事務局に行ったらばったり会いましたw
一通り挨拶したら、「シューベルトの八重奏、練習どこでやるの?」って言うので時間と場所を教えたら「後で聴きに行くよ!」と言ってくれて、本当に聴きに来ましたw
その日の夜はアーティストが飲む酒場へ。この日は毎年恒例、バイオリンのフランチェスキーニが作るパスタパーティーだったので人がわんさか。そこへトルコビッチ登場。「ここいいかい?」「もちろん!」ということでしばらくトルコビッチを交えて話しました。
トルコビッチはシューベルトの八重奏が大好きだそう。五十回は演奏したとのこと。「練習聴いてどうだった?俺大丈夫?音程とか音量とか」ときくと「全然!何も問題ない!良かったよ!」とのこと。いつも俺の演奏を褒めてくれるトルコビッチですが、はじめてのシューベルトに不安があったので、少しだけ安心しました。
もう傘寿とのこと。全く見えない。本当にお元気。昔はファゴットのCDといえばこの人かトゥーネマンでした。私もたくさんこの人の録音で勉強しました。その人とファーストネームで呼び合い、対等に話せることが昔の自分から見れば夢のようだな、と改めて思いました。
いつも写真を取り忘れるワタクシ。人に「写真撮ろう」って意外に言えないんです。でもトルコビッチには初めて会った時、三年前の草津、そして今回とちゃんと写真をお願いしてますwやはりそれだけ自分の中で憧れが強いんですね。もちろん、彼の気さくな性格にも助けられてます。
草津といえば、食事がたくさん。三食がっつり出てくるのでちょっと太りますw今回は滞在が短かったので変わりなかったけど、1週間以上いると運動しないと太ってしまう感じw
今回は初めての宿「ペンション ベルクラント」でした。とても快適。写真は初日の夕飯ですが、おかずだけでお腹いっぱいになるくらい。でもご飯を少しだけよそって調節しつつちゃんと食べました。本当はいつもこれだけ栄養取った方が良いんだろうなぁ。
お風呂はもちろん草津温泉。女将さんと話したら、湯量を絞って熱くしすぎないように調節してるとのことで熱い湯が苦手な私にはとてもありがたかったです。毎日ちょうど良いお湯でリラックスできました。
二日目の夜も酒場へ。練習後にオーボエのインデアミューレが「今日、飲みに行こう。眠いからそんなには飲まないけど少しワイン飲もう」って言われたので、私はそのあと10時半まで練習があって行こうか悩んでたのですが、インデアミューレに誘われたら行くかしかないなとwこの人も昔からCDが並んでて、CD 買ったことはなかったけど名前はずーっと知ってました。やっぱりファゴット始めた高校生の頃から名前を知ってる巨匠です。ありがたいことに最初の共演から仲良くしていただいてます。
練習終わって携帯を見るとオーボエのまゆちゃんから「今日来る?トーマスがえびくんのこと待ってるよ」とメッセージが。「今行くー」と返してすぐ到着。そしたらほろ酔いのシュッツも一緒に飲んでました。シュッツはウィーンで留学してた学校で先生だった人。二年前に草津で再会して、今回もチョコっとだけ共演できました。
インデアミューレに美味しいワインをご馳走してもらってシュッツにも最近のウィーンフィルの話を聴いたり短い時間でしたが楽しい時間でした。
帰りの車の中で「やっぱりウィーン語って違うんだね。シュッツのドイツ語難しい」とまゆちゃんが言ってましたw 確かにwww 俺は久しぶりのウィーン語の響きに懐かしさを感じました。
なんだか怒涛の草津でした。これまでは1週間以上の滞在だったのでゆったりもできましたが今回は観光もできず、湯畑も見れず。でも充実した滞在でした。
シューベルトの八重奏では色々と勉強になりました。一度もやったことがなかったので、やはり一回やってみるといろんなことがわかります。経験は大事。今度この曲をやるときはもっといろんなことが見えてくるのかなぁと思います。
ちょっとだけyoutubeに出ているのでご興味ある方は探してみてください。
また来年も草津に行けるといいな。インデアミューレと「今回は共演少なくて残念だね」と話していたので、またがっつりとやれる機会がいただけることを願って。。。
あ、大事なこと書いてなかった。それはまた後日!!
蛯澤亮