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快晴プロジェクト

『ビューティフル』Interview④

2019.09.05 01:37

『ビューティフル』出演者インタビュー、水野一也役の齊藤航希(さいとう・こうき)さんです。

(聞き手:坂本樹)



ーーーよろしくお願いします。自己紹介をどうぞ

こんにちは。早稲田大学4年の齊藤航希と申します。くるめるシアターという劇団に所属してます。

ーーー脚本の印象は

無いですね特に。いや、あるんでしょうけど、言葉に出来ないフンワリモヤモヤした何かなので。「印象」ってそういうもんじやないですか?


ーーー役について

印象はさておいて笑 そうですね…まあ、友達にはなりたいですよね。長続きはしないでしょうが。でも会わなくなって何年か経過すると、ある日、突然懐かしく恋しくなると思います。そして、そういうときに何故かタイミング良く彼は連絡をくれる気がします。水野はそういうやつです。

ーーー「あー水野ってこういうやつだよね」みたいな部分をどう体現しているのか

そうですね、演じるうえでの敢えての無計画さ、ですかね。その場で初めて「水野ならどうする」ということを考えます。それが水野の役どころを表現するうえで結果的に一番良かったのではと思っています。


稽古場にて。中央で走り去るのが齊藤さん

ーーーあなたの一番近くにある「戦争体験」について

アイヌ問題ですね。

僕の勝手な推測ではありますが、僕が戦争体験としてアイヌ問題を語ると多くの人は、あれ?と思うでしょう。多くの人は「戦争」と聞くとすぐに、強く、第二次大戦を思い浮かべます。アイヌ問題なんて頭の片隅にも現れない。○○戦争と名のつくものにしたって、朝鮮戦争やベトナム戦争はおろかイラク戦争だって思い浮かべないでしょう。第二次大戦よりもずっとずっと最近の出来事なのに。僕はそのことを不安に思います。いつか僕がこの不安を戦争体験として語る日が来ないことを心の底から願っています。

ーーー戦争の記憶について

8月15日であったり、8月6日であったり。日本人はそういうときにかならず終戦や原爆のことを意識するとは思うんです。しかしそういった記念日的な位置づけにすることでそのことをイベント化・形骸化させずに、戦争のことを自分の中で消化していく必要性はあるんじゃないかなと。


ーーー最後に意気込みをどうぞ

観に来てください!の一言に尽きますね、それは。もちろん。



齊藤航希(さいとう・こうき)

劇団くるめるシアター所属。俳優としての活動の一方、脚本家・演出家として多くの作品を発表している。

快晴プロジェクトへは初参加。

現在、早稲田大学4年