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朗読便 Ramo

本の日記

2019.09.05 08:00

こんにちは。朗読便 Ramoの青木邦枝です。

蒸し暑さに汗をかいたり、乗り物や屋内に入れば肌寒かったり💦

季節の変わり目、皆さんも元気に過ごされますように。

 

私はこの夏から、ジョギングの習慣をスタートし✨

そのおかげか(?)、今のところ大きな体調の崩れなく過ごせています。

 

夏のバタバタも落ち着いて、

新たなRamoの活動の企画を練っているところです。

今日は、いつの間にか溜まっている本の日記を。

 

☆「紙の月」 角田光代さん (角川春樹事務所)

  劇場版を見ていないのですが、

  読みながら、宮沢りえさんのビジュアルが鮮明に脳裏に浮かんでいました。

  ストーリーも人物も話の進みかたも、さすがの面白さでした。

  そして角田作品常連の・・・

  始めはそれとなく、次第に露骨に、妻を見下すダンナ!

  何なんだあんたは!と、毎作心の中でムカつきます(笑)

  にしても、そんな大金横領することないのに・・・という気持ちと、

  そんなことも起こりうるかもしれないと思わせる描き方が、

  素晴らしかったです♡

 

☆「かばん屋の相続」 池井戸潤さん (文春文庫)

  池井戸さんといえば、「空飛ぶタイヤ」を読んだ時の

  「面白!」という喜びを、今も覚えています。

  今や、ドラマ原作の第一人者ですね。

  かばん屋の相続は、各話ごとに地銀の行員が主人公になる短編集でした。

  どうなるの?という楽しみはありますが、

  地銀や中小企業の大変さや涙がちょっとじめついて感じられました。

 

☆「私に付け足されるもの」 長嶋有さん (徳間書店)

  女性のなんでもないような心情を

  淡々とつづる長嶋節にハマれていない1話目は、

  思わず途中で読み飛ばしてしまいましたが。

  2話目からはずぶずぶとハマっていき、面白く読ませていただきました。

  作品内容から、てっきり私と同年代の女性作家さんと思いこんでいたら、

  同年代の、お髭の男性作家さんなのですね!

☆「僕が殺された未来」 春畑行成さん (宝島社)

  2017年の「このミス」の【超隠し玉】(?)に選ばれた作品だそう。

  とってもライト。

  個人的に、「火星にカービィがいた」という設定が一番面白かったです(笑)。

  しかも5万匹!

 

☆「コンビニ人間」 村田紗耶香さん (文藝春秋)

  面白くてびっくりして、速攻読み切りました。

  いやぁ、びっくりした。

  映画「マダム・イン・ニューヨーク」で

  ゲイの恋愛をバカにするクラスメートを主人公が諫める言葉、

 「私たちが変と感じても、その人から見れば、私たちの方が変」

  ということをしみじみと感じつつ。(ゲイの話じゃないけど)

  異質に思える思考や行動もありかもしれないし、

  そんな人たちを、自分もいつの間にか心理的に蹂躙しているのかも・・・

  多分してないけれど、心の中ではしてるのかも。

  主人公の異質な思考の明晰さに、

  そのままコンビニのLED灯のような、空虚な輝きを感じます。

  ストーリーがゴツゴツとして感じられるのは、異質さの影響なのか・・・

  wikiで、作家仲間から「クレイジー紗耶香」と呼ばれている

  というのを読んで、思わず笑いました。