SS ドロップキック レビュー
2019.09.25 03:41
今回のレビューは、トランスフォーマー スタジオシリーズ より、
“SS-28 ドロップキック” と、
“SS-36 ドロップキック2” です。
実写映画版トランスフォーマーのスピンオフ作品、
“バンブルビー” より、
逃亡したバンブルビーを追って地球にやってきたディセプティコンの一人、
“ドロップキック” が
それぞれ別のビークルモードに変形する別個の2アイテムとして発売されました。
遅まきながら、バンブルビー見ました。昨日に(笑)。
正直、これまでの実写映画版のなかでは1番面白かったんじゃないかなぁ。
スピンオフということで、時系列としては第1作の前日譚にあたるお話ですが、そこは実写版トランスフォーマー、至るところに矛盾があります(笑)。
主に活躍するトランスフォーマーもオートボットはタイトルにもなっているバンブルビーのみ、ディセプティコンも今回レビューするドロップキックとシャッターという新キャラだけで、物語のスケールも小さいですが、無駄に長くもなく、戦闘シーンのボリュームも十分な良作だったと思います。
この設定準拠で全部リメイクしてほしいとすら思う。そしてダークサイドムーンまでで終わっていいと思う(笑)。
さて、そんな劇中で活躍したドロップキックは、先にも言ったようにバンブルビーオリジナルの新キャラとなります。過去作品に同名のキャラがいたような気もしますが、おそらくは別人。
バンブルビー追って地球に襲来し、まず車をスキャン、さらに戦闘ヘリをスキャンしてトリプルチェンジャーとなりました。
これまでの実写映画版でも一応トリプルチェンジャーとされるキャラはいましたが、今回のドロップキックやシャッターのようにその設定をちゃんと表現されたキャラはほぼいなかったと思うので、戦闘シーンで各モードを切り替える様子は新鮮でした。それでこそトランスフォーマーだ!
ただ、さすがにトイでは実写版の複雑(というか物理的にほぼ不可能)なトリプルチェンジを再現するには至らず、しかも今回はスタジオシリーズのデラックスクラスでの発売というサイズ的な制限もあって、単独で個々のビークルモードに変形できる別個のアイテムとして発売されることになりました。
それでは、レビューしていきます。
ドロップキック
ロボットモード
まず3月にこちらが “ドロップキック” として発売されたんですが・・誰?(笑)
辛うじて顔がそうかな? と思えるくらいで、劇中の姿とはまったくの別人です。
そもそも、ドロップキックたちは地球にやってきてまず車をスキャンし、のちにヘリ(シャッターは戦闘機)をスキャンしたことでトリプルチェンジ能力を得て、そのときにロボットモードの外観も変化したので、“1”,“2” と区別するならこちらを “2” とすべきだった思うんですが、そんなことどうでもいいくらい別人です(笑)。
ヘリモードの再現度を重視したことで、まずメインカラーがブルーじゃなくグレーになってますし、当然ですが車要素は一切ありません。
しかし、あくまでヘリだけに変形するキャラととれば、レジェンズ版ホワールなどにも似た独特なプロポーションや小さいながらも凝った変形パターンなど、見るべき部分は多いです。
武器はヘリモードのミサイルポッドが変形するガトリングガン。2丁付属し、5㎜軸で拳での保持が可能です。
ビークルモード
ベル・エアクラフトのAH-1W スーパーコブラにトランスフォーム。
世界初の戦闘ヘリとして有名なコブラの後継機種ですね。
現在ベルはテキストロンに買収されていますが、ヘリ部門はベル・ヘリコプターとして存続しているようで、今回はちゃんとそこのラインセンスが取得されています。
実写版でヘリといえば、第1作で衝撃的な登場をしたブラックアウトを思い出しますが、あちらが大型の輸送ヘリだったのに対し、こちらは一人乗りの戦闘ヘリに変形します。
細身のプロポーションはかなり実機に近いのではないかと思いますが、ローターなんかにはやはり少しオモチャ感が出ますね。しかしなかなかに格好いい。
コクピット下の機銃は収納状態で変形させることも可能です。
ただ、各部のパーツの合わせがかなり悪いです。とくにテール部分は根元を合わせれば先端が割れ、先端を合わせれば根元が割れるの繰り返し。左右のエンジンパーツも固定が甘く、常にぶらぶらと頼りない感じです。
そして1番の不満点、ヘリコプターなのに、飛行状態で飾るための3㎜穴がありません!
ドロップキック2
ロボットモード
そして5ヶ月後の8月に発売されたのがこちら。
後発アイテムのため、便宜上 “2” と付いているわけですが、何度も言いますが劇中ではまずこちらの姿になります。
なんでそのへんの調整ができなかったのか・・
デザインやプロポーションは、劇中のマッチョな感じをわりとよく再現できていると思います。とりあえず最初のものに較べればちゃんとドロップキックです。共通点顔だけだし・・(笑)
背中にビークルモードのルーフを背負う、いわゆるガワ変形になりますが、ルーフ自体を多少コンパクトに折りたたむことができるため、すっきりと綺麗にまとまっています。
腕部が変形するブラスターは外付けのオプションとして付属。拳を回転収納すると出てくる突起にはめ込む仕様です。
パッケージ画像に準じて左手に付けていますが、劇中では右手が変形してましたね。もちろん右手にも取り付け可能です。
ビークルモード
アメリカンモーターズ(AMC)のジャヴェリンにトランスフォーム。
AMCも現在はクライスラーに買収されているため、今回はクライスラーのライセンスが取得されています。
なんでどっちのビークルモードも買収された会社のものなのか・・
メインカラーは成型色ですが安っぽさはありません。ただ、フロントグリルや後部ライトなど、細かいところまで塗装されている一方でタイヤのホイールは塗られていないのは残念ですが。
ガワ変形ですが、ボディや腕部の変形パターンはなかなかに複雑で新鮮。ただ可動部が多いせいか各部のわずかな歪みが蓄積され、最終的に合わない、という状況になりがちです。
画像でも右のドアを収めきれてません。これは僕の変形の仕方が不味いのか、そもそも歪んでいるのか・・
比較画像
両ドロップキックを並べて。まずはロボットモード。
完全に別人(笑)。
一応共通デザインになっている頭部も流用ではなく、サイズやディティールがけっこう違っています。
なお、劇中でトリプルチェンジャーなったあとのドロップキックは、2をベースに胸部にヘリのコクピット、背中にローター基部を足したようなデザインになっています。
ビークルモードでも。
実際のサイズとしては、さすがにヘリのほうがもう少し大きいのかな?
プロポーションはどちらも非常にいいですけどね。