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ラッパーは怖い。ラッパーはきっと私みたいなタイプ嫌いだ。という偏見を覆してくれたラッパーを木更津に呼びます。

2019.09.05 15:23

こんにちは、松本佳奈です。

今月22日に、木更津銭湯フェス其の五を開催するのですが、それに当たってどうしても書いておかねばならないことがあります。

それは…


私の、ラッパーに対する偏見の話です


木更津銭湯フェスは、廃業してしまった銭湯 人参湯さんのスペースを活用して、2017年から開催している音楽と食のイベントです。


経緯はこちらに書きました↓

【銭湯フェス、振替開催日が決定!〜なぜこのイベントを続けるのか?〜 】matsumotokana.theblog.me/posts/6843715 

前回からは落語家のおさむやりん生さんに出演いただき、銭湯で日本酒片手に落語を楽しむというなんとも最高なイベントになりつつあるのですが(いやほんと面白いです落語!)



今回落語と並んで登場していただくのがこちらのお方。

Rap maruyamaさんこと

丸山雄大さんです!

(写真はこの春、うちに味噌作りに来た際に我が家のピスケ先輩と撮れた貴重なツーショット)



私のファンの皆さんも、そうでもない皆さんも、今回の銭湯フェスの宣伝を見て

「え?ラッパー??」

と意外に思われたのではないかと思います。


そうです、わたくし根っからの文系、人と関わるの苦手、一人でいることが好きな一人っ子。平穏を愛し、「悪そうな奴は大体友達」な人には極力近付かないように生きてきました。



そんな私が、ラッパーと一緒に味噌作りする未来が来るなんて自分でも不思議です。


味噌作り後は、私のイチオシスポット、袖ヶ浦の『ダチョウ王国』へ。

ジャージー牛との親密すぎるツーショット。

慰められるロバ。



ダチョウに頭を突かれたり。

上総地区を満喫していただきました。笑


もうこの写真をご覧いただいただけで、丸山さんの人柄がじわっと伝わったのではと思いますが



そんな丸山さんとの出会いは2014年8月、岩手県の盛岡手づくり村で開催されていたサマーフェスティバルでした。

私は岩手県の沿岸部…大船渡、大槌、田野畑村を巡って千葉に帰る最終日。せっかく盛岡を経由して帰るならどこかでライブを…という流れで手づくり村をご紹介いただいたような気がしますが記憶がおぼろげ…。


丸山さんはキーボードの風間竜太さんと二人で旅をしている最中で、やはり同じような経緯で手づくり村でパフォーマンスすることになっていたような…(さらに記憶おぼろげ…)


とにかくそこで共演することになったのですが


私はまず第一印象として、

丸山さんのことが怖かった。



絶対怖い人やん…

この人の後に歌うの嫌だな…

私みたいな曲調とか嫌いだろうし…

という、めちゃくちゃ偏見の気持ちで丸山さんがセッティングするのを見ていました。(丸山さんごめんなさい…)


会場には小さいお子さん連れのファミリーや年配の方も多く、正直この会場でこれからラップ!?という客層だったのを覚えています。




だけど丸山さんが歌い出したとき、その場にいた人たちが釘付けになった。


ざわざわとした空気が、変わった。

あの言葉にできない感覚。存在感。

言葉がひとつひとつ伝わってくる。


この人は、気持ちと言葉のズレがない


と、思った。



枯れ木に花を咲かせましょう
いつかの俺たちの集合場所
一年に一度くらい思い出しましょう
3.11 歴史の一ページ


忘れることができない人の
忘れてしまいたいと思う気持ちと
すぐに忘れてしまう人たちへの
忘れないでほしいと思う気持ちの
狭間で揺れ動く複雑な言葉に表せないもどかしさ


大船渡 大船渡
経験は自分だけの教科書
何をして過ごす放課後


俺はお前に嫌われても、
薄っぺらい人間だと思われても、
たとえ、ぶん殴られたとしても、
「もう二度と来んな」って言われても、
お前が俺に伝えようとしてくれたことを唄って生きたいんだよ

(「You'll never walk alone」より抜粋)



丸山さんは震災のことを語るとき、とても誠実に言葉を選んでいた。キレイゴトにならないように、ごまかさないように、わからないことはわからないと適切に表現する。


何度も沿岸に足を運び、きっとこれまでに誤解を受けたり、人とぶつかったこともあったんじゃないか。そうじゃなきゃこの歌詞は出てこない。


覚悟を持って歌っている。

その姿勢に、心打たれた。


あの、会場中のおじいちゃんおばあちゃん、お父さんお母さん、子どもたち、年齢や性別を超えて心を射抜いた丸山さんのパフォーマンスを、私は忘れられなくて


いつか木更津に呼びたいと思っていました。



でもラッパーの人ってきっと私みたいな根暗なやつ嫌いだろうなと思い込んでいて、全然誘うことができなかった。(すごい偏見)



しかしある時、なんと丸山さんが私の「ばかみたい」という曲を自身のライブで歌ってくれていたのを知る。


嬉しかった。



さらに、酔っ払った勢いでインスタでもばかみたいを歌っていた。

これ載せたら本人に怒られそうだけど嬉しいので載せます。自分の曲を人が歌ってくれるって、これほど嬉しいことはないです。(しかも歌詞覚えてくれてる…!!)


ジャンルを超えて、通じるものがある。

丸山さんはラップという形で、私はピアノの弾き語りという形で。


そして、私は音楽活動と並行して、色彩を使った「感性の教室」で子どもたちと関わり、


丸山さんは音楽と並行して、北海道の郷土芸能「そーらん節」と、全国で踊られている「南中ソーラン」を日本の文化として広めていく『極め組東京』の活動で各地の小中学校の子どもたちと関わっています。



今回、銭湯フェスのオープニングで『極め組東京』として丸山さんに南中ソーランを踊っていただくことになっています!楽しみ!


銭湯は本来、コミュニティだったと思う。

老若男女、子どもからお年寄りまで、ゆったりのんびりリラックスして他愛のない世間話で「じゃあまた明日、おやすみなさい」と帰っていく。


私は、銭湯フェスがそういう存在になったらいいなと思っているんです。年齢性別を超えて、初めましての人も常連さんも、どんな人でも気軽にきて、のびのびできる空間。

おいしいお酒とおつまみ。

落語と音楽。

そこに、今回ラッパーが加わる。


「ラッパーなんて、若者向けだろう?」

と思っている人に、あの盛岡での光景を見せたい。

丸山さんのラップを聞かせたい。

南中ソーランを見せたい。


きっと伝わる。

だから、来てください!


◼︎9/22(日)千葉 木更津人参湯

『木更津銭湯フェス人参湯 其の五』

開場14:00 / 開演15:00

料金 3,000円(1drink付)

ペアチケット 5,000円(2drink付)

高校生以下無料


廃業した銭湯での音楽フェス!5回目です。


◎出演

極め組東京(南中ソーラン)

Rap maruyama(ラップ)

おさむやりん生(落語)

ダニー坊や楽団(ジャグバンド)

松本佳奈(ピアノ弾き語り)


◎出店

cafe&barPIG(ビール)

なべや(日本酒)

伊藤川魚店(うなぎのおつまみ)

東屋菓子舗(モナカアイス)

Y's CURRY


詳細・ご予約 https://tiget.net/events/66606